山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

こびとのともしび(さんぽうた63)

2021年03月21日 | いきもの

  こびとのともしび  あせび ふうか

わたしは
はるのにわに ともる
ちいさな あかり

ゆうぐれのころ
こびとたちが
わたしをつれて
おにわをさんぽする

かぜのやさしいひがいいよ

ひがしずんだら
そうっと
おにわを
のぞいてごらん

こびとたちが
わたしといっしょに
あるいているよ

そうっとだよ

こびとはこわがり
ひとにきづいたら
かくれちゃうからね

そうっとだよ



咲き始めです


 当地でもようやくアセビが咲き始めました。

何とも言えない可愛らしい花です



どっちから見てもいいねえ


 この花を見ると、色々な連想が膨らみます。それと同時に、必ず思い出されるのが、堀辰雄の随筆。春の奈良での、「あしび」との出逢いと思い入れが書き込まれていたことが浮かんできます。
 何十年ぶりかで本を引っ張り出して読んでみると、昼間の可憐な姿と、夕べのちょっとけだるいというか妖艶な姿とが描かれていました。そんなことから浮かんできたのが、「ふうか」さんの灯火です。
 随筆の中では、「あしび」の香りについての描写もあったので、近づいて嗅いでみると、何とも上品な甘い香りがします。この辺も、万葉びとたちに愛されたゆえんなのかもしれませんね。
 いい花です。


春の香りが広がる

2021年03月20日 | 山菜料理
 今年初めて連れ帰ったフキノトウだけど、保存用は、普通だと「蕗味噌」にします。でも、多少の変化があってもいいんじゃないかなあ。まだ試していない目新しいレシピを探してみることにした。

 ポクポクポクポク チ~ン
  ≪フキノトウの酢味噌和え≫

 当地には、山菜料理、郷土料理の名人みたいな方が少なからずおられる。その方々が出版された料理本を買いあさってあり、それを見比べながら「マタギ流」を見つけようとしている。そんなレシピの中には、まだ試していない料理も数多くあるし、組み合わせ方を考え始めたら、その可能性は無限。なので、楽しみは尽きないのだ。

 下ごしらえ・調理の部
 ・汚れを落としたフキノトウを軽く下茹でする


  2分強茹でました


  水にさらしてアク抜き
 この間に酢味噌を準備しました。

 ・二杯酢を準備
 ※穀物酢100:醤油20:みりん20(g)を煮きる


こんな感じ

 ・赤味噌30+みりん15+砂糖10+上記の二杯酢30(g)を和えます(顆粒だし追加)


  こんな感じ
 ・水にさらしておいたフキノトウを絞ってみじん切りに


 ・これを酢味噌に和えます


これをよく混ぜて



  さあ、召し上がれ

 これは、おかずとしても肴としてもいけますね。お酒は日本酒でしょう。
 もうちょっと言うと、定番のウドだけでなく、シドケみたいな少々クセのある山菜にも、よく合いそうです。

 ついでといっては失礼なんですけど、いつもの蕗味噌も作ってみました。


こちらも美味しい!

 ふっふっふ、春の山菜料理、レパートリーが広がったみたいですよ。これからの収穫が楽しみです。

 余談なんですけど、翌朝、妻が、
「ちょっと、これ食べてみてよ!」
と言って何か持ってきた。


スペシャルでした

 妻の手作り『くるみパン』に酢味噌和えを乗せたものです。これが、信じられないほど旨かった。
 「これもありだよね!」
と、合意。(パンのおかげかクルミのおかげか、今後研究していきます。)
 ホントに、山菜料理のバリエーションって、どこまでも広がりそうでたまりません。

以心伝心?の食卓

2021年03月19日 | 日記
 作るときから分かってはいたんです。今回の天ぷらプラスαの料理。


3人では食べきれませんでした

 翌朝、朝っぱらから天ぷら定食。結構、意欲的に食べたんですけど食べきれません。


これだけ残ってしまった

 これだけだったら、お昼にチョイチョイとつまんで終わりなんですけど、


揚げ玉がたっぷり

 今回みたいな天ぷらの揚げ方だと、揚げ玉がたっぷり出来てしまうんですねえ。どうします?

 ポクポクポクポク チ~ン
  ≪天ぷら蕎麦≫

 なんて書いておきながら、料理は半分出来てました。マタギと同じ再利用方法を考えている人がいたんです。
 妻が、昨夜作った天つゆの残りを使って、鶏肉を使っためんつゆを作っていたんです。
 意見が一致したというか、マタギの思考を読み切られていたというか、よく分からん。少なくとも、昼食を作る負担が、お互いに軽くなったことだけは確かだ。
「味見してみてね。」
と言う。
 言われるままに、めんつゆの味見をする。塩少々とみりん少々を加えて完成。あっという間じゃない。
 あとは麺を茹でるだけ。

 茹でて、締めて、再加熱して、盛り付けたところに、つゆをかける。
 たっぷりの揚げ玉と天ぷらの残りを盛り分けて出来上がり。


 最近気に入っている、地元の手打ち麺を使って料理しました。
 旨かった!
 旨かった上に、昨日残してしまった山菜(他の)料理を食べ切れたので満足が倍増する昼食となりました。
 これは、「手、濡らさず」とは違いますね。「以心伝心」ってやつかな?昨日までに作った料理を、どのように再利用するかを考えた先がピタリと一致したという感じでしょうか。
 良かった。
 何よりも、連れ帰ったフキノトウたちを順調に美味しく戴けていることが嬉しい。そして、言葉に出さなくても同じ結果を考えていたところもかな。

 山の神様からのいただき物、最後まで楽しんで戴くことが収穫者のつとめだと思います。残っているフキノトウも楽しんで戴きたいと思います。次も考えが一致するかな?

フキノトウは天ぷらで

2021年03月18日 | 山菜料理
 いただいてきたフキノトウたち。


かわいいねえ

どうやって食べるかって、もう、収穫した時点で決めてあります。
 初物のフキノトウと言ったら天ぷらでしょう!フキノトウの醸す春の香り。楽しみ方はいろいろあるんだけど、揚げることで少しソフトになります。それを食すのが、山菜料理のスタートに相応しい。
 妻も全く異論なしのようで、「何個(揚げ)でもいいわよ。」だそうだ。
 それでは始めましょう。

  ≪フキノトウの天ぷら≫

 家族には、フキノトウが苦手という方もおりますので、いろいろと揚げることにします。そのため、衣の材料がいつもよりも多め。割合も若干変えることにしました。

 衣の部
 ・冷水200mlと卵黄2個分を混ぜます


これを混ぜます

 ・薄力粉200mlと片栗粉50mlを混ぜて、網杓子で卵水にふるい落とします


   ここから


   こうなって
 ・泡立て器(たまたまです。箸でもOK)で、縦横にサッサッと十数回切ります(混ぜるじゃない)

 具材の部(一部調理も)
  レンコン
 ・皮を剥いたら輪切りにして即座に小麦粉をまぶしたら、衣を潜らせ、160℃で揚げました
 ※これまで酢水にさらしていたんだけど、『即』が断然旨いらしいのでやってみた(旨かった)


速攻です


  フキノトウ
 ・傷んでいる葉があれば外して、水洗い

  その他
 ・竹輪は縦に割れ目を入れて、中心にスライスチーズを詰めました
 ・豚肉(ロースのスライス)は、塩コショウで下味を

 調理の部
 ・豚肉と竹輪には小麦粉をまぶしておきました
 ※衣が剥がれにくくなるらしい
 ・油温を180℃に上げておく
 ・衣に潜らせたらすぐに揚げ始める
 ※衣たっぷりに仕上げたかったので
 ※竹輪は、チーズが溶け出すのが怖かったので、「高温でサッと」を目指しました


ここまで順調かな

 ・フキノトウは水気をしっかり拭き取ってから
 ・衣に潜らせたら次々に揚げていきます


   ここから衣を潜って


   衣が固まるまで待つ
 ・一度裏返して、泡立ちがおさまってきたら完了


ああ~、春の恵み、山の恵み



出来上がりです

 お久しぶりの天ぷらです。口に運ぶと、やっぱり美味しい。身体中に春の香りが広がります。

 始まりましたねえ。これで、長かった冬眠期間、終了です!

 今度は体内から力が漲ってくる感じがしてきました。

「なので」釣り、そして山菜

2021年03月17日 | 山菜採り
 明日は休み。「なので」遊びに行きたい。「なのに」、愛車の点検だって。この時刻設定が非常に良くない。午前11時になっている。ディーラーさんと打ち合わせして期日は決まったんだけど、いつも忙しいT社は、時刻設定までこちらの自由に出来ない。
「午前11時ですと空いているんですが。」
「そうですか。それで予約お願いします。」
こんな気軽そうな会話で決まっちゃったんだけど、心の中には「もうちょっと融通効かないのかなあ」という不満も少々残る。でも、愛車のためには仕方あるまいということで妥協。
 さて、点検当日が近づくにつれて考え始めるのが、この日程の中でどう遊ぶかということ。
 ちまたでは、フキノトウが話題に上り始めてるよね。行ってみるか。そういう思いはあるのだが、どうにも納得できない。
 せっかくの休日「なので」山菜採り。でもね、せっかくの休日「なのに」それだけ?フキノトウの場合、近場だと往復1時間ぐらいで採れちゃう山菜でもあるんですよね。

 ポクポクポクポク チ~ン

  ≪タコ釣りのあとで山菜採り≫

 フキノトウ採りの前に釣りをすればいいじゃない。
 その後に車の点検だよ、しかも午前中に。可能か?
 うん!可能だ!!


 そして、また行っちゃったんです、タコ釣りに。


例によって日の出の酒田港



ちょっと雲が多いけどやっぱり美しい

 だけど、


鳥海山はどんより

 それにも増して、


最上川が濁ってます

 これは、雪代(雪解け水)ですね。例年よりも早いんだけど、今年の天候を考えると、さもありなん。山岳部に大量に積もった雪が、このところの高温で一気に融け出したのでしょう。
「雪代出たんなら、暫く、釣りには、なんねえのお。」
以前、年配の地元釣り師から聞いた言葉。今、正にその状態になっている。雪解け水が出ると、海水温も下がって、魚類も餌となる甲殻類も活性が鈍ってしまって釣りどころでなくなるということらしい。
 雪代の影響が少ないと思われる場所を選んで探ってみたけど、反応は、ありませんでした。
 仕方がない、当初の予定通り山菜採りに切り替えましょう。



おお、増えてる増えてる!

 前々回見たときには殆どなかったフキノトウが、土手一面に顔を出しています。

 今週の食卓にあげる分だけ戴いて帰ります。そして、帰宅後すぐに車の点検に(間に合った)。

 かなり、無理のある日程でした。収穫も少なかった。「なのに」、心は満足していました。

 それは多分、このフキノトウたちが今年初めていただいた山の神様からの恵み「なので」。

 山の神様、本日がスタートです。これから暫く、楽しませていただきますね。