gooブログはじめました!

写真付きで日々の思考の記録をつれづれなるままに書き綴るブログを開始いたします。読む人がいてもいなくても、それなりに書くぞ

ど~でもいい面白いこと、とっても大事だが不愉快なこと

2014-01-04 23:11:24 | 日記
A.正月のテレビ
 正月3が日が終わって、御屠蘇気分もこれまでだが、今年は4日5日も週末でなんとなくのんびり正月がだらだら続いてしまいそうである。今日は一日外にも出ずに、カレンダー用の山の絵を描いていた。これも正月ならではの時間である。2か月カレンダーで1年分は6枚の絵が要るのだが、季節が絵とマッチしていないと変なので、春夏秋冬それなりの景色が要る。結局、水彩とマーカーで5枚の絵は仕上げたが、あと1枚は白紙である。ま、いいか。
 正月のテレビは、どれもお笑いタレントがだらだらとど~でもいいお喋りを繰り返すだけの番組と蔵出しミステリーや旅行番組ばかりで、視聴するに値しない。退屈な日常をどうやったら愉しく無邪気に笑って過ごせるか、それは地上波テレビを見ていればよい。でも、日がなテレビを見て過ごすには、仕事を辞めるか、学校をやめるか、長年働いて引退し年金生活者になるか、病気になって入院でもするしかない。考えてみれば、この国は国民をしっかり疲れさせて、報酬と言えばテレビを見るくらいしか与えられない。それでも、従順な国民(臣民)は、美しい国、瑞穂の国の伝統を守る国家権力を崇拝して、国家と政府のやることに意義をさしはさむけしからん輩は、非国民だから監獄に入れてしまえと息巻く。亡国の徒は誰か?
 という怒りはともかく、夕刻絵を描くのに疲れて、なんとなくテレビをつけたら、NHK BSプレミアムで「よみがえる江戸城」 天下一の城を徹底復元、壮麗&圧巻!!装飾の美、大奥・松の廊下・巨大大広間など見どころ満載、なる番組をやっていた。正月ご祝儀番組ならではの2時間半。CGを駆使する江戸城本丸御殿のビジュアル画像。なかなかよく出来ていて楽しめた。でも、これってど~でもいいっちゃあど~でもいい番組である。江戸時代は遥か昔で、21世紀の今日もはや歴史おたくの興味本位以外には何の意味もないし、徳川将軍様が日々どんな生活を送っていたか、なんて知ったところで一文の得にもなりはしない。
 でも、少なくともぼくには、面白くってしょうがない。江戸城本丸の絵図は何枚もあるのだが、これを眺めていると飽きない。徳川家康が江戸城を築いてから、完成して本丸御殿ができてから260年、様々使われ補修され建て直され、そこに生きた人々はのべ数万人はいたのではないか。それを立体的に想像するだけで、お正月の3が日では足りない。しかし、こんなことは21世紀の現代社会をど~するか、安倍晋三内閣が新しい年に、国際社会に対してどんな無謀な行動をするか、という喫緊の課題にとって、まったくど~でもいいことである。



B.現在を生きているぼくたちの重要な課題
 『現代思想』という雑誌は、あのバブリーな1980年代、お勉強好きなエリート大学生たちに愛読されていたと思う。現代思想のチャンピオンたちは、おもに、おフランス系、レヴィ・ストロース、フーコー、ドゥルーズ、レヴィナス、デリダ、エトセトラだった。でも、その流行はバブルとともに弾けてしまった。ぼくも20世紀が終わるまでは『現代思想』には目を通していたが、あの9.11以後の時代にはフランス現代思想では、対処できない次元に入った気がして、もう『現代思想』はたまに気が向かないと読まなかった。それで、久々の現代思想を読んでみた。12月号でもっとも注目に値する3人討議。
「菅原:現在の非拘束名簿式の比例代表制の仕組みでは、割合としては少ない個人票の順位で当選者が決まります。ですから、当選者の後援組織が目立つことになります。ところが、各党の獲得議席数はそうした組織の票を大きく超える政党への票で決まります。今回の場合、特に都市部ではアベノミクスによる景気回復や、TPPなどを含む「成長戦略」に期待を寄せて自民党に投票した人も多かったでしょう。一方、その票で当選した議員は古くからの自民党応援組織の候補で、むしろそういう新しい自民党の路線に抵抗しそうな勢力です。
 このように見ると、自民党に対する投票行動と自民党の選挙結果の間で齟齬が生じていると言えるでしょう。これは小泉以降、自民党内に流れる二つの潮流とも重なります。一つは、「国土強靭化」に象徴されるような、土木建設業や農林水産業を代表し、公共事業を通して地方へ予算をばらまく「古い自民党」、もう一つは、新自由主義的な改革を志向し、経団連に代表される大企業の自由な企業活動を応援して経済成長を目指すような「新しい自民党」です。アベノミクスは「成長戦略」を掲げることで新しい自民党に寄っていますが、同時に財政出動策として国土強靭化による公共事業予算の増大を掲げ、両者のバランスを取ろうとしたものです。
 ただし、新自由主義的な成長戦略路線では衰退産業を切るでしょうから、本来両者は噛み合わない。安倍政権について言えば、TPP交渉への参加表明や減反補助金の削減方針に見られるように、徐々に新しい自民党路線に軸足を置きつつあります。あるいは、野田聖子総務会長のように、これまでの自民党だったら否定されてきたようなリベラルな家族政策を訴える政治家も前面に出してきています。安倍政権が自覚的にやっているかどうかはともかく、自民党の政策位置は変わりつつあるように見えます。一方の旧い自民党の側は訴えの場を失っているようで、反TPPの議論などは『週刊金曜日』や『世界』など昔で言う「革新」のメディアが請け負うという「ねじれ」が生じています。選挙で既存組織は存在感をみせたものの、安倍政権は冷徹に実力を値踏みしてグローバル企業寄りに舵を切っているように感じられます。
韓: 今のお話を聞いていて、結局は自民党のなかで世代交代が起きているだけなのではないかと感じました。また、実際に投票を行った有権者と、自民党が代表している層との間にもズレがあるのではないでしょうか。つまり、実際には選挙に行っていない都会の若者層の民意を代弁するかのように、安倍政権が振舞っているように思えるのです。
 自民党を勝たせたのは古い業界団体だったかもしれませんが、実際に自民党を動かしているのは、安倍首相をはじめとした若い世代の保守ですよね。そうしたミスマッチも生じていたりしませんか。
小熊: そもそも保守と革新という枠組み自体が大きく変容しています。
 「五十五年体制」の特徴と言われる「保守」と「革新」が、現在のイメージで固定化したのは六〇年代後半くらいです。高度成長が軌道に乗り、社会主義革命の可能性が一部の活動家や知識人を除いては真剣な課題から退いた。そうなると、とくに有権者レベルでは、「保守」と「革新」の対立軸は、もっぱら外交・安全保障をめぐる区分となり、経済政策をはじめとする内政面では大きな違いはなくなった。」小熊英二・菅原琢・韓東賢「変化の手前にある現在 二〇二三年の時代経験」(『現代思想』青土社 2013 12月号 vol.41-17)pp.36-37.

 ここで話題になっているのは、もっぱら自民党、それも「古い自民党」から「新しい自民党」へという論点である。自民党という保守政党がほんとうに「新しい自民党」に脱皮したなら、これに対抗する野党も一刻も早く「新しい反自民党」に脱皮しなければならない。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 元日に読んだ本と買った本 | トップ | 就活生の日常と心理について »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事