山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

妄想 アジ釣り

2021年05月04日 | 日記とレシピ
 ここはF港。夜明け前のこの時間は穏やかだが、夜明けとともに、陸の方からとてつもない強風が吹く港だ。陸から数百mは離れた防波堤に立っているのに、夜明けとともに浜辺の砂粒が強風に運ばれてきて釣り人を攻める。そうなってしまうと、レジャーと言うよりも修行のようになってしまうので、ここでの釣りは夜明けまでの短期決戦だ。
 ターゲットはアジ。仕掛けはカゴサビキだ。アジという魚、同じ回遊魚でもイワシやサバなんかと違って、海底近くを回遊する魚なので、ウキも遊動式にする。仕掛けが海底ギリギリに止まるように調整して魚を誘うのだ。
 辺りは、まだ真っ暗闇。ウキの先端に付けたケミカルライトが水面の上下動を教えてくれる。2~3度竿を煽ってカゴに詰めたアミエビを散らしてみるが、アタリはなし。仕掛けを回収して、餌を詰め直す。


       真っ暗闇の海に浮かぶ小さなライト(見えるかな?)
 2投目。仕掛けが落ち着いたのを見計らって一度だけ大きく竿を煽り、カゴの中の餌を海中に散らす。と、ウキが小刻みに揺れ始めた。その震動が穂先にも伝わっているので、何かが掛かっていますね。ここでもう一煽りしてアワセ(針にかけることね)。それと同時に次の魚の食いを誘う。突然、今まで見えていたウキが水中に吸い込まれて消えた。
 ここで大きく合わせて、そのまま仕掛けへのテンションを緩めることなく引き寄せる。キラキラと光る魚の姿が水面に浮かんでくる。手元まで寄せたところで、一気に釣り上げる(なお、アジは口の柔らかい魚なので、この『大アワセ』は、柔らかい竿でないとできません。口が切れちゃう)。足元で暴れるアジは全部で3匹。針を外してクーラーボックスに入れたら、即座に餌を詰め足して、さっきと同じポイントに仕掛けを飛ばす。
 すぐにアタリが来た。合わせると引き寄せて、また獲物をクーラーへ。『時合い』が来たのだ。ここから何分間か、魚との戦いが続く。
 間もなく、アタリは遠のいていった。気がつけば、目の前に東北地方第二の高峰、出羽冨士が、朝日を背景に聳え立っているではないか。
 本日も楽しいひとときをありがとうございました。海の神、山の神に感謝を伝え、釣り場を後にする。


       F港から見える鳥海山は大迫力
 妄想アジ釣りはここまで。
 さて、本日のお魚料理に移りましょう。

  ≪アジの背開きとフライ≫

 下ごしらえの部
 ・アジをサッと洗ったらゼイゴを包丁で削ぎ落とします


       こんな感じ
 ※シッポに近いほど硬いのでそれが取れればOKだと思います
 ・頭を落としたら、背中側から包丁を入れて中骨を外します
 ※刃先を骨に沿って滑らせていく感じ(2~3回で片面が外れました)
 ※スピード不要。力不要。(怪我人のマタギでも問題なし)
 ・開いたら、ワタと中骨を外します


       こんな感じ
 ※マタギの場合、尻ビレの硬い骨が気になるので、必ず切り外します
 ・軽く塩を振って10分ほど待機


       こんな感じ

 調理の部
 なぜか、このタイミングで妻がやって来て、「私に任せて。」だそうだ。おかげさまで私は、のんびりとお風呂タイム。極楽極楽。風呂から上がったら出来上がってました。って、一応レシピなので書いておくと、

 ・卵1個を溶きほぐして、薄力粉を適量入れて、水を少しずつ加えながらある程度の粘りをもったバッタ液を作ります。
 ・そこにアジを浸してパン粉をまぶします
 ・中温の油で揚げて出来上がり

 なはずです。


       アジフライ定食出来上がり
 実のところ、ホヤ捌き(協同)、メバル料理(単独)、そしてアジ料理と続いていたものだから、一息入れたかったところだったんですよ。ここで料理を代わって貰えたので、随分楽になりました。

 それにしても、『妄想釣り』と調理の組み合わせ。独りよがりなのは分かってるんだけど、マジで楽しいです。

  To be continued!