難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

難聴者問題をどう理解してもらうか。(2)

2011年01月06日 02時57分41秒 | 難聴一般
先に補聴器業界が難聴者人口を2300万人と推定していると書いたがうち900万人が難聴を自覚していない人だ。当然身体障害者福祉法にも該当しない。
陛下の場合は難聴を自覚されたので残りの1400万人に入りますが補聴器を使用していないカテゴリーに入る。

補聴器メーカーは昨年の敬老の日に合わせた補聴器の広告の中でこの数字を使っている。このデータは、補聴器販売店協会のHPにある。

難聴の障害の特徴として、見てわからないというだけでなく、自分で気が付かない、障害の様子を愁訴しにくいという特徴のため理解が遅れている。
突発性難聴は年数万人も発症している。大晦日の紅白のトップを飾った浜崎あゆみさんもそうだ。片耳難聴者も多いが身の回りに難聴者がいないため理解が得にくいことから黙っている方が多い。

難聴問題は高齢者だけではない。時々ネットでも話題になるが携帯音楽プレーヤーによる難聴が海外では大きな問題になっている。これだけ長時間耳元で音の刺激を与える時代は人類史上初めてだ。この影響がすでに出ていると海外では報じられるが我が国でも膨大な難聴者予備群が形成されていると考えられる。
しかしこのことに警鐘を鳴らすのは容易ではない。音楽機器メーカーはたいていのメディアの大口スポンサーだからだ。

オーストラリアには難聴予防センターがあり職業病、音楽習慣による難聴予防キャンペーンを積極的に行っているが我が国にはない。

この世に生まれた不幸より、この国に生まれた不幸を感じないようにしたい。

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