精神機能と能力開発:心理学―教育学―社会学

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自分で自分をどのように認識するのが良いのか? ~自己肯定感と自己高揚バイアス~

2015年03月31日 | メンタルヘルス


『自分で自分をどのように認識するのが良いのか? ~自己肯定感と自己高揚バイアス~』

(1)自己肯定感
 1)あらゆる精神機能が、健全で適応的に働くための土台。
 2)人生の最初期に獲得される、この世界と自分自身に対する、基本的な安全感と信頼感に基づいている。
 3)人格発達の原点となる礎。

(2)自己奉仕・自己高揚バイアス
 1)ありのままの正確な自己分析は、適応的とは限らない。
 2)自己高揚とは、実際よりも高く自分を評価すること。
 3)失敗や不安のストレスから、自分の自信を守っている。
 4)将来のなりたい自分への、希望が込められている。

(3)自己覚知・自己一致
 1)カウンセラーやソーシャルワーカーなど、心理的な対人援助を専門的に行う、特殊な場合。
 2)自分の無意識的な意図や感情を、自覚すること。
 3)そのためのトレーニングが、教育分析やスーパービジョン。

(4)何が適応と不適応を分けるのか?
 1)適応・健全な機能
  a)自己肯定感があり
  b)将来のなりたい自分への、希望として、自己奉仕・自己高揚バイアスが使われている状態。
 2)不適応・機能不全
  a)自己肯定感が十分でなく
  b)不安やコンプレックスを、補償するために、自己奉仕・自己高揚バイアスが使われている状態。


<関連記事>
1)自己肯定感と(中核)信念について
人間の精神機能の分類・特徴・階層 ~知・情・意・信~ >>このブログ内のリンク先
思考の習慣、行動の習慣 ~習慣を変える、信念を変える、人生を変える~ >>このブログ内のリンク先
2)自己分析について
自己分析や自分探しについて >>このブログ内のリンク先

ステップか、バリアか? ~ユニバーサルデザインの発想~

2015年03月30日 | ユニバーサルデザイン


『ステップか、バリアか? ~ユニバーサルデザインの発想~』

 1)ある人の(先に進むための)ステップは、別の人の(先に進むための)バリアになることがある。
 2)多様な使い手の、多様な使い方を可能にすることが、ユニバーサルデザインの発想。

<例>階段(ステップ)がバリアとなる場合:
 1)車いす利用者
 2)高齢者
 3)ベビーカー利用者
 4)足を骨折した人
 5)自転車
 6)キャリーバック

図解の効用とNG ~努力不要と全体把握~

2015年03月29日 | 思考・意思決定


『図解の効用とNG ~努力不要と全体把握~』

(1)分かりやすい・伝わりやすい
 <自分の理解>
 1)直感的で、努力が不要。
 2)同時に一覧できて、全体像が分かる。
 <聴き手の理解>
 3)自分にとって分かりやすいことは、相手にも伝わりやすい。
 4)プレゼンテーションの方法として。

(2)抽象・概念・思考を可視化する
 1)抽象・概念とは、本来は言語によって表されるもので、目に見えない(頭の中にある思考の産物)。
 2)目に見えない抽象・概念・思考を、図解することによって、可視化(具体化)できる。

(3)新しいアイデアが生まれる
 1)直感的で、前言語的で、要素の全体を同時に把握できることは、新しいアイデアが生まれる創造的な土壌となる。

(4)図解利用のNG:理解のエスカレーター
 1)直感的に努力不要で理解できるので、言語による思考を放棄することに、つながることもあり得る。
 2)図解は、あくまで言語による思考を補助するものであり、完全に代替することはできない。
 3)抽象・概念を正確に理解するためは、(自分で努力して)言語による思考も不可欠。

<関連記事>
互いの長所で短所を補う ~音声・文字・図解・イラスト~ >>このブログ内のリンク先
概念図や情報デザインのはたらき ~抽象と具体をつなぐ思考の可視化~ >>このブログ内のリンク先
鉛筆と方眼ノート ~アイデアのための道具~ >>このブログ内のリンク先

人間の精神機能の分類・特徴・階層 ~知・情・意・信~

2015年03月28日 | 精神機能


『人間の精神機能の分類・特徴・階層 ~知・情・意・信~』

(0)身体・生理、物質・モノ
 1)生体機能、衣・食・住
 2)生命を保証する
 3)生きるか、死ぬか。

(1)情動・感情
 1)生存・本能
 2)生存を保証する判断
 3)敵か、味方か? 戦うか、逃げるか? 益になるか、害になるか?

(2)直感・気分
 1)雑多な情報についての、日常的・経験的な判断
 2)適応を保証する判断
 3)空気を読む、雰囲気を察知する、真意を探る。リスクはないか、安全であるか、信用できるかを素早く見極める。

(3)知
 1)論理・計算
 2)整合性の判断、真偽の判断
 3)論理は矛盾する。

(4)意
 1)意味を与える、価値の判断、選択・意思決定
 2)価値観や規範に照らして、自己意識の一貫性(アイデンティティ)が保たれるように関与する。
 3)意味や価値は、人によって異なることがある。利害は対立する。

(5)信
 1)思想・信条、信念、宗教性
 2)人生の意味:自分が生きていることの意味を問うこと。生き方:どのように生きるのか? 自己肯定感:自分で自分をどう思うか?
 3)信念は対立する。※雑談の話題のNG:初対面で政治や宗教を話題にすることは避けるべき。天気や気候(誰でも共通する話題)、持ち物を褒める(間接的な話題)が無難。


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21世紀の知識基盤社会と「意」の時代 ~知・情・意の「意」とは何か?~ >>このブログ内のリンク先
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学習とコミュニケーション ~対面指導における非言語コミュニケーションの役割~

2015年03月27日 | 教授法・ティーチングスキル




『学習とコミュニケーション ~対面指導における非言語コミュニケーションの役割~』

(1)身体知・暗黙知
 1)人間のコミュニケーションは、すべてが言語ではなく、非言語も存在する。非言語には、真意が含まれている。
 2)学習においても同様に、非言語コミュニケーションが果たしている役割がある。
 3)知識の生成する道筋:経験・感性→ 知覚・主観→ 客観的知識(科学)
 4)非言語的な身体知や暗黙知は、新たな知識を生み出すための母体。言語化されないが、最も重要なプロセス。

(2)感性・フェルトセンスと批判的態度
 1)知識を生み出す母体は、論理ではなく感性。漠然とした名状しがたい状態(フェルトセンス felt sense)。
 2)この状態では、批判的態度は破壊的。アイデアの芽生えや可能性が潰れる。
 3)アイデアのNG:結論や実用を急ぐ・欠点に注目する

(3)ヒドゥンカリキュラム・ピグマリオン効果
 1)教員と学生の非言語コミュニケーションの例。
 2)ヒドゥンカリキュラム:教員が意図せず(非言語的に)学生に伝えていること。
 3)ピグマリオン効果:教員の期待が学生を伸ばすこと。

(4)薫陶・陶冶 ~人格的な影響~
 1)人格的な成長も、学校教育の主要な目標の1つ。
 2)人格的な薫陶や陶冶も、非言語コミュニケーションの成果。
 3)尊敬や信頼、模倣や同一化(自分も同じようになりたいと思うこと)。

<関連記事>
言語とコミュニケーション ~非言語情報の役割~ >>このブログ内のリンク先
教授-学習パラダイムの新旧 ~情報化されないもの・最も大切なもの~ >>このブログ内のリンク先
学習もコミュニケーションの1つ ~対話と知の生成~ >>このブログ内のリンク先

学習もコミュニケーションの1つ ~対話と知の生成~

2015年03月26日 | 教授法・ティーチングスキル





『学習もコミュニケーションの1つ ~対話と知の生成~』

(1)一斉授業での授業参加
 1)発問・指名:指名した学生と、更に議論を進める。
 2)クリッカー:全学生が手元のボタンで発問の答を選択。全学生の理解度を、その場で確認できる。
 3)ミニッツペーパー:授業内容の要約と感想
 4)Input→Output

(2)協同学習・互恵的学習
 1)話し合い:ある学生のアウトプットが、次に別の学生のインプットになる。このことが循環し、議論が創発される。
 2)議論に当事者として関与したり、第三者的に客観的に関与するなど、様々な立場を経験し、意見を相対化できる。
 3)Input→Output→Input→Output
 4)当事者→第三者(客観・相対化)→当事者→第三者(客観・相対化)

(3)ゼミ・チュートリアル・コーチング
 1)教員と学生のディスカッション(個人指導)。
 2)論文指導は、この方法でしか行うことはできない。
 3)答を引き出す、パフォーマンスとモチベーションを高める。

(4)読書・自問自答
 1)読書は能動的。文字を目で追う、文字を音韻に変換する。読書は、受動的には行いえない。
 2)著者の話を聞く。著者の主張の根拠と妥当性について、自問自答する(建設的な批判的思考)。新しいアイデアのヒントを得る。(発見的思考)


<関連記事>
協同学習における、対話と知識の生成 ~主観から客観へ~ >>このブログ内のリンク先
実践理論と科学理論 ~汎用的スキルと産学キャリア~ >>このブログ内のリンク先

互いの長所で短所を補う ~音声・文字・図解・イラスト~

2015年03月25日 | 教授法・ティーチングスキル





『互いの長所で短所を補う ~音声・文字・図解・イラスト~』

(1)音声
1、2)聴覚・形がない・すぐ消える
3、4)記号(音響信号)、抽象・概念を表すことができる
5)思考(言葉を使って考える)
6)高速・低負荷(話し続けても疲れない・聞くことは受動的でも可能)
7)リアルタイム・即興性(その場で変更できる)双方向性・議論の創発
8)道具が不要
9)線状性・継次性(1つ1つ順を追って説明・一度に全てを伝えられない)
10)アイデアの創発、且つ言語による思考・論証(論理的)
11)非言語情報を含む(意図や真意が伝わる

(2)文字
1、2)視覚・形がある・形が残る
3、4)記号(図形)、抽象・概念を表すことができる
5)思考(言葉を使って考える)
6)低速・高負荷(書くのは遅いし疲れる)(読むことは能動的)
7)タイムラグが生じる(板書・印刷物)一方向的になりやすい
8)筆記用具・紙・ホワイトボード
9)線状性・継次性(1つ1つ順を追って説明・一度に全てを伝えられない)
10)言語による思考・論証(論理的)
11)非言語情報を含まない(電子メール)

(3)図解
1、2)視覚・形がある・形が残る
3、4)抽象・概念や思考プロセスを可視化(具体化)
5)思考(言葉を使って考える)であり、且つ感覚・知覚
6、7)議論で補助的に利用可能
8)筆記用具・紙・ホワイトボード
9)一覧性・同時性(全体像を示す・情報の構造や相互関係を示す)
10)新しいアイデアの生成(直感的)
11)非言語情報を含めることも可能

(4)イラスト
1、2)視覚・形がある・形が残る
3、4)具体物は、抽象・概念を表すことができない、具体物を例示する
5)感覚・知覚
6、7、8)具体物を用意する
9)抽象・概念を表すことができない
10)実験・体験


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視覚と聴覚の特性 ~一長一短~ >>このブログ内のリンク先
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リハビリテーションと学校教育の言語機能 >>このブログ内のリンク先

情報の記憶から情報の検索と活用へ ~知識の活用と知識の構造~

2015年03月24日 | 学力・リテラシー・コンピテンシー




『情報の記憶から情報の検索と活用へ ~知識の活用と知識の構造~』

(1)情報の記憶から情報の検索へ
 1)メディア:現在のようにインターネットが普及する以前は、情報を発信できるメディアが限られていた。(新聞・雑誌・書籍・辞典、テレビ・ラジオ、レコード・CD)
 2)一方向的:誰でも自由に情報を発信できる訳ではなかった。(受信が優位)
 3)アクセス:必要な情報を、いつでも自由に調べることができる訳ではなかった。(図書館・百科事典)
 4)検索:情報はアナログ形式で、検索する人の知識が頼りであった。(索引・情報カード)
 5)そのため、情報を記憶したり、保存することに価値があった。(記憶力・切り抜き・フォルダ)

(2)検索エンジン・随時性・双方向性
 1)必要な情報に、いつでもアクセスして検索できる。
 2)双方向的なネットワーク。発信することも可能になった。

(3)知識の活用と知識の構造
 1)情報を記憶することよりも、検索することにシフトした。
 2)知識を活用して、付加価値を生み出し、問題を解決する。
 3)知識のまとまりやつながり(知識の構造)が重要になる。
 4)インプットよりもアウトプット、短期記憶や長期記憶よりもワーキングメモリが重要になる。

<関連記事>
アクティブラーニング ~情報のアウトプットとワーキングメモリ~ >>このブログ内のリンク先

学校と仕事はどのように繋がるのか? ~大学教育の職業的レリバンス~

2015年03月23日 | 高等教育





『学校と仕事はどのように繋がるのか? ~大学教育の職業的レリバンス~』

(0)学校と仕事
 1)学術研究の目的:知識の探究(学術的真理・理論体系・真偽の検証)
 2)仕事の目的:知識の活用(実用化・付加価値・問題解決)

(1)(意識・意思決定・意味):自己・アイデンティティ・キャリア・価値観
(2)コミュニケーション・チームワーク

(3)思考力
 1)学術研究:批判的思考(クリティカルシンキング)…真偽の検証
 2)仕事:論理的思考(ロジカルシンキング)…問題解決

(4)一般的スキル
 1)学術研究:リサーチリテラシー
 2)仕事:ゼネラリスト・マネジメント

(5)専門的スキル
 1)学術研究:専門分野
 2)仕事:スペシャリスト

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1)職業的レリバンスについて
理学と実学 ~大学教育と産学キャリアのレリバンス(適合性)~ >>このブログ内のリンク先
大学教育の合成ベクトル ~高大接続と産学キャリア~ >>このブログ内のリンク先
大学教育の「知・情・意」と学生の成長 ~学士課程教育の質保証について~ >>このブログ内のリンク先

2)T型人材の類推と転移について
リサーチリテラシーとキャリアコンピテンシー ~T型人材の汎用的スキルと専門的スキル~ >>このブログ内のリンク先
大学教育とT字型人材 ~内発的なモチベーションによる掘り下げの経験と類推・転移~ >>このブログ内のリンク先

3)学術研究とビジネスの思考の違い(真偽の検証と問題解決)
批判的思考と垂直思考 ~学術研究と経営ビジネス~ >>このブログ内のリンク先

汎用的スキルとエゴグラム ~問題発見・論理的分析・問題解決・チームワーク~

2015年03月22日 | 学力・リテラシー・コンピテンシー




『汎用的スキルとエゴグラム ~問題発見・論理的分析・問題解決・チームワーク~』

(0)エゴグラムの5つの自我機能(自我状態)
 1)CP:Critical 批判的
 2)NP:Nurturing 養育的
 3)A:Adult 合理的・現実的
 4)FC:Free 自由な
 5)AC:Adapted 順応した

※どの自我機能が望ましいということはなく、5つすべての自我機能が必要。
※5つの自我機能は、どれもプラス面とマイナス面を含んでいる。
※5つの自我機能の相互バランスで、プラス面とマイナス面のいずれかが現れる。

(1)問題発見
1)プラス面
 CP:あるべき状態に照らした現状の不満や批判:ルールや道徳、理想(義務・要求)
 NP:気分や感情のわだかまりについて
 A:論理的な矛盾
 FC:素朴な疑問、欲しいもの・やりたいこと(欲求・願望)
 AC:ルールや慣例に違反すること

2)マイナス面
 CP:些細なことを問題にする
 NP:問題があっても受け入れる
 A:気分や感情のニーズや問題
 FC:注意散漫・表面的
 AC:問題があっても我慢する

(2)論理的分析
1)プラス面
 CP:問題点の追及、原因・犯人の特定
 NP:心情面を汲み取る
 A:根拠・論拠、情に流されない、冷静・現実的
 FC:本質を直感的にとらえる、仮説を形成する
 AC:オーソドックスで、奇を衒うことがない

2)マイナス面
 CP:プラス面や強み、資源の分析、システムとしての分析
 NP:情に流される
 A:心情面の分析 FC:掘り下げが弱い、詰めていない
 AC:定型的・ありきたり・教科書通り

(3)問題解決
1)プラス面
 CP:厳格・不退転、慎重さ・責任感、社会常識
 NP:遺恨を残さない、悪者を作らない
 A:合理的・現実的、情に流されない
 FC:新しいアイデア・閃き、機転を利かせる、柔軟性
 AC:慣習・前例に則して、周囲の様子を窺いながら

2)マイナス面
 CP:自由なアイデアを否定、建設的でない、決めつけ・硬直的
 NP:うやむや
 A:事務的・冷淡、関係者の気分や感情を考慮しない
 FC:空想的・思いつき、現実のコスト・リスク・コンフリクトを考えない
 AC:周囲に迎合する、解決策ではなく出来ない理由を探す、問題の先送り

(4)チームワーク
1)プラス面
 CP:ルール・規律、組織・秩序、要求水準・成果
 NP:リレーション、共感・温情、一体感
 A:情に流されない、冷静・現実的
 FC:ムードメーカー、気分を盛り上げる、周囲を楽しませる
 AC:協調性・衝突を避ける、控え目で目立たない

2)マイナス面
 CP:成果へのプレッシャー、同調圧・反対意見の排斥
 NP:なれあい
 A:感情的なつながりや一体感がない、割り切り
 FC:我儘、ルール無視束縛を嫌う、嫌なことはしない
 AC:指示待ち・受け身、消極的、ストレスを溜めやすい

<関連記事>
エゴグラム ~個人とチームの交流分析~ >>このブログ内のリンク先

エゴグラム ~個人とチームの交流分析~

2015年03月21日 | チームワーク


『エゴグラム ~個人とチームの交流分析~』

(0)エゴグラムとは
 1)交流分析は精神分析の簡易版、交流分析で使われるのがエゴグラム。
 2)1人の中に、5つの自我状態(自我機能)を想定する。
 3)どの自我状態が望ましいということではなく、すべての自我状態に、プラスの面とマイナスの面が含まれている。
 4)5つの自我状態のバランスで、プラス面とマイナス面のどちらかが現れる。
 5)個人とチームのパフォーマンスの問題は、個人の自我状態のバランスの悪さと、チーム内での悪循環

(1)Critical Parent(CP)批判的な親
 1)プラス面:ルール・規律、責任感、要求水準・成果、真偽の検証
 2)マイナス面:糾弾・犯人探し、融通が利かない、否定的・ダメ出し、権力的・支配的

(2)Nurturing Parent(NP)養育的な親
 1)プラス面:受容・共感・温情、保護・養育、面倒見・気遣い、リレーション
 2)マイナス面:甘やかし・大目に見る、過保護、溺愛・盲目的、寂しがり

(3)Adult(A)合理的な大人
 1)プラス面:論理的・合理的、計画的、冷静・現実的、情に流されない
 2)マイナス面:損得勘定・計算高い、冷淡・情が薄い、形式的・事務的、割り切った

(4)Free Child(FC)自由な子ども
 1)プラス面:自由・囚われのない、アイデア・発想力、創造力・エネルギー、内発的・喜び
 2)マイナス面:奔放・わがまま、無責任・ルール無視、気まぐれ・根気がない、嫌いなことはしない

(5)Adapted Child(AC)順応した子ども
 1)プラス面:協調性、ルールの遵守・忠実、模範的・優等生、我慢・努力
 2)マイナス面:自分を抑圧する、言いなり・指示待ち、恨み・僻み、ストレスが溜まる

人間の精神機能 ~コンピュータの比喩~

2015年03月20日 | 精神機能


『人間の精神機能 ~コンピュータの比喩~』

(1)身体と精神
 1)脳は、身体であり精神でもある。

(2)精神機能 ~ハードとソフト~
 1)ソフト:OS・アプリ = 意識
 2)ハード:本体 = 脳

(3)精神機能の側面について
 1)OS・アプリ = 遂行機能(Executive)
 2)CPU・RAM = 認知・ワーキングメモリ・マルチタスク
 3)電源スイッチON = 意識レベル・見当識
 4)ハードディスク(メモリ) = 長期記憶
 5)バッテリー・電源 = 意欲・モチベーション
 6)?(対応なし)・熱暴走 = 情動・感情

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内発的なモチベーション(没頭・フロー体験)は、何が優れているのか?

2015年03月19日 | 動機づけ・モチベーション・習慣


『内発的なモチベーション(没頭・フロー体験)は、何が優れているのか?』

(1)活動それ自体に、喜びと推進力がある。
 1)生来的な好奇心や熟達しようとすることに満足感。
 2)別のインセンティブが必要ない、仕事の報酬は仕事。
 3)自律的な推進力が備わっている。

(2)深く本質的な理解
 1)そのものに没頭するので、集中力が最も高い。
 2)深く本質的な知識は、学術的に価値が高い。
 3)さらに、本質的な知識は、実用化においても最も役立つ。

(3)工夫やアイデアが生まれる
 1)全身全霊の高い集中力で没頭し、絶えず問題に取り組み、考え尽くしているので、問題解決のための創造的な工夫やアイデアが生まれやすい。

(4)成長につながる
 1)内発的な没頭やフロー体験が生じるのは、現在のスキルのレベルに照らして、課題難易度が最適であり(易しすぎず、難しすぎず )、挑戦的であるとき。
 2)最適で挑戦的な課題は、自律的で成長促進的。


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理学と実学 ~大学教育と産学キャリアのレリバンス(適合性)~

2015年03月18日 | 高等教育


『理学と実学 ~大学教育と産学キャリアのレリバンス(適合性)~』

(1)理学(物理学など)
 1)純粋に自然の理を探究する。
 2)実用化を想定しない。

(2)工学(実学)
 1)自然の理(天)を地にいる人のために役立てる。学術と産業が直結(適合)している。
 2)実学=実務ではなく、実学は理学の抽象性や概念を含んでいる。

(3)実用・実務
 1)実際の職務や作業
 2)日常生活や社会生活


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リサーチリテラシーとキャリアコンピテンシー ~T型人材の汎用的スキルと専門的スキル~

2015年03月17日 | キャリア


『リサーチリテラシーとキャリアコンピテンシー ~T型人材の汎用的スキルと専門的スキル~』

(0)リテラシーとコンピテンシーの次元
 1)学術研究 ― 産業社会
 2)一般的(共通・汎用) ― 特定的(領域固有)

(1)汎用的スキル
 学術研究と産業社会に共通する一般的スキル

(2)学術研究
 1)一般的:リサーチリテラシー
 2)特定的:専門分野

(3)産業社会
 1)一般的:ゼネラリスト/マネジメントのスキル
 2)特定的:スペシャリストのスキル

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