精神機能と能力開発:心理学―教育学―社会学

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アウトプットの意識とモチベーション(ジェネリックスキル)~アウトプットの目的(ゴール)~

2015年07月24日 | 動機づけ・モチベーション・習慣


『アウトプットの意識とモチベーション(ジェネリックスキル・汎用的能力)~アウトプットの目的(ゴール)~』

 Input→Thinking 思考→Output アウトプット→Goalゴール 目的

(1)建設的(前向きに)
 1)問題発見・不満足
 2)問題解決・改善
(2)向社会(他者と)
 1)協力
 2)利他
 3)互恵
(3)Goalゴール目的=付加価値(ニーズの充足)

(4)内発的(そのもの)
 1)区別なく流れる(フロー)
  (Input→Thinking→Outputアウトプット→Input→Thinking→Output→・・)
 2)Goalゴールはない
 3)対価なし(活動そのものが価値)
 4)自己も他者もなく(無我・夢中)

準備の手間(レスポンスコスト)と習慣の形成 ~新しいことを始める~

2015年07月09日 | 動機づけ・モチベーション・習慣



『準備の手間(レスポンスコスト)と習慣の形成 ~新しいことを始める~』

1)準備の手間が多い・面倒 = コストが高い(特別な道具で、時間がかかる)
2)準備の手間が少ない・手軽 = コストが低い(身近な道具で、すぐに始められる)

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3の周期(習慣・熟達・自律)~新しいスキルの習得期間~ >>このブログ内のリンク先


3の周期(習慣・熟達・自律)~新しいスキルの習得期間~

2015年07月06日 | 動機づけ・モチベーション・習慣




『3の周期(習慣・熟達・自律)~新しいスキルの習得期間~』

(1)3日・3週間
 1)習慣を形成する
 2)熱しやすく、冷めやすい
(2)3ヶ月
 1)習慣を確立する
 2)上達を実感できる、活動が楽しくなる
 3)モチベーションが失速しやすい、補助推進力が必要(友人など)
(3)3年
 1)熟達・自律(軌道):土台作り・軌道に乗せる
 2)石の上にも3年・地道な時期、努力の成果が見えにくい
 3)地味なトレーニングが続かない、自分に向いていないと思う

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4つの自律性(内発・習慣・意志・自己決定)~アクティブラーニングと成長基盤~ >>このブログ内のリンク先
要領の良い人の上達が伸び悩むのは、なぜか? >>このブログ内のリンク先

習慣の力(継続する力) ~努力と習慣は第二の天性~

2015年05月30日 | 動機づけ・モチベーション・習慣


『習慣の力(継続する力)~努力と習慣は第二の天性~』

(1)習慣になっていないこと
 1)行動を開始する度に、努力(意志)やモチベーションのエネルギーが必要。
 2)その日の気分に影響されやすい。
 3)継続しないと上達しない。上達しないと面白くない(モチベーションが下がる)。モチベーションが下がると継続しない。

(2)習慣になっていること
 1)行動が自動的に開始され、努力(意志)やモチベーションのエネルギーが不要。
 2)行動が継続される。
 3)「継続は力なり」。続けていると上達(熟達)する。上達(熟達)すると楽しくなる(モチベーションが上がる)。モチベーションが上がると継続する。


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習慣をはじめる・やめる ~習慣は第2の天性~ >>このブログ内のリンク先
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自律性を高める方法(例) ~意思決定・意欲・生産性・継続性~

2015年05月20日 | 動機づけ・モチベーション・習慣




『自律性を高める方法(例) ~意思決定・意欲・生産性・継続性~』

(1)意思決定
 小さなことや些細なことでも、自分の意思で、自分で選択し、自分で決めてみる。

(2)意欲・発動性
 人が決めた締切日(他律)より早い日に、自分で決めた締切日(自律)を作る。

(3)生産性:自己学習能力と創造性
 1)アウトプット優位の学習を行う(活用型の学習)
 2)そのアウトプットに、何らかの付加価値をつける(創造性)

(4)継続性
 1)取り組みを習慣化する
 2)習慣になれば(軌道に乗れば)、努力は不要になる
 3)習慣になるまでは、行動の開始にコスト(努力)が必要
 4)日課を決めて、習慣になるまで続ける

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成長基盤(伸びしろ)のための汎用的スキル ~図解・エフォート・深堀り経験~ >>このブログ内のリンク先
自律性(自己決定・思考力・継続性)とエフォート ~成長基盤の中核をなす高次精神機能の原動力~ >>このブログ内のリンク先

モチベーションの自律と内発の違い ~似て非なるもの~

2015年05月10日 | 動機づけ・モチベーション・習慣


『モチベーションの自律と内発の違い ~似て非なるもの~』

(1)自律的なモチベーション         
 1)自分(の意志)で、自分を向かわせる(動機づける)
 2)自分(の意志)で、動機づけを作り出す
 3)他人に言われて=他律ではなく

(2)内発的なモチベーション
 1)活動すること自体に、動機づけられている
 2)活動すること自体から、動機づけを得ている
 3)何かと引き換え=外発ではなく

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ADHDと定型発達のモチベーション ~内発と自律の違い~ >>このブログ内のリンク先
 
         
 

注意深さとエフォート ~徒然草「高名の木登り」(第109段)~

2015年05月06日 | 動機づけ・モチベーション・習慣


『注意深さとエフォート ~徒然草「高名の木登り」(第109段)~』

 木登りで名高い人がいた。人を指図して作業させていたときに、

 1)危険な高所で作業しているときは何も言わず、
 2)安全な高さまで降りてきたとき注意を促した。

 3)作業が易しければ易しいほど、パフォーマンスが高くなるとは限らない
 4)易しいと思って油断すると、失敗する。難しい作業では、失敗しないように用心する。
 
 5)この注意深さを支えているのが、エフォート(Executive effort)。エラーやミスをしないように、モニタリングしている。
 

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エグゼクティブ・エフォート(Executive Effort)の働き ~意志と自律・遂行制御・ワーキングメモリ~ >>このブログ内のリンク先

エグゼクティブ・エフォート(Executive Effort)の働き ~意志と自律・遂行制御・ワーキングメモリ~

2015年04月18日 | 動機づけ・モチベーション・習慣




『エグゼクティブ・エフォート(Executive Effort)の働き ~意志と自律・遂行制御・ワーキングメモリ~』

(1)エフォート(Effort)のはたらき
 1)作業負荷:2倍の作業量を、同じ時間で行う、など。
 2)二重課題・マルチタスク:一度に複数の作業を、掛け持ちで行う。
 3)長時間の作業従事(Time-on-task):ミスのないように、注意力を維持する。
 4)熟慮を働かせるための動機づけ(Executive Effort):直感的な判断ではなく、熟慮を働かる必要があるとき。

(2)エグゼクティブ・エフォート
 1)注意深さのための動機づけ:タスクマネージャーやエラーモニタリングを作動させる。
 2)熟慮を働かせるための動機づけ:日常の直感的な判断は、リソースを消費しない。
   しかし、熟慮は注意深さを作動させるので、リソースを供給する必要がある。

(3)目標と意志による動機づけ ~達成動機~
 1)エフォートを働かせるのは、目標と意志。
 2)目標を達成しようとする意志が、コントロールする。
 3)やりたいことではなく、すべきことに自分を向かわせる。自制と自律、持続の動機づけ(自覚と意識)。
 4)学校(学業)の動機づけ。

(4)ワーキングメモリによる自家発電
 1)ワーキングメモリの中央実行系は、背外側前頭前野と帯状回前部の機能結合として実現している。
 2)ワーキングメモリ活動はそれ自体が熟慮であり、さらにエフォートを自家発電させることができる。


<関連記事>
1)自律とエフォート
モチベーションの職業的レリバンス ~伸びしろとしての自律的な学習能力について~ >>このブログ内のリンク先
ADHDと定型発達のモチベーション ~内発と自律の違い~ >>このブログ内のリンク先
ダニエル・カーネマンとADHD ~心的努力(effort エフォート)について~ >>このブログ内のリンク先

2)ワーキングメモリとエフォート
ワーキングメモリ活動によるモチベーションの自家発電 ~ワーキングメモリの機能結合による作用~ >>このブログ内のリンク先

3)作業負荷とエフォート
オーバーワークのエフォートは、長期間続かない ~自分のエラーに気づかなくなる~ >>このブログ内のリンク先

モチベーションの職業的レリバンス ~伸びしろとしての自律的な学習能力について~

2015年04月15日 | 動機づけ・モチベーション・習慣






『モチベーションの職業的レリバンス ~伸びしろとしての自律的な学習能力について~』

(1)外発と向社会は、避けられない
 1)自分のニーズというより、他人のニーズのために働く
 2)自分1人でというより、チームで働く
 3)それと引き換えに、対価を得る
 4)家族のために働く

(2)内発は、本来的で最も効果的
 1)内発は、活動内容そのものから推進力を得ている
 2)純粋で、本来的なモチベーション。
 3)活動内容に没頭するので、集中力が高い(分散しない)
 4)新しいアイデアや閃き、本質的洞察を得やすい。
 5)内発は、最も効果的なモチベーション。

(3)内発と自律は、同義ではない
 1)自律とは、意志や自制が働くモチベーション。
 2)自分で自分を動機づける・向かわせる力・継続する力。
 3)内発だけで、自律がないと、長く続かない。
 4)自制できず、目先の楽しみに安易に流れることもある。

(4)自律とは、自己意識と意欲
 1)自律とは、知・情・意の「意」の側面。
 2)自己意識:将来の目標・意志
 3)意欲:意志で自制したモチベーション(克己心)
 4)努力:継続した取り組み
 5)他者との協同学習は、自律の補助動力として利用できる。


<関連記事>
1)内発と自律
ADHDと定型発達のモチベーション ~内発と自律の違い~ >>このブログ内のリンク先
自律的なモチベーションの獲得プロセス ~他律から自律へ~ >>このブログ内のリンク先

2)職業的レリバンス
学校と仕事はどのように繋がるのか? ~大学教育の職業的レリバンス~ >>このブログ内のリンク先
思考力の職業的レリバンス ~論理的思考と批判的思考~ >>このブログ内のリンク先

3)成長と人材育成
人材の伸びしろとは何か? ~成長し続けるための基盤~ >>このブログ内のリンク先
大学教育の「知・情・意」と学生の成長 ~学士課程教育の質保証について~ >>このブログ内のリンク先

4)知・情・意の「意」
人間の精神機能の分類・特徴・階層 ~知・情・意・信~ >>このブログ内のリンク先
21世紀の知識基盤社会と「意」の時代 ~知・情・意の「意」とは何か?~ >>このブログ内のリンク先

ADHDと定型発達のモチベーション ~内発と自律の違い~

2015年04月12日 | 動機づけ・モチベーション・習慣


『ADHDと定型発達のモチベーション ~内発と自律の違い~』

(1)3つのモチベーション
1)内発 Intrinsic
 a)そのもの・没頭
 b)活動そのものに動機づけられている状態。
 c)活動それ自体から動機づけを得ている。
 d)活動に没頭している状態。フロー体験・ゾーン。
 e)スポーツや芸術など。
2)自律 Effortful
 a)意志・自制
 b)自分の意志で、コントロールしている状態。
 c)自分の志や目標に向かって努力(継続した取り組み)をしている。
 d)目先の誘惑に負けずに、自制している。
3)向社会 Prosocial
 a)人のため・人と一緒に
 b)自分のニーズのためではなく、人のために、社会のために取り組む。
 c)人の喜びが、自分の喜び。
 d)人との関わりが楽しい。人に動機づけられている。
 e)仕事・ボランティアなど。

(2)ADHD 注意欠如・多動性障害
1)内発 ◎
 a)自分の好きなこと、面白そうなことには没頭して、高い集中力を示す。
 b)ADHDとは、集中できないのではなく、集中力を自分でコントロールすることの困難。
2)自律 △
 a)自分の興味のないことには、全く取り組まない。
 b)たとえ興味がなくても、今するべきことに、自分を向かわせることの困難。
 c)目先の誘惑に負けてしまう。
3)向社会 ◎
 a)人懐っこい。知らない人にも物怖じしない。
 b)人に注目されたり、人に構って欲しい気持ちが強い。
 c)人と一緒に、大勢で取り組むことが楽しい。


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発達障害の天才 ~ADHDとアスペルガー症候群の違い~ >>このブログ内のリンク先

内発的なモチベーション(没頭・フロー体験)は、何が優れているのか?

2015年03月19日 | 動機づけ・モチベーション・習慣


『内発的なモチベーション(没頭・フロー体験)は、何が優れているのか?』

(1)活動それ自体に、喜びと推進力がある。
 1)生来的な好奇心や熟達しようとすることに満足感。
 2)別のインセンティブが必要ない、仕事の報酬は仕事。
 3)自律的な推進力が備わっている。

(2)深く本質的な理解
 1)そのものに没頭するので、集中力が最も高い。
 2)深く本質的な知識は、学術的に価値が高い。
 3)さらに、本質的な知識は、実用化においても最も役立つ。

(3)工夫やアイデアが生まれる
 1)全身全霊の高い集中力で没頭し、絶えず問題に取り組み、考え尽くしているので、問題解決のための創造的な工夫やアイデアが生まれやすい。

(4)成長につながる
 1)内発的な没頭やフロー体験が生じるのは、現在のスキルのレベルに照らして、課題難易度が最適であり(易しすぎず、難しすぎず )、挑戦的であるとき。
 2)最適で挑戦的な課題は、自律的で成長促進的。


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内発的動機づけを妨げるもの ~引き換え・手段・比較・理解・させられ感~ >>このブログ内のリンク先
モチベーションのベクトルが、自己と人生をつくる >>このブログ内のリンク先

習慣をはじめる・やめる ~習慣は第2の天性~

2015年03月15日 | 動機づけ・モチベーション・習慣


『習慣をはじめる・やめる ~習慣は第2の天性~』

(1)習慣とは…
1)努力や意志の力が不要
2)リソース不要・コストがかからない
3)自動的で、繰り返される行動で、自覚されない
4)癖・日課・ルーチンなど
5)習慣が日常生活を支えている
6)リソースやコストを節約し、突発的な状況に備えている

(2)習慣は自動的で、自覚されない…
1)強い意志を持たなくても、良い習慣が持続する。(良い習慣・良い流れ・適応的な生活)
2)悪い習慣に気づかない、変えられない。(悪い習慣・悪い流れ・不満足・不適応な生活)

(3)習慣をはじめる・やめる
1)良い習慣が続かない(三日坊主)
 新たに習慣を始めて軌道に乗せるには、エネルギーが必要。理由:まだ習慣として定着していないので。
2)悪い習慣をやめられない(消去抵抗)
 習慣を止めようとするとき、一時的に習慣が増強される。(消去バースト)
 部分強化(時々大きな報酬を得られる)や回避行動(先送り)は、消去されにくい。  

(4)習慣とパーソナリティ、人生
1)認知行動療法の自動思考:中核信念に基づき、自動的に生起する思考の習慣
2)思考の習慣が、気分や自尊感情に影響する。
3)思考や行動の習慣が、パーソナリティや人生を形成する。
4)習慣をやめる・はじめるためには、
 a)習慣を自覚する・記録する
 b)一つ一つ取り組む(一度に複数ではなく)
 c)意志の力に頼らなくても良い、工夫や装置が必要。

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背伸びゾーンのリスクとリターン ~挑戦と成長について~

2015年02月28日 | 動機づけ・モチベーション・習慣






『背伸びゾーンのリスクとリターン ~挑戦と成長について~』
1)まったくリスクを取らなければ、成長できない。
2)リスクが低いとリターンも低いが、着実。
3)程よいリスクが、挑戦的で達成感がある。
4)高いリスクは高リターンであるが、博打か苦行(ストレス)。

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成長することとリスクをとること ~まったくリスクをとらなければ、成長できない~

2015年02月21日 | 動機づけ・モチベーション・習慣


『リスクをとることと成長すること』
リスクは避けなければならないが、まったくリスクを取らなければ成長できない。リスクの管理。

課題難易度=成功する確率・失敗するリスク

(1) 退屈ソーン: 易しすぎる

(2) 快適ゾーン: 余裕で成功・安全

(3) 背伸び・成長ゾーン: 挑戦的・達成感 (フロー体験)

(4) パニックゾーン: 失敗が多くなる、失敗が確実

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ビジネスのモチベーション ~利得の追求と損失の回避~

2015年02月16日 | 動機づけ・モチベーション・習慣


ビジネスのモチベーション ~利得の追求と損失の回避~
1) 教育とビジネスのモチベーションの違いは、失敗により実損(生活・生存を脅かす)が発生すること。
2) 成長・利得を促進するタイプの人は、成功する確率50%の条件を、自分が成長できる機会として好む。
3) リスク・損失を回避するタイプの人は、リスクの少ない条件(0%)を好む。しかし、いったん損失が発生した後は、その損失を取り戻そうとして、リスクの高い条件を好むようになる(選好逆転)。

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