ひとりだち つぐみ あおば
ながいたびがおわると
ちちがいった
よく ついてきた
あとは ひとりで いきろ
ははもいった
だいじょうぶ
できるはずよ
そうして
ぼくをおいて
とびさっていった
ぼくは
ひとばん ないた
でも
わかってるんだ
はるになれば
また あえる
いっしょに
たびだつひがくる
そのひがくるまで
いきぬいてみせる
へいきな かおをして
たくましい かおをして
「ひさしぶり」って
わらってみせるんだ
雪が消えた芝生にツグミがやって来ました。餌が獲れるからなのか、日当たりがよいからなのか、この所、しょっちゅう姿を見せます。
複数見つけることもあるのですが、基本的に単独行動です。
秋に見かけるようになった頃には群れでいたはずなのに、冬以降は単独行動が目立ちますね。
調べてみると、ツグミは冬鳥で、シベリア北部で夏場を過ごし、子育てを終えると南下して日本などで冬を越すそうです。日本に来ると群れは解体して、単独行動をとるようになるとか。自分が観察していたツグミの生態にピタリと当てはまるので納得です。
ただ、少し考えてみると、この数千㎞の旅をしてきた中には、去年の初夏に卵から孵ったばかりのヒナが混じっているはずなんですよね。
これって、とんでもない試練だと思うんです。超のつく長旅を終えたと思ったら育児放棄(?)。その洗礼を乗り越えた者だけが、ここで平和に餌をついばんでいる。感動です。というか、爪の垢でも煎じて戴きたい感じ。
人間の成長に要する時間は、野鳥よりも遙かに長いのは分かります。だけど、何十年も生きていながら未だに自立できていない自分を省みると、恥ずかしくなってきます。少しは、「あおば」君を見習って生きてみようと思います。
さて、日ごとに春の気配が増してきました。「あおば」君達の旅立ちも間近でしょうね。どうかお元気で。そして、また秋になったら元気な姿を見せておくれよ。