言の葉

気の赴くままに、ひたすら詩を綴っています。

アーニャ

2020年06月19日 | Weblog

いつも笑いながら
彼女は泣いていた

悲しい時ほど優しく
辛い時ほど努めて明るく
細い指をぎゅっと握り締めて

僕以外の人が気付く日が来るようにと祈りながら
せめてもの慰みにと木陰に風を吹かせたよ

いつも叫びながら
彼女は偲んでいた