山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

ワサビの越冬料理

2021年02月11日 | 山菜料理
 立春を過ぎると心が浮き立ってくるのはいつものこと。今年は雪が多いから、去年みたいに早くから山菜採りに出かけられないことは分かってます。分かってますけど、本能は抑え切れずにウロウロ、ジタバタし始めてしまうんだなあ。
 で、家の中をウロウロし始めると、これまでに蓄えておいた食材の豊富さに気付かされる。
 貯蔵庫の瓶詰め。その上に積み重なった乾燥品。並んだ桶には塩蔵保存の山菜とキノコ達。冷凍庫にもいろいろあります。
 そうですよ。山遊びが始まる前に食べてしまわなくては。
 前回、タケノコの一部を戴いてホッとしたんだけど、次に心配なのが冷凍品。中でも、一番心配なのが『ワサビのフスベ漬け(の冷凍)』です。


          ワサビの花園
 山の初物。正確には、遠出して採ってくる山菜の初物。わざわざ出かけた先で、出逢ってしまうと、どうしても採り過ぎちゃうんだよなあ。
 この料理は、『欲タガリ』のマタギが、採り過ぎの罪悪感を償いたくてチャレンジしているもの。何年も試みているんですけど、未だに仕上がりには自信を持てません。
 簡単に作り方を振り返ってみると、

 下ごしらえ~調理の部
 ・洗って寸切り、塩もみ
 ・熱湯を回しかけて
 ・刺激を加えてワサビを『怒らせる』
 ・だし汁に漬けて密封、冷蔵

 それをですね、このときに発生する辛みが抜けないように密封したまま冷凍庫に入れておいたんです。うまくできてるかどうかは、食べてみないと分からない。恐る恐る、冷凍庫から取り出して、密封のまま自然解凍しました。


いい色です

 蓋を開けてみると、かなり良好な保存状態に見えます。さあ、お味の方はどうかな?


おおっ 春の辛み!

 結構うまくいきましたね。妻も喜んで食べてます。
 ちょっと濃いめのだし汁(薄い醤油味)とのバランスが上手くいったものだから、他のおひたしに併せて、薬味を兼ねて戴くことにしました。


ほうれん草とのセットで(かなりイケます)


 夏を越え、秋を越えて、更に冬を越えて『戻す』ときのドキドキ感は、いつも胸を締め付けられる感じ。だけど、うまくできたときの喜びもたまらないんですよね。
 ああ~、よかった!

 でもね、収穫直後に味わえる痺れるような辛みとまでは、いってません。つまり、改善の余地があるということだ。
 作り方を振り返ってみる。『ふすべる』までの過程はOKね。だとすると、多分・・・。

 次に採りに出かけるのは、あと、1~2ヶ月後かな。山の神様には申し訳ないんだけれど、また少しだけ多めに採らせていただきますね。
 そうして、美味しく戴く方法を試させてもらいたいと思います。
 そのときは、どうぞよろしくお願いいたします(ワクワク)!