「影響の輪」を広げる

向上心旺盛と自画自賛している中年おじさんのブログ日記

レコードプレイヤーの話

2007-05-11 | Weblog

皆さんは、音楽のアルバムと言えば、CDが当たり前でしょうが、

1983年ごろまでは、LP版というレコードと

それを再生するレコードプレイヤーでした。

 

■回転させる仕組み:

私の初期のオーディオの音源は、当然、レコードでした。

オープンリールのテープも、カセット・テープも無い時代です。

レコードプレイヤーは、モーターを回転させて、ターンテーブルを回します。

当初は、モーターとレコードを回すところを、ベルトを使って回す方式が一般的でした。

ところが、ベルトは、経年劣化で、伸びてしますので、回転数が一定でなくなってくる欠陥がありました。

それを改善する目的で、1970年代と思いますが、DDドライブモーターで回転するものがでました。

DDとは、ダイレクト・ドライブで、ターンテーブルに直接モーターがあり、正確な回転を実現させるものです。

ベルトのような伸びる心配がなくなったのです。

それでも、当時は、回転盤の外側にモザイク模様があり、交流電気の特性(光がオンオフする原理)を活かし、回転模様が止まって見えれば、正確に回転していることが分かる仕組みまで、取り込んでおりました。

 

■レコードを傷つけないための仕組み:

当初は、手で、レコード盤に針を下ろしてレコードをかける作業をするのですが、

必ず、誰でも経験する、失敗がありました。

それは、どう言う訳か、一番好きな、お気に入りのアルバムに限って、レコード盤に針で傷を付けてしまうことです。

レコード針と言えば、その先端は、ダイヤモンドが使われていました。

レコードの溝に傷が付いた場合、その傷が付いたところで、ブツ、ブツと、馴染みの雑音がでてしまいます。

 

ある時から、そんな事故を起こさないため(傷を付けないため)、レコード針を機械で下ろす装置までできました。

写真は、その部分を写したものです。

手前に、湾曲した黒いものがその装置です。

 

下げる操作をすると、自然にゆっくり針を下ろし、

上げる操作をすると、機械がゆっくりと針を上げます。

上がりきったら、その後は、手でアームの定位置まで戻したり、、または、自動で定位置まで戻ったりします。

間違って落としても、レコード盤には、傷が付かない仕組みでした。

 

■レコードの溝を削り過ぎないように:

レコードには、溝があり、それをレコード針がなぞると、音がでる仕組みです。

学研で、この原理を体験できる模型があります。

 → http://otonanokagaku.net/products/invent/berliner/detail.html

 

何度も聞く(「針を落とす」と言っていました)と、針がついているヘッド部分の重みでも溝が擦れてへってきます。

そのため、ヘッドの重みの負担を軽減させるため、バランスをとる装置がありました。

写真では、後ろの方の丸いところの数字が、そのバランスをとる「おもり」の重さを表示する数字です。

アームをフリーな状態にして、バランス状態を把握しておりました。

どうしてそんなことをするかと言うと、ヘッド部分は、交換できるようになっており、そのヘッドの構造で重さも違っているからです。

 

■レコードの溝に負担を掛けない仕組み

アンチ・スケーティングという装置です。針がレコード盤上を滑らないように、アームにすこし力をかける装置です。

一寸の振動で、レコードの溝から針が飛び出し、レコード盤の上をスケートするようになりことがあります。そのため、内側に行く力を少なくするための装置です。

 

懐かしいなぁ。

 

どの装置も、レコードの音源を守り(傷をつけない)、忠実に音(レコーディングしたスタジオと同じ環境)を再現したいための技術でした。

 

しかし、レコードというアナログから、CDというデジタルに変わって、

この世界は、一変しました。

 

■音: 

CDが出た時の衝撃は、次のような感じでした。

今までのレコード(ステレオ)では、この楽器は、だいたい、左側の一寸手前あたりで弾いている感じかなぁ。

  から

CDでは、左手のその場所弾いている感じに変わりました。

 

アンプとスピーカーも変えないで、CDプレイヤーに変えた時に聴いた時の音の印象です。

凄いカルチャー・ショックを感じました。

でも、それは、今からわずか20年位前の出来事です。

 

でも、十年一昔(ひとむかし)、と言うから、二昔(ふたむかし)の話か・・・・・・

 


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