異字同訓語
きょうは、これまでの同音異義語ではなく、「異字同訓語」について考えてみよう。
「さめる」にもいろいろあり、「冷める・覚める・醒める・褪める」がある。「覚める・醒める」の「異字同訓」で、なまじ「覚醒剤」などという熟語があるためにややこしいが、醒めるに関してはあっさり割り切って使わないか、ひらがな表記にするとよい。
「冷める」
冷めるとは、熱(温度)が去る、下がること。高まった感情や気持ちが薄れること、つまり、興奮がおさまる場合にも使える。これは案外間違える人は少ないようである。
味噌汁が冷める 料理が冷める
彼氏への思いが冷めた 彼は性格的に熱しやすく冷めやすい人
熱狂的な興奮が冷めた
「覚める」
覚めるとは、本来の意識に戻る、迷いが解ける、現実に戻るという意味に使われ、広く一般的に用いられている。
「さめる」にもいろいろあり、「冷める・覚める・醒める・褪める」がある。「覚める・醒める」の「異字同訓」で、なまじ「覚醒剤」などという熟語があるためにややこしいが、醒めるに関してはあっさり割り切って使わないか、ひらがな表記にするとよい。
「冷める」
冷めるとは、熱(温度)が去る、下がること。高まった感情や気持ちが薄れること、つまり、興奮がおさまる場合にも使える。これは案外間違える人は少ないようである。
味噌汁が冷める 料理が冷める
彼氏への思いが冷めた 彼は性格的に熱しやすく冷めやすい人
熱狂的な興奮が冷めた
「覚める」
覚めるとは、本来の意識に戻る、迷いが解ける、現実に戻るという意味に使われ、広く一般的に用いられている。
2014年年2月 文化審議会国語分科会でも、【覚ます・覚める】は、睡眠や迷いなどの状態から元に戻る。太平の眠りを覚ます。迷いを覚ます。目が覚める。寝覚めが悪い。という例を挙げている。
目が覚める 迷いから覚める 呼び覚ます
目が覚める 迷いから覚める 呼び覚ます
夢から覚める 麻酔から目が覚める
「醒める」
醒めるとは、覚めると殆ど同じ意味に使われている。
「醒める」
醒めるとは、覚めると殆ど同じ意味に使われている。
醒めるは常用外の漢字で、「醒」は平成22年の常用漢字表の改定で追加された漢字である。(但し、音訓(読み)欄には「セイ」しか掲げられておらず、役所の書類などの公用文、公の教育の教科書など正式な文書には使えない漢字である。)
よって、「醒める」の代わりに「覚める」を使っても間違いではない。ニュアンス的には高ぶった感情が落ち着く場合、例えば、極端な酔い・興奮の状態から普通の状態に戻る場合に、「酔いが醒める・興奮が醒めた」として使うこともできる。
文学的なことを考えなければ敢えて使う必要はなく、覚えなくてもよいと言えるのではなかろうか。
酒の酔いから醒める 悪い夢から醒める
「褪める」
褪めるは、物理的に色が薄くなる。あせる。ということを表現する言葉であり、常用漢字表にもなく、一般的にはひらがな表記されることも多い。褪は「あ」とも読み「色褪せた」という表現にも使われるが、若い世代には読めない方も多い。
洗濯により色褪めたシャツ 古い色褪せた写真 恐怖で青褪めた顔
オマケの試験 各種国家試験(公用文)に使われる文章です。
よって、「醒める」の代わりに「覚める」を使っても間違いではない。ニュアンス的には高ぶった感情が落ち着く場合、例えば、極端な酔い・興奮の状態から普通の状態に戻る場合に、「酔いが醒める・興奮が醒めた」として使うこともできる。
文学的なことを考えなければ敢えて使う必要はなく、覚えなくてもよいと言えるのではなかろうか。
酒の酔いから醒める 悪い夢から醒める
「褪める」
褪めるは、物理的に色が薄くなる。あせる。ということを表現する言葉であり、常用漢字表にもなく、一般的にはひらがな表記されることも多い。褪は「あ」とも読み「色褪せた」という表現にも使われるが、若い世代には読めない方も多い。
洗濯により色褪めたシャツ 古い色褪せた写真 恐怖で青褪めた顔
オマケの試験 各種国家試験(公用文)に使われる文章です。
これは難問ですよ!
「試験には、鉛筆、ボールペン又は万年筆を持参してください」
あなたはどれを選びますか? A~Dの中に正解は幾つ? そしてどれが?
A:鉛筆とボールペン
B:鉛筆と万年筆
C:ボールペンと万年筆
D:鉛筆、ボールペン、万年筆の3点すべて
D:鉛筆、ボールペン、万年筆の3点すべて
E:鉛筆、ボールペン、万年筆の3点の中からどれか1点
公用文では「又は」が文中にある場合、どれか一つと解釈する決まりです。
従って、「E」が正解です。
(答えは、線の上をマウスポインターでハイライト)
一番下(E)が正解です。公用文では「又は」が文中にある場合、どれか一つと解釈する決まりがあります。
本日もご来訪いただきありがとうございました。
ました、いろんな研修をしましたが・・
其のほとんどは忘れました。
勉強になりますが、このルールは前時代
的ですよね~
公用文には膨大な決めごとがあります。それを読んでいると疲れてしまいます。
法律関連のようなものを除いても、一般の行政職員、特に地方公務員になるとすべて正しく書ける方は少ないと思います。
私たち庶民は、安易に漢字を使ってしまいますが、厳密には常用漢字表にはなく、一部をひらがなで書くべきものが沢山あります。
しかし、現実にそのように(公用文らしく)書くと、字を知らないためにかな表記していると誤解を受けることもあり、個人的には割り切りが必要なこともありますね。
いつもご訪問ありがとうございます。
常用漢字表を覚えるだけでも結構大変ですが、小中学校の先生も少しずつ変わっていくのをすべて知っていなければならないので大変でしょうね。
いろんな「士業」の方々が法律が毎年変わるのを追いかけて覚えるのと同じですね。現役を引退した私たちは気楽なものです。
少しでもお役に立てば幸いです。