百休庵便り

市井の民にて畏れ多くも百休と称せし者ここにありて稀に浮びくる些細浮薄なる思ひ浅学非才不届千万支離滅裂顧みず吐露するもの也

【アブドゥーラ・イブラヒムさんの音楽】【100q甚く感じ入り候記(13)】

2014-01-14 19:03:28 | 日記
 昨年 秋に入った頃あたりから 無性にジャズが聞きたくなりました。なんとなく想定したシチュエーションはです、酒が飲める訳ではないのに ド田舎に住んでいるのに、日々 昭和はおろか明治大正時代の家庭の佇まいと何の違和感もない環境で生活しているのにです、かなり高層のマンションかなんかで 寛(くつろ)いで、バーボンが芋焼酎の水割りかなんか チビチビと舐めながら、さんざめく夜景を そこはかと無く眺めているといった場面に相応しい楽曲とでも申しましょうか、そんな音楽を聞きたいなぁと思うようになったのであります。 

NHK BS放送の『プレミアム アーカイブス』は、「もう一度観たい」という視聴者の要望に応える番組ですから、出来の良い作品に当たる確率がかなり高く 毎毎チェックを欠かさないようにしているのですが、上記情緒下でありますれば、11月8日放送の『南アフリカ絶景を弾く』を録画予約したは 当然の成り行きでありました。

で実際に見たのは夜、そのオープニングの 内藤アナウンンサーの番組紹介段階でオイラは もう首ったけになってしまったのであります。「これだ! これやったんや! 聴きたかったんは!」と強烈に思いました。今まで全く知らなかった、1934年10月9日生まれ、ケープタウン育ちの【アブドゥーラ・イブラヒム】さん、子供の頃 1ドル紙幣を持ち、入港してきたアメリカ人にレコードを求めたという由来で付いた【ダラー・ブランド】という名前の時代も併わせ 相当量の楽曲を発表されており、今や【デューク・エリントン】【カウント・ベーシー】【チャーリー・パーカー】さんと肩を並べるジャズメンと評価されている 超偉大な 世界的ジャズピアニスト、彼の音楽に魅了されてしまったのであります。

アフリカというよりは、人類の故郷における 空・大気・海・大地・草原・砂漠・動物たち・そして人間 の自然な営みが、何ら装飾も作為もない そんまんまが 奏でられているように感じられ、ですから他のどんな音楽よりも 垣根なく自然に カラダにココロに染み入ってくるのでありまして、音楽に故郷があるとするなら アブドゥーラ・イブラヒムさんの音楽こそ まさにそれに最も近い存在ではないだろうかと 思えるのであります。

そしてオイラが このように感じられるのは、イブラヒムさんの音楽が 自然の息吹を まるごと題材にしているため、自然と融合して暮らすという遺伝子を持つ日本人の血が より一層 そう感じさせているのではないだろうかと思えるのです。この考えに符合するのかどうか解りませんが 直近のアルバムでは、『昔』とか『先祖』という日本語のタイトルが付されておりますが、果たしてどうなのでしょうか。では 当番組の いくつかの場面、ご覧下さい。 


    2010年放送 とありますが、番組では 2013.6.28 放送と テロップが流れました



                          発売されている 作品 CD



    南アフリカ ケープタウンの浜辺 と テーブルマウンテン















この際 飽きるほど聴きたいと思い購入した CD ですが、これでもまだ飽きていません。反アパルトヘイトのテーマ曲となり、南アフリカの第2国歌とも称される『マネンバーグ』という曲は かなりの CDに 収録されています。

NHK職員さんの年収が高すぎるという批判があったりするのですが、シナ色とかカラ色とかサヨク色とかアナーキー色に染まった番組なんか作らないで、このような番組を創って下さる限りに於いては、ノープロブレムと 誰しも思うのではないでしょうか。何しろ 今までの我が情緒の中には、こんな素晴らしいカテゴリーは 一切 存在してなかったのに、ここまで大きく膨らんでしまう素晴らしいコンテンツを紹介して下さったのですから、NHKさんには 本当に感謝いたしております。
コメント
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