徒然なる日々からの歳時記

徒然なるままに日々の歳時・興味を綴っております。

夕暮れ in 妻有

2012年06月29日 | ちょっといいとこ,いい景色
3ヶ月ぶりに越後妻有へ

いつものように三省ハウス(松之山小谷の小学校を改築した宿)に宿泊。

三省ハウスに泊まった時には,必ず撮っている定点観測写真,今回は夕暮れ時です。遠くに見える山(黒姫山というみたいです,長野県の黒姫山とは別です)が淡いピンクに縁取られて,何とも幻想的です。

追記:三省ハウスのHPがリニューアルしたみたいです。大地の芸術祭も1ヶ月後に始まります。

→ 三省ハウス
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ワインにまつわる蘊蓄「フィロキセラ禍」

2012年06月24日 | 日本酒・ワイン・酒・食材・旬
ワインにまつるわる蘊蓄レベルをもう一段階上げてみようかと,ワイン蘊蓄を収集中。

前回は,日本産ワインにこだわりつつ,葡萄の品種を攻めてみたのですが,今回はワインの歴史をちょっと掘り下げみようかと(一個下の記事も日本産ワインの歴史ですし)・・。

書籍とか,ネットとかで収集を初めてみると,最初にぶち当たるのが表題の言葉「フィロキセラ禍」

何度か目にしたことはあった言葉だったのですが,まずはここから。

フィロキセラ禍は1863年にフランスで始まったフィロキセラ(ブドウネアブラムシ)によるヨーロッパ系葡萄品種の壊滅的被害のこと。被害がフランスに留まらず(フランスの被害面積は100万ha),ヨーロッパ全域,全世界に及んだとのこと(日本も例外ではありません)。被害は文字通り壊滅,いくつものワインの産地がこれを機に,葡萄の栽培,ワイン造りを断念したということからも,その被害の大きさは尋常ではないことが伺えるかと思います(19世紀の後半には,ワイン醸造向けの葡萄の植栽本数全国一であった愛知県において,現在はほとんど葡萄が生産されていないのはこのため,一方で勝沼など山梨の産地におけるワインの栽培が明治期から現在まで継続している理由の一つに,初期に導入した品種が北米品種であり,フィロキセラによる被害を免れたということがあるとか・・,このワインは「勝沼に最初に導入された赤ワイン用の葡萄品種によって造られた幻のワイン」という言葉に惹かれて,10年近く前に購入したワインですが,ADIRONDACという名前からも分かる通り北米品種です)。

原因となったのは,フランスの農業技術者が葡萄の品種改良目的で北米から葡萄品種(北米系の品種)の苗とともにフィロキセラを持ち込んでしまったこと,ヨーロッパ系の葡萄品種は,フィロキセラに対して全く抵抗性も持っていなかったため,被害は一気に拡大,壊滅的な被害に繋がりました。

有効な対処策は,なかなか見つからず,結局,フィロキセラに対して抵抗性を有する北米品種の台木にヨーロッパ品種を接ぎ木するという方法が最も有効ということで落ち着きます。この方法は現在も継続しており,現在,栽培されているヨーロッパ系品種の大部分が北米品種を用いた接木です(チリやオーストラリアなどの一部地域を除く)。

このフィロキセラ禍,後に世界で植物検疫制度が整備されるきっかけにも繋がったりと,ワインのみならず,各方面に様々な影響を及ぼしました。

農業技術,動植物の移入,農作物を通じた人と土地との関わりという点に深く関わる話だけに,機会があればもう少し詳しく掘り下げてみたいものです。

追記:写真は,最初にフィロキセラ禍に見舞われたフランスのワイン,先日チリ産のピノノワールを頂いたので,今回はボルドーのカベルネ・ソーヴィニヨンを頂きながら,ワインの歴史に思いを馳せてみました。
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本格的ワイン醸造発祥の地

2012年06月22日 | ちょっといいとこ,いい景色
日本初の本格的なワイン(葡萄酒)醸造場が,どこにあったかご存じでしょうか?

山梨でも北海道でもなく,実は茨城県は牛久にありました。

「本格的な・・」と「・・場」を付けたのには,実は意味があって,前者の例(本格的とは呼べない小規模な事例)は,山梨県の祝村(現在の旧勝沼町)が土着のブドウ品種だった甲州種等を使って,先にワイン(葡萄酒)の醸造を行っており,後者の例(場にはならなかった例,成功しなかった例)は,明治政府の殖産興業の一環で行われた例が北海道や兵庫県に存在します。

とはいえ,日本で本格的にワインが造られた最初の場所が,ご近所にあるということで訪ねてきました(実際に訪ねたのは3月なので少し時間は経ってしまっているのですが)。

醸造所の名前は,そのまま「牛久醸造場(牛久シャトー)」。電気ブランで有名な浅草の神谷バーをつくったことで有名な神谷伝兵衛が設立し,最盛期には,30町歩(約30ha)の葡萄園に約13万本が赤及び白ワイン用のブドウの樹が植えられ,年間185石(約3万L)のワインが製造されていました。

現在も当時の建物群は残っており,煉瓦造の旧事務室,旧醗酵室,旧貯蔵庫の3棟の建物が近代化遺産として国の重要文化財に指定されています。写真は,旧事務室だった現在のシャトーカミヤ本館,先の地震で少なからず被害を受け(剥がれた外壁がちょっと痛々しいです),内部を見学すること等は出来ない状態でした。先日,保存修理のための工事が始まったようです。

ちなみ30haあった葡萄園は戦時中に荒廃,戦後の農地解放によって失われてしまった(現在,シャトーカミヤの周辺は住宅地)のですが,「再び牛久産の葡萄でワインを・・」という試みが進んでいるようで,小規模ですが敷地内に葡萄畑が造られ,葡萄が育てられていました。

牛久産の葡萄で出来たワイン,是非,飲んでみたいものです(^^)

→ シャトーカミヤ
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季節を感じるアンテナ

2012年06月20日 | こよみ・四季・歳時記
当ブログ「~歳時記」と冠してはいるのですが,最近,あまり季節や暦のネタが登場していないので,ちょっとテコ入れ(笑)

このブログも7年半になり,四季や暦の話題は一巡した感があるのが,一つの原因かとは思うのですが,季節を感じるアンテナを鈍らせるのは本意ではないので,四季を感じることのできる写真を集めるフォトチャンネルを新しく作ってみました。

記事ではありませんが,ちょくちょくアップしてアンテナを磨いていきます。

徒然なる画像による歳時記
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朝顔日誌2012「本葉展開」

2012年06月16日 | 朝顔・金魚・花・園芸・ アクアリウム
さて,朝顔日誌です。

既報の通り,この夏は変化朝顔にチャレンジ中。

変化朝顔も,いつもの朝顔も,本葉が大分展開してきました。ご覧の通り,変化朝顔の鉢は本葉が出て来て更に不思議な感じになってきました。変化朝顔を植えているという認識がなければ,病気かな?と思ってしまっていたかと思います。双葉の段階では,12時の位置のものだけが少し特徴があったのですが,本葉は全て特殊です。ちゃんと育ってくれるのか?ちょっと心配ではありますが,とりあえず,ゆっくりではありますが,葉も増えていっているようです。

左側のいつもの朝顔選手はすこぶる順調,成長も早く,もう蔓が伸び始めたので,そろそろ支柱をセットしないといけない感じです。
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金況報告120610

2012年06月10日 | 朝顔・金魚・花・園芸・ アクアリウム
3月に復活させてた我が家の金魚水槽,立ち上げ初期の不安定な時期を過ぎ,赤蝶尾の朱蝶,キャリコ琉金の斑,桜東錦の桜の3匹で落ち着いた感じ,毎朝夕に元気にエサを食べてくれています。

ただ,以前に飼っていた時とはちょっと違うのは,写真の彼らがいること・・。

どうやら,3匹は朱蝶はメス,斑と桜はオスだったようで,連休前から斑と桜が朱蝶を追いかけ回し,連休過ぎに朱蝶が産卵,それから10日おきに産卵している感じ(以前に飼っていた時は,全部オスだったのです)。

まだ,そんなに大きくはない朱蝶でも結構な数の卵を産んで,一回に100近い数。水草や水槽の壁面に卵がいっぱい,手狭な水槽では,これ以上飼えないことは分かっているのですが,全部を親に食べられてしまうのは,ちょっとしのびなくて,沢山の卵が着いた水草を1本だけ取り出して孵化させてしまいました。

メダカ用に買ってあったエサとかをあげながら,様子を見ています。大きく育ってしまったら,朝顔に続いて,里子に出さないといけないかも知れません(^^)
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百花蜜

2012年06月05日 | 日本酒・ワイン・酒・食材・旬
社会性昆虫つながりで,今回はミツバチ・ハチミツの話。

写真の2つのハチミツ,実は大きく違う点が2つあります。

1つは,左側が日本産であるのに対して,右側はカナダ産。そして,もう一つ大きく違う点は,左側のハチミツはニホンミツバチが集めたものなのに対して,右側のハチミツはセイヨウミツバチが集めたシロツメクサ(クローバー)のもの,普通スーパーなどに並ぶ一般的なハチミツは,国産のハチミツも含めて大部分がセイヨウミツバチによって集められたものですので,左側のハチミツが少し特別ということになります。

さて,上記の文章を読んで「あれ?」と思った方は,鋭いです。

そう,後者のセイヨウミツバチについては,何の花の蜜かを書いているのですが,前者のニホンミツバチについては,何の花の蜜かについては触れていません。

答えがタイトルの「百花蜜」という訳です。

セイヨウミツバチとニホンミツバチには,大きさや採蜜の能力,巣の作り方など様々な点に違いがあるのですが,ハチミツについて言えば,セイヨウミツバチが花ごとに分けて蜜を集める(その時期・その地域に多く咲いている花の蜜を重点的に集める)のに対して,ニホンミツバチはその時期に咲いている花の蜜を満遍なく混ぜ合わせて集めるのです。故に,何の花の蜜とは書けず「百花蜜」となる訳です。

山あり谷ありで様々な環境が狭い範囲に存在し,花の季節には一度に色々な花が咲き乱れる日本で蜜を集め続けてきたニホンミツバチらしい特徴で,何だか妙な親近感が沸きます。

採蜜の能力はセイヨウミツバチの5分の1程度など,あまり養蜂には向かないため,なかなか見かけることもなく,見かけても結構いいお値段するのですが,「その地域に咲く花の蜜を全部集めてきました」というのは,なかなか素敵だと思いませんか?
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社会性昆虫

2012年06月04日 | 本と音楽の話題
子供の頃から社会性昆虫は大好物だったりします。

別に蜂の子が大好きとか,そういう意味ではなくて,興味の対象で,社会性昆虫に関わる蘊蓄は喜んで集めていたという意味です。これは実は私に限った話ではなく,生き物に多少興味を持った人間が大なり小なり,社会性昆虫の魅力には取り憑かれてしまうようです。

何が面白いか?

一般的な生き物に関する知識では想像出来ないような話が沢山あるからです。

例えば,私が子供の頃に衝撃を受けたサムライアリの話。

サムライアリの女王アリは単身,他の種(クロヤマアリなど)の巣に乗り込み一騎打ち,相手の女王アリを噛み殺し,女王になりすまして,巣(コロニー)を乗っ取る。ただ,彼女の生む子供は武闘派ばかりで,巣の補修も,卵や幼虫の世話も出来ず,クロヤマアリなどの働きアリがいないと自分ではエサも食べること出来ない始末,ちゃんと働く働きアリを生む女王アリはいない訳で,時間の経過と共に,おのずと働けるアリは減っていく。

で,どうするかというと,今度は,他のクロヤマアリなどの巣にサナギを調達に行く・・・「奴隷狩り」という訳です。

この現場を子供の頃に目撃し,それが何かを知って,子供ながらに衝撃を受けた訳です。

ってな訳で,久しぶり社会性昆虫蘊蓄を摂取しようと,以下の新書を購入。

→ 長谷川英祐『働かないアリに意義がある』メディアファクトリー新書

面白い話は,沢山あったのですが,個人的に一番気に入ったのは,本の主題にもなっている働かない働きアリの話(アリなどの巣のワーカーの7割は働いていない,働いているやつだけを集めても,働いていないやつだけ集めても,やっぱり7割は働かないといった話は聞いたことがある方が多いのでは?)。情報を収集し指示を出す者がいない,アリやハチなどの社会性昆虫のコロニーが複雑な仕事をこなしていくためには,働きアリの中に仕事に対する反応閾値の違いが存在していて(必要な仕事に必要なだけワーカーを当てることが出来るのはこの仕組みのおかげ),その結果,各仕事への反応閾値が高いモノが働かない(正確には働きたいけど働けない)という話。私は職場や研究室などでちょっとそっとの汚さでは,掃除をしようとはしない人が頭に浮かんてしまいました(笑)
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日本酒とチーズのマリアージュ

2012年06月02日 | 日本酒・ワイン・酒・食材・旬
この時に知り合いになった方が表題のことにこだわっておられて,何度か,実践させてもらったのですが。

チーズとのマリアージュと聞けば,ワインじゃないの?と思われる方は多いと思いますが,日本酒もなかなか合います。

久しぶりに自分用に一本日本酒を買ってきたので,家でも試してみようとチーズを購入,チーズに関しては,完全の素人(奥深さはワイン以上みたいなので,簡単には踏み込めません)なので,チーズ売り場で琴線に触れた「Beemster」の名を冠したゴーダチーズを購入(Beemsterはこの時に訪ねた場所だったので,何となく嬉しくて・・)。ちなみに日本酒の方は,「渡舟」で有名な府中譽さんの無濾過の純米吟醸酒の銘柄「太平海」

40日じっくりと発酵させた「太平海」と6ヶ月熟成のベームスターのチーズは,なかなか相性が良かった感じで,美味しく頂きました。

ただ,やっぱりこっちのマリアージュも恋しくなって,こちらでも楽しんじゃいました(^^;



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