ふりかえれば、フランス。

かつて住んでいたフランス。日本とは似ても似つかぬ国ですが、この国を鏡に日本を見ると、あら不思議、いろいろと見えてきます。

DSK、逮捕される! 大統領選への影響は?

2011-05-15 11:37:26 | 政治
速報です!(日本時間:15日11時37分)

来年の大統領選へ向けた世論調査で、まだ出馬表明をしていないにもかかわらず、ダントツのトップ、すでに独走している感のあるドミンク・ストロス=カン(Dominique Strauss-Kahn)がニューヨークで逮捕されました。現地時間、14日の夕方。場所は、JFK空港。パリへと向かうエールフランスの機内でした。

IMF専務理事のポストについていますから、本部のあるワシントン暮らしになっていますが、この日は、ブリュッセルで行われる会議などのため、ニューヨークからパリへと向かうことになっていました。空港に向かう直前、ニューヨークで宿泊していたホテルで、なんと性的暴行!!!

どのような状況だったのでしょうか。速報性では『ル・モンド』に勝る『ル・フィガロ』が、フランス時間15日午前3時38分に電子版で第一報を伝えています。

『ニューヨークタイムズ』の電子版によると、現地時間14日の16時45分、ドミニク・ストロス=カンがニューヨークのJFK空港で、パリへと向かう飛行機がまさに離陸直前、機内で性的暴行の疑いで逮捕された。

『ニューヨークタイムズ』紙が入手した第一報によると、同日13時頃、マンハッタンにあるソフィテル・ホテルで事件は起きた。32歳の客室係が部屋の掃除のためにDSKが宿泊していた部屋に入ると、DSKはなんと全裸で浴室から出て来て、彼女に性的暴行を加えようとした。

客室係は自力で脱出し、ホテル関係者に通報。ホテル側はすぐさま警察に通報した。警官が現場に到着した時には、DSKはすでに部屋を後にしていたが、携帯電話や身の回りの品を残したままだった。AP通信によると、ニューヨーク市警のブラウン報道官は、DSKはかなり慌てて部屋を後にしたようだ、と語っている。

ニューヨークおよびニュージャージーの空港管理当局の捜査官がJFK空港に到着した時にはすでに、DSKはエールフランス機に搭乗しており、離陸準備に入っていた。

DSKはニューヨーク市警のミッドタウン・サウス署に引き渡された。被害者特別チームによって取り調べが行われているようだ。

DSKは16日にブリュッセルで行われるユーロ圏の財務相会議に出席し、18日には第12回経済フォーラムで演説を行うことになっていた。トップの逮捕に関し、IMFはまだ公式見解を発表していない。

・・・ということなのですが、「魔が差した」ということなのでしょうか。一般的フランス人男性の御多分に洩れず、女性好きとは言われていたDSKですが、大統領の椅子にほとんど手が届きかけている時期に、このようなことを本当にしてしまったのでしょうか。

もし、そうなら、非常に残念なことです。経済・法律ともに非常に造詣が深く、しかもIMFという国際機関でトップとして世界経済の舵取りをしてきた経験は、フランスにとっても、EUにとっても、ひいては世界の政治・経済にとっても、大きな財産になるのではと思っていただけに、残念です。

しかし、政治は魑魅魍魎の世界。大統領選挙をめぐる陰謀説なども出てくるのではないでしょうか。しかし、携帯電話まで置き忘れて、慌ただしく逃げ出したという状況は・・・

今後の取り調べと報道が待たれます。