山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

辿り着いた夢を食す

2021年02月20日 | 日記とレシピ
 今回送られてきたお魚たち。刺身を楽しんだその次はこれでしょう。


きれいな赤

 単純に「キチジでしょう。」と思っていたんですけど、なんだか違うよ。身体のつくりも背びれの色合いも違う。体型はメバルに近いですね。調べてみると、アカメバル、シロメバル、クロメバル・・・。いっぱい仲間がいるみたい。じゃあ、メバルの仲間のどれかでしょうかね。
 でも、メバル独特の模様がない。ヒレもあんまりトゲトゲしていない。口の中が黒っぽいからノドグロ(アカムツ)?いやいや、体型が違うし、鰓蓋に黒っぽいシミが付いてるから別物。
 そこから、魚検索の旅が始まる。図鑑やウエブサイトを使って、暫く調べていった結果辿り着いたのが、『夢笠子』というお名前。なんだか、おしゃれな名前じゃないの。命名の由来を調べてみたんだけど、「海底で目を開けながらじっとしている生態が、夢を見ているようだから」みたいなことが書かれた解説を見つけた。
 平和な海の底でのんびりしていたところを捕まって、ここまで連れてこられてしまったわけだ。心して調理せねばなるまい。

  ≪ユメカサゴの煮付け≫

 この手のお魚の美味しい食べ方といったら、なんと言っても煮付けです。早速始めましょう!

 下ごしらえの部
 ・ウロコを削ぎ落として軽く洗う
 ・口から割り箸を差し込んでエラとワタをツボ抜きする
 ※肝は美味しいので、出てきてしまったら戻す
 ・飾り包丁を入れます(表は × 、裏は ー にしてみました)
 ※熱と汁の染み込みを助けるため

 調理の部
 ・適当な広さの鍋に魚(7~8寸が3匹)を並べる
 ・水カップ1と酒みりん各大さじ3に醤油大さじ2とショウガの千切り少々をかけて着火


既に美味しい夢が見えてくるよう

 ・沸騰したら火力を落として、アルミ箔で落とし蓋


こんな感じ

 ・時々煮汁を魚に回しかけながら10分ぐらい煮込みます
 ※一旦火を止めて冷まし、盛り付け直前に再加熱しました


ゴメンね、頭が切れちゃった

 ・食べてみると


すんごく旨い!(見苦しくて済みません)

 この脂ののり、伝わるかなあ。
 生態だけじゃないですね。この味、正に『夢』のようです。

 さあ、これで3品。この、お魚戦国時代を抜け出すまでの道のりは、まだまだ長い。

 ・・・ちなみに、このユメカサゴも地域によってノドグロと呼ばれているそうです。少々紛らわしいのですが、どっちも美味しいので、いいんじゃない。