徒然なる日々からの歳時記

徒然なるままに日々の歳時・興味を綴っております。

農家の条件

2006年10月30日 | その他の記事
「桃」「栗」から少し遅れて「柿」の話題。

「農家」という言葉を広辞苑で調べてみると「農民の住居である家。農業を営む世帯」と出てくる。前者の条件は,「その家の住人が農業を営んでいる」ということになるが,個人的に“農家だなぁ~”と感じる民家の構成要素がある。

それが「柿の木」,学生の時に同輩の調査(集落内のみどり調査)を手伝った際,必ずといっていいほど,各農家の入口で迎えてくれたのは柿の木。それは,茨城にやってきても同じ。たとえ真新しい2×4住宅が奥に鎮座していても,入り口に柿の木があると,“農家だなぁ~”と思う。つくばの周辺になると,すでに農業は営んでいない家も多いのだが,この時期,深い橙の色を目にすると,何となくホッとしたりもします。

皆さんのご近所では,「農家の条件」を満たしている民家はありませんか?

→ 写真を追加(061101)

写真のように,全部採ってしまわずに数個だけ残された柿のことを「木守柿(こもりがき)」といいます。「来年の収穫への祈願」と「自然の恵みへの感謝(鳥へのお裾分け)」を込めての古くからの習慣だそうです。自然と向き合い暮らしてきた日本人ならではの風習で,とっても素敵で大事な考え方だと思います。
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【秋の七草さがし】桔梗

2006年10月17日 | 朝顔・金魚・花・園芸・ アクアリウム
一年越しの「秋の七草さがし」もこの花でひとまず終わり。整った紫色の花は,とっても印象的で一度見れば忘れない感じです。小さい頃の自分にとっても印象的だったようで,今はどこにあるかも分からない子供向けの植物の図鑑の,秋の七草を紹介したページに書かれた桔梗の花を,未だに鮮明に思い浮かべることが出来ます(当時は,植物の図鑑はあまりお気に入りではなかったので,滅多に開かなかったはずなので,余程印象深かったのだと思います)。

ちなみに,秋の七草の起源だと言われている万葉集の山上憶良の歌では,

「秋の野に 咲きたる花を 指折り かき数ふれば 七種の花」

「萩の花 尾花 葛花 瞿麦の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花」

となっており,桔梗とは詠まれておらず,「朝貌の花」と詠われています。

当然,朝貌の花が何か?については諸説あり,朝顔や木槿(むくげ),昼顔などの説があります。とはいえ,現在のところ最も有力なのは,桔梗であり,桔梗は秋の七草の一つとして定着しています。

写真の桔梗は,随分前の8月末頃に撮影したもの,自転車で職場で通う途中の家の庭から顔を出していたのをこっそり撮らせてもらいました。
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【秋の七草さがし】女郎花

2006年10月16日 | 朝顔・金魚・花・園芸・ アクアリウム
早春の菜の花が,ぽかぽかとした春の日差しを映す鏡なら,この花は青々とした夏色の空に最初に落とされる暖色の絵の具といった感じでしょうか。

先日紹介した藤袴に比べると,鮮やかな黄色い花が目立つこともあって,比較的よく見かける。特に農家が自家用の野菜等を作っている小さな畑の片隅で,しっかり秋を告げていることが多い。写真の女郎花も近所の畑で撮りました。

ちなみに「男郎花(オトコエシ)」という花もあって,こちらは凛とした白い花を付け,何となく男らしい感じがします。

→ 高知県でも(060921)
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夕焼けマニア2

2006年10月15日 | その他の記事
日曜日,土曜もちょっと都内に仕事で出ていたので,ちとお疲れで朝寝坊。洗濯だの,掃除だの,衣替えだのしているうちに,あっという間に夕方に,ベランダが西向きなので,西日はカーテン越しにもよく差し込む。またまた,とっておきの夕焼けの予兆を感知して,宿舎の最上階に駆け上がる。オレンジに輝く雲たちにしばし見取れる。明日も秋晴れの予感。

※巻積雲(馴染み深い呼び方は「うろこ雲」):
以前に紹介した巻雲と同じく,高度5~13kmぐらいの高いところにできる上層雲。小さな雲の固まりが,魚のうろこのように並ぶ様子からうろこ雲やいわし雲,さば雲と呼ばれることもしばしば。ひつじ雲やまだら雲と呼ばれる高積雲によく似るが,一つ一つの雲の大きさや高さ,薄さ等が異なる。

追記:先週,祖父に会いに出掛けた際も夕焼けに出会いました。

→ 富士山と江ノ島と夕焼け(061008)

→ 金色に輝く空と江ノ島灯台(061008)
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【秋の七草さがし】藤袴

2006年10月13日 | 朝顔・金魚・花・園芸・ アクアリウム
昨秋に綴っていたシリーズもの記事の続きだったりします(^^;

昨年の秋に,「撫子」,「」,「尾花」,「」と4つ紹介してきたのですが,今回は恐らく探すのが一番大変であろうこの花を紹介。

何故かというと,フジバカマは,絶滅が危惧されている植物(環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧Ⅱ類に指定)であり,自生のものは,ほとんどみることが出来ないからです。写真のフジバカマも実は鑑賞用の園芸品種(近くのホームセンターに行った時,こっそり撮影してきました),つくばの近くでは,小貝川という川の河川沿いに一部自生地が残るのみだったりします。

かつては,秋の七草の一つに数えられ,各地の川の河原等に群生していたフジバカマが大きく数を減らしてしまった理由は,彼らが,大雨の度に攪乱を受け,水分と肥沃な土壌が供給される川沿いの氾濫原などに好んで生育してきたことが関係します。こうした氾濫原は,近世以降,治水や利水を目的に実施されてきた河川改修や護岸工事等の影響を受け,急激に日本の河川から姿を消していきました。現在の自生地の一つである小貝川は,河畔林など多く残る貴重な自然の残る川の一つで,フジバカマの他にもたくさんの希少な動植物が生育していることで有名です。

あまり目立つ花ではありませんが,落ち着きと気品を兼ね備えた可憐さには,万葉の歌人たちが心を奪われたのも納得といった感じです。
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秋鮭

2006年10月11日 | 日本酒・ワイン・酒・食材・旬
秋が旬の魚といえば「秋刀魚」なのですが,この秋はちょっと変化球で「鮭」。

スーパーや魚屋では一年中見かける鮭だが,旬はやっぱり秋。北の海で成長した鮭が産卵のために沿岸に戻ってきて,川を上り始めるのは,ちょうど今頃。過酷な川の遡上と産卵に備えて,たっぷりと脂肪を蓄えているので,この時期の鮭(秋鮭)は,身にしっかり脂がのっていてとっても美味しい。

鮭が日本人にとって親しみ深い魚である理由は,食材としての手軽さに加えて,その生態的な特徴が関係しているように思う。川で生まれ,海で育ち,川に帰ってくるという「遡河回遊(そかかいゆう)」の性質や,生まれた川に帰って産卵するという「母川回帰(ぼせんかいき)」の習性,産卵後,卵の孵化を見ることなく,力尽きて死んでしまうという生活史・・・,根性お涙頂戴系の2時間ドラマのエピソードのような一生に,何処かシンクロしてしまう部分があるのではないかと思う。

人生(魚生?)の絶頂期,こころざし半ばのところを捕まえて頂いてしまおうというのだから,人間様は・・・

さておき,鮭バターにしてみました。とってもgood!です(^^)

追記:関東では切り身,いくら(すじこ)に加えて,白子もよく見かけます。
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秋雨一過

2006年10月07日 | その他の記事
秋雨前線と温帯低気圧の影響で,東北・関東地方を中心に各地で大雨が降ったようですが,被害はありませんでしたでしょうか?つくばも今朝は秋雨一過となりました。この週末に予定されていた土浦の花火競技大会も桜川の増水の影響で,来週まで順延になりました。

とはいえ,久しぶりのお日様に誘われて,買い物ついでのサイクリングに出掛けました。写真は,研究学園都市で一番大きな公園「洞峰公園」。秋雨一過の青空も含めていかにも「つくば」らしい風景に思わず,パシャリ!

しばらく秋晴れが続くようで嬉しい限りです。
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文旦発祥の地

2006年10月06日 | ちょっといいとこ,いい景色
「柑橘」とはミカン科に属する植物の総称なのですが,皆さんは何種類,思い浮かべることが出来ますか?温州みかん,夏みかん,伊予柑,オレンジ,ネーブル,最近流行のデコポンあたりも思い浮かべることが出来るでしょうか・・・。

ところで,写真の彼が思い浮かんだ人はいますか,もし思い浮かんだ人がいたら,あなたはかなりの柑橘通。彼の名前は「土佐文旦」,生産量の9割までが高知県という南国土佐を代表する柑橘。酸味と糖度のバランスが絶妙で,柑橘なら土佐文旦というファンも多いとか。

その「土佐文旦」の発祥地,土佐市宮ノ内に足を運んできました。

乗用車がやっと通れる細い道を進み,たどりついた場所には,立派な石碑

戦前に高知県の果樹試験場から譲り受けた苗木を,戦時下の「伐採して芋を作れ!」という圧力の中も守りきったことから始まったという。

宮ノ内集落では,文旦の出荷はもちろん,文旦の木のオーナー制度も実施しており,「文旦王国宮ノ内」として,むらづくり,都市農村交流等の活動に取り組んでいる。挨拶等は寡黙だった,苗木を譲り受けた方のご子息の方が,「文旦」の話になると少し目を輝かせて熱く語られていたのが,とっても印象に残りました。

この冬は,文旦を味わうことが出来ればと思う?

追記:近くには生姜畑
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パンの街つくば

2006年10月02日 | 日本酒・ワイン・酒・食材・旬
最近になって知ったのですが「パンの街つくば」らしい...

「パンにしますか?ライスにしますか?」と問われると,あまり迷わずライスを選び,150円を超えるパンをトレーに乗せるのを躊躇っていた自分には,焼き立てパンが似合う休日は全く縁がなかったのですが。張り切って「パンの街つくば」と言われてしまうと,少々気になる。


木漏れ日の遊歩道を歩くと、香ばしさとほのかな甘さが
ミックスした焼きたてのパンの香りが漂ってくる。
そんな時、いつも幸せな気分に包まれる。
頑固なシェフから想像できない、可愛くておいしいパン。
つくばの街は、おいしさと魅力に溢れてる。


だそうで,確かにつくばの街には何となくパンが似合う気がします。
(漢字の「筑波」は,米!酒!って感じですが)

全くゼロからという訳ではなく,昔から結構評判のパン屋は多かったようで,石窯で焼いたとか,100種類以上とか,地元の農家産の食材を使ったとか,火曜限定とか,100個限定とか,国産小麦100%とか,ちょっと惹かれる感じのお店やパンが並んでいます。

よーく調べてみると,このつくばを「パンの街」として売り出して行こうという試み,産学官連携推進事業。「学」の部分には,私のいる職場が属する組織も入っていて,まさに“灯台もと暗し”って感じです。

卵かけ御飯も捨てがたいけど,週末はちょっと自転車でパン屋めぐりをしてみようかな(^^)

追記:でもキャッチコピーの「パンダフルシティ」はどうかと・・・

→ パンの画像を洞峰公園近くにある「MORGEN」のカレンツライブレッドにRenew(061007)

→ パンの街つくば
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