保津川下りの船頭さん

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亀岡市平和祈念式典に参列して思う「真の平和とは?」

2010-08-07 17:15:21 | 船頭の目・・・雑感・雑記
今日8月7日は、私が住む亀岡で平和祭行事が開催される日。

亀岡市では、昭和27年から全国の市町村に先駆け、平和な世界創造を目指して
「世界連邦平和都市宣言」を表明し、毎年8月に「亀岡平和祭」を開いています。

そのメインイベントといえば夜の「保津川花火大会」があまりにも有名ですが、
平和を祈る行事は、スポーツや教育、福祉などさまざまな分野で色んな行事が執り行われています。

今朝は、伝説の陰陽師・安部晴明が修行したと伝わる「安行山(あんぎょう)」」に整備された
平和台公園・平和塔前で、亀岡市長をはじめ市民の代表が一同に集まり恒久平和を誓う
「亀岡平和祭・平和祈念式典」が厳かに執り行われました。

今年同市PTA連絡協議会の会長を務める私も、初めてこの式典に参列し、PTAを代表して献花を捧げさせて頂きました。

昨日は地球で唯一の核兵器被爆地・広島で「原爆忌」が開催されたばかりですが、
亀岡市ではこれまでの「世界連邦平和都市宣言」に「非核」の意を含め、今年新たに
「世界連邦・非核平和都市宣言」を宣言しました。

私自身の核兵器へのスタンスは、非戦闘員でない一般市民を対象とする無差別殺人兵器としての核は、
正道を歩む武士道の視点からも容認できるものではなく「抑止力としての核兵器」も
日本は保持すべきではないという意見で一貫しているので、この宣言には全面的に賛同するものです。


しかしながら、この「世界平和への不退転の決意」という宣言に、何か空しさのようなものを感じるのもまた事実です。

オバマ大統領のプラハでの「核なき世界の実現」という宣言以来、世界世論、国際政治の潮流が
「核廃絶」へ向かっているのは評価できるところですが、それが真の非戦闘社会という理想への
出発点となるのかといえば、素直には楽観視できず、疑問が残ります。
もちろん、誰しも戦争を欲する者はいないと信じますが、この核廃絶宣言が理想と
いうものだけではなく、テロリストたちが「核兵器」を簡単に手に入れることができ、
核保有国だけで管理できなくなってきた時代背景による現実的な理由からの「核製造の縮小」
というのでありば、真の平和が訪れ、世界が一つ国『世界連邦』構築などは、
まだまだ遠い道のりだといわざる終えません。

今、世界ではこの時も紛争は絶えず、犠牲となる弱き民は難民となって無力に逃げ惑っています。
戦火により、衣、食、住すらままならない絶対的貧困者は希望という言葉すら知らず息絶える現実。
世界有数の経済大国となった国家が、今この時も他民族の人権を蹂躙し圧政を加えているのに、
何のアクションも起せない世界の現状が、「平和」という美しい言葉を陳腐なものしてしまいます。

私たちは、テラスの一番涼しいところでただ「美しい言葉」だけに酔っていては
何も現実は変わらないことを、今回の「平和祈念式典」に参列し、あらためて
自分への戒めとして感じた次第なのです。