旧・坂本ひろし活動日誌(2005~2014.8)

日本共産党・坂本ひろしの活動や日々のつぶやきを掲載。OCNブログ人サービス停止に伴いgooブログに記録。

都議選躍進の夜に感じた事メモ

2013-06-23 23:55:00 | 日記・エッセイ・コラム
1週間ほど前、ポスターを貼り出そうと高岡市内を回ったとき、あるお宅にお願いに入った際に、高齢女性に言われた言葉。

「共産党さん、最近いい感じで上がっていますね」というお話だった。

支持率が5%とか若干上がったようなタイミングだった。

支持率をみての事というより、現在の情勢を全体として雰囲気とか空気で彼女が感じ取っているような言い回しなんだろうなとおもった。

高岡市内で高橋さんと演説中、玄関に出てきてずっと聞いている高齢男性がいた。
氏いわく、「アベノミクスはとんでもないし、憲法改正というが、おれは戦争体験者で戦友は特攻で魚のえさとなった。おれはずっと共産党は支持したことがなかったが、今回はぜひ頑張ってほしい」と。

潮目というのだろうか、流れが大きく変わりつつあるに違いないと思った。

それを、劇的に、示したのが今回の都議選だろうと思う。
もちろん国政と100%同じではないので、単純に結論づけることはできないが。

都議選結果は、国民的には、「えっ、共産党が躍進。へえ~。いやいや、確かにそうだ。民主?、維新?、ああ一時の夢みたいなもんだよなあ。わかるわかる、共産党が伸びるのも」
って感じか。

そういう時に、共産党の側から、「そうやろ~。いよいよ自共対決の時代に入ったんだよ」みたいにやっちゃうのはちょっと噛み合ないでしょう。

国民は、一つ一つの選択の際には、生活を少しでもよくするにはどこを勝たせたらよいのかを考える。理念からではなく、リアルな生活の中から、おそらく感性で選びとっているのだ。

4年前に「自民党政治を転換できるのでは」という期待から民主党を勝たせた都民が、その結果もたらされた都民不在、翼賛都議会に4年間期待を裏切られ続けた。その間、国政でも民主党にガッカリ来た。
そして今度は共産党を勝たせたわけであるが、しかしこれは、自共対決というコピーに共感が広がってもたらされたものではない。
生活のなかから生み出された感性からくる判断であり、一人一人の個々バラバラの都民の行動の集積として、共産党を勝たせる結果をもたらしたのであろう。

つまり、「生きるための個々の選択の集積としての結果」。
エンゲルスの反デューリング論で展開した史的唯物論のあれ。個々の人々の寄せ集めとしての集団の行動が社会変革のベクトルとして現れる時、人々をそうさせる根本にあるのはなにか? それは理念ではなく、まさしく人々の生活実態にあるのだ、みたいな分析。

だから、
共産党的には「いよいよ自共対決なんだ」と叫びたい気持ちはわかるのだが、それは国民が自らの経験を通じて到達することに意味があるのであって、そういうものを共産党の側から国民に向かってあえて強調するようなものではないような気がする。

もちろん、それが国民的スローガンになる日は必ず来る。
客観的には今日までの戦後政治が大きな枠組みからいえば「自共対決」であったことはまぎれもない事実だろうが、それを今度の参院選の戦いの国民的なテーマとして提起することは、なじまない。
そういうことを声高に叫んでいる共産党の姿を、市民は感覚的に受け入れるだろうかと不安に感じる。

戦略として、(国民の気分とはマッチしていないことを承知の上で)「自共対決」という言葉を今の段階から発していき、国民の潜在意識にインプットしていくという作業として位置づけるのなら、それはそれでアリかもしれないとは思うけども。


さて、そこで、選挙戦術上、あるいは世論を動かすという角度からみると、国民の意識にかみ合った印象操作はとても大事な戦略であると思う。

先の高齢の女性が「共産党は最近いい感じで上がってきていますね」という感覚が、今回の都議選議席倍増(以上)というこの事実によって、「共産党、勢いがありますね」というふうに変わっていく事は難しい事ではないだろう。
そういう雰囲気、流れみたいなものを醸成するために、こちら側は、いろいろ工夫をすべきなのである。

あえて言ってみるなら、「自共対決の時代を早く作り出したいんですっ!」という感じかな。

数年前、「確かな野党」と言っていた。
今だって、まだそうだろう。
「確かな野党、頼れる共産党になりたい!」みたいな感じ。

ポスター貼り出しだって、あちこちにポツポツはる事も大事だろうが、大きな交差点の角の田んぼに許可をとって、同じポスターを10枚ずらっと並べて貼るとか。

例えば、明日朝の宣伝。都議会で躍進した直後の宣伝活動って、大事ですよ。一番効果的なタイミングです。
共産党すげえな、と思っている気分の市民が多いときに、わざと目立つような宣伝をする、ビラをまく、ポスターを目立つところへ貼り出すなど、ね。



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