あかるいほうへ

       おばあさん魔女への道

ヨコハマメリー

2018-10-03 | 映画

子どもの頃流行った、伊勢崎町ブルース

金髪で、しゃがれ声の歌手、青江三奈

子どもの頃、出だしを真似して親に怒られたような。

でも、ちょっと笑ってたかな?

そんな懐かしい歌をBGMに始まる映画ヨコハマメリー

 

以前の私だったら、彼女をキワモノとして

偏見の目で見てたと思う。

でも、今の私は、彼女の生き方に共感出来る。

アメリカ人将校の相手をした女

その中に、1人愛し続けた人がいた。

船での別れに、彼女は人目もはばからず

別れを惜しんだ。

彼女が老婆になっても横浜にいたのは、彼に会いたい気持ちだったのか。

戦争で負けた相手に商売をする。

生きるためだから。と言う。

私も悔しくて、自分を嫌いになりそうな部分があるけれど、

生きるため。と自分に言いきかそう。

 

年を重ねると、真っ白な化粧と白いドレスで街に立った。

プライドは高かった。

施しは受けない。

そんな彼女と心が通った人々が彼女のことを話す。

老いていく彼女を案じて、故郷の親戚に電話をかけ

話をつけて、故郷の老人ホームで暮らすことになった。

彼女と親しいゲイのシャンソン歌手がある日そこへ向かった。

彼は癌で、そう長くはない。

老人ホームの舞台で、女性のようにシャンソンを歌う彼

その彼の歌を何度もうなづきながら聴いている美しいおばあさんがいた。

それが、メリーだった。

普通のおばあさんの格好で、

薄化粧の肌はきれいで、

凛とした品の良いおばあさんで、

そのたたづまいを見て感動しました。

ショーが終わった後、彼女は彼の傍を離れず

すべての人に挨拶が終わった後、手を繋いで控え室に入っていった。

彼は、自分の母親に若い頃ひどいことを言って傷つけた。

今ならわかる母の気持ち。

メリーと母を重ねていた。

 https://m.youtube.com/watch?v=IK2mNOktA94

彼女は、本当はずっと横浜にいたかったのでは?

でも、人に迷惑をかけて生きることは避けたかったのだろう。

 

私の母も、老人ホームにいる。

凛としている。

女としての幸せはつかめず苦労の多い人生で

60歳から寝たきりになってしまった。

あんなに頑張ってきた人なのに、悔しい。

 

私も母が寝たきりになった年齢に近くなった。

でも、母はわがままな父と暮らすよりはいい。と言う。

それは、強がりかと思ったけれど、

本当にそうかもしれない。

身体の自由が失われた代わりに、心の自由を得たような。

私も、母と似たところがあるので、

母と話すとホッとする。

わがままな父に疲弊しながらも

頑張って家庭を作り上げた母

家族の中では私だけが心通わせられるように思う。

今年の帰省は、お正月も春も老人ホームは面会謝絶でゆっくり話せず残念だった。

10月の帰省は、ゆっくり話したい。

これからの自分を力づけるためにも。


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