山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

妄想じゃないホヤ料理

2021年05月11日 | 日記とレシピ
 『石巻からの挑戦状』の春バージョンを、妄想釣りに重ねて紹介してきた。でも、最後の1つは、残念ながら妄想できないんだなあ。だって、これって釣れないんだもの。
 代わりに、台所の様子を再現したいと思います。


       ホヤです
 年に一度ぐらいずつ届くので、その都度紹介しているつもりなんですけど、この魚???兎にも角にも鮮度が命です。写真のように殻がパンパンなら、ホヤが元気な証拠と判断します。   今回送られてきたホヤは、極上でした。
 ・・・昔はね、山形で美味しい魚なんて食べられなかったんだよ。届いた魚の臭みを如何に消して誤魔化すかが調理の勝負所だったんだ。それが、今では、注文したらクール宅急便なんかでその日のうちに届いてしまうんだからね。便利というか、ありがたいというか、恵まれた世の中になったものだ。と、山形県民の声。
 さて、折角届いた極上品。極上を味わわなければ、送ってくれた叔母さんにも海の神様にも申し訳が立たない。そういうことで、

  ≪ホヤのむき身≫

 下ごしらえ・調理の部
 ・ホヤに付いている2つの口の内、吸水口側(+に見える口)をキッチン鋏で切り落とす。
 ・それを起点にして半周分、殻を切り開く
 ・殻の中から身を取り出す


       殻から

       抜き出して

       消化管の異物をしごきだして
 ・食べやすい大きさに切り分けたら出来上がり
 ※ここは、マタギ:剥き出す人、妻:実を切って汚れをしごく人 と、迅速に共同作業です

 少なくとも、マタギが子どもだった頃は、「このヘンテコな生き物は何だ?本当に食べられるのか?」と言われても仕方がない存在だったんです。申し訳ないけど、鮮度が落ちると、臭くて苦くなる。
 それが今では、届いたら真っ先に共同作業で捌いて冷蔵保存。少なくとも、私と妻とは、その旨さを知っているから。そして、途中で摘まみ食いをしてニヤリ。正直なところ、この食べ方がベストだと思ってます。


       夕食のおかずにはポン酢をかけて

 プリプリのホヤの中は、程よい塩味の効いたエキスに満たされています。この味付けだけで十分。

 ああ、今年もこの味を楽しむことができた。
 叔母様、海の神様、ありがとうございました。