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学習障害と学業成績 ~認知発達の部分的な障害~ 

2015年01月05日 | 発達障害(学習障害)


(1)学習障害と学業成績
心理学用語としての「学習」(ラーニング learning)とは、学業成績(アチーブメント achievement)のことではない。生活環境での文化的な経験によって、認知機能を発達させること。
学習障害(learning disablities LD)とは、認知機能の部分的な発達障害。

(2)学習障害とアンダーア・チーバー
学習障害もアンダー・アチーバーも、学業成績の不振という最終的な結果は同じであるが、原因は異なる。
アンダー・アチーバー(under-achiever)とは、学習経験の不足によって、学業成績が不振であるもの。学習経験の不足によって、本来期待される学業成績を下回っている(アンダー under)。アンダー・アチーバーでは、学習経験を増やすことで、学業成績は改善する。

一方、学習障害は、認知発達の部分的な障害。より基礎的な障害。学習障害では、単に学習経験を増やすだけでは、学業成績は改善しない。障害のある認知機能を迂回して、別の教え方(学び方)が必要。

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