ポスティング制度を利用しての米大リーグ移籍を、球団から容認されている井川慶投手(27)が昨日、甲子園球場で行われたファン感謝デーで、予定外の惜別スピーチを行った。
岡田彰布監督(48)のいきな計らいで実現した“サプライズ”に、3万8000人のファンも大喜びで、虎の代表として海を渡るエースに万雷の拍手を送った。
ざわざわしていた甲子園の空気が静まった。
マウンド付近で行われていた、岡田監督のあいさつの途中だった。
「長年エースとして活躍してくれた井川が、阪神の代表として大リーグにいくことになった」と、指揮官に促され、マイクを握った渦中の男に観衆の目は集中した。
感謝を込めた“サプライズスピーチ”は、縦じまのユニホームを着ての最後のけじめだった。
緊張と照れと決意の入り交じった複雑な表情は、心の中身を映した鏡だったのだろう。
人前に出ることが苦手な“シャイガイ”は「阪神での9年間を無駄にすることなく、アメリカでも頑張ってきます。9年間の応援ありがとうございました」と、心を込めて話した。
もともと予定はなかったという。
式次第にも井川投手のスピーチは記載されてはいなかった。
事実、岡田監督から“指令”を受けたのは開演直前だったという。
それでも「“呼ぶから”って言うてた。ファンの前で話をする機会もないし、するほうじゃないから」という指揮官の意図を理解すると、井川投手は素直にファンの前に立った。
井川投手にとって最後の慣れない挑戦だった。
ファンにとってもサプライズなら、最も驚いたのは井川投手自身だっただろう。
堂々とスピーチを成功させたとはいえ「ないと思っていたら、急にあるといわれて…。あれが精いっぱい」と心中はヒヤヒヤだったという。
イベントの中ではセ・リーグ奪三振王の表彰を受け、ファン参加型のアトラクションにも加わった。
今後は球団主催の行事に参加予定はなく、虎戦士としては最後の公式行事となった。
仲間、ファンと過ごした時間は「阪神・井川」の思い出へと変わっていくのだろう。
岡田彰布監督(48)のいきな計らいで実現した“サプライズ”に、3万8000人のファンも大喜びで、虎の代表として海を渡るエースに万雷の拍手を送った。
ざわざわしていた甲子園の空気が静まった。
マウンド付近で行われていた、岡田監督のあいさつの途中だった。
「長年エースとして活躍してくれた井川が、阪神の代表として大リーグにいくことになった」と、指揮官に促され、マイクを握った渦中の男に観衆の目は集中した。
感謝を込めた“サプライズスピーチ”は、縦じまのユニホームを着ての最後のけじめだった。
緊張と照れと決意の入り交じった複雑な表情は、心の中身を映した鏡だったのだろう。
人前に出ることが苦手な“シャイガイ”は「阪神での9年間を無駄にすることなく、アメリカでも頑張ってきます。9年間の応援ありがとうございました」と、心を込めて話した。
もともと予定はなかったという。
式次第にも井川投手のスピーチは記載されてはいなかった。
事実、岡田監督から“指令”を受けたのは開演直前だったという。
それでも「“呼ぶから”って言うてた。ファンの前で話をする機会もないし、するほうじゃないから」という指揮官の意図を理解すると、井川投手は素直にファンの前に立った。
井川投手にとって最後の慣れない挑戦だった。
ファンにとってもサプライズなら、最も驚いたのは井川投手自身だっただろう。
堂々とスピーチを成功させたとはいえ「ないと思っていたら、急にあるといわれて…。あれが精いっぱい」と心中はヒヤヒヤだったという。
イベントの中ではセ・リーグ奪三振王の表彰を受け、ファン参加型のアトラクションにも加わった。
今後は球団主催の行事に参加予定はなく、虎戦士としては最後の公式行事となった。
仲間、ファンと過ごした時間は「阪神・井川」の思い出へと変わっていくのだろう。