精神機能と能力開発:心理学―教育学―社会学

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障害のとらえ方 ~ICFとICIDHの違い~

2014年12月23日 | 障害者福祉


(1)障害の3つの階層
国際生活機能分類(ICF)も国際障害分類(ICIDH)も、障害を3つの階層(レベル)に分けている。
1)身体レベル、2)日常生活レベル、3)社会生活レベル

(2)国際障害分類(ICIDH)
機能障害(身体)・能力障害(日常生活)・社会的不利(社会生活)
障害をマイナス面(-)からとらえる。できないこと。

(3)国際生活機能分類(ICF)
機能障害(身体)・活動の制限(日常生活)・参加の制約(社会生活)
障害をプラス面(+)からとらえる。できること。

<関連記事>
国際生活機能分類(ICF)のシンプルな理解 ~身体・生活・環境~ >>このブログ内のリンク先


障害受容 ~本人の受容と社会の受容~

2014年12月22日 | 障害者福祉


(1)障害の主観的側面
障害受容には、本人の受容と社会の受容がある。
しかし従来の障害受容は、本人の受容に偏っていた。
本人が一人で取り組み、乗り越えていくものとされていた。

(2)本人と社会の受容
1)自分で自分をどう思うか(本人)
2)人が自分をどう思うか(社会)
3)自分は人からどう思われているか(社会+本人)

<参考文献>
南雲直二(2010)障害の及ぼす心理的影響.小澤 温(編)障害の理解.ミネルヴァ書房 166‐187頁.

国際生活機能分類(ICF)のシンプルな理解 ~身体・生活・環境~

2014年12月20日 | 障害者福祉


(1)すべてが相互作用する
国際生活機能分類(ICF)は、世界保健機関(WHO)が作成した、国際的な障害モデル。
ICFでは、障害に関連する全ての要因が、相互作用する。
すべてが相互作用するICFは、実はとても複雑。
そこで、ICFを単純化すると、3つの要因に整理される。

(2)身体・生活・環境
1)身体 : 身体機能・精神機能 (ICFでは、心身機能)
2)生活 : 日常生活・社会生活 (ICFでは、活動と参加)
3)環境 : 生活環境・社会環境 (ICFでは、環境因子)

<関連記事>
障害のとらえ方 ~ICFとICIDHの違い~ >>このブログ内のリンク先
障害を理解する3つの視点 >>このブログ内のリンク先

障害を理解する3つの視点

2014年12月20日 | 障害者福祉


障害とは…

(1) 身体 ⇔ 生活
身体(心身)の問題であり、生活の問題でもある。心身の機能が低下し、(環境因子との間で)日常生活・社会生活に影響が生じる。

(2) 個人(本人) ⇔ 社会
本人の問題であり、社会の問題でもある。障害を負ったのは個人(本人)の問題であり、本人が生活する社会の問題でもある。

(3) 客観的 ⇔ 主観的
客観的なニーズ(問題)であり、主観的な問題でもある。身辺の日常生活動作(ADL)の問題であり、主観的な障害受容の問題でもある。