難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

話し言葉の文字化することと要約筆記者の専門性

2006年03月18日 06時16分00秒 | 生活

UNcaptioner話をそのまま文字化しても、意味が分からないことがある。
速記関係のホームページのQ&Aで同じ記述を見つけた。
 「音声入力機が登場したら速記者なんて要らないんじゃないの?」http://www2s.biglobe.ne.jp/%7EL-Fairly/s-faq.htm
話し上手な人の話を文字化したら、まともな文章になっていなくて、何を言っているのか分からないということが良くあると。それは、話し手は身振りや手振り、表情、発音のイントネーションまで使って表現しているからだと説明されている。これは、私も前に説明した。
http://blogs.dion.ne.jp/rabit/archives/2878868.html

速記は記録であることが再三強調されている。この技術を利用した「字幕表示」も企業によっては提供されているが、せいぜい話された言葉を整文化したもので、相手に分かるように伝える=通訳するという概念はない。

要約筆記者は、その場で相手に分かるように文字で伝える技術というのは相当な国語力が要求され、社会的に弱い立場にある聴覚障害者の権利を擁護するという意識を持たねばならない。ここに要約筆記者の専門性があるし、適切な支援を要約筆記者個人ではなく、派遣元と関係機関のネットワークで行うことを理解していなければならない。
通訳しか出来ない要約筆記者ではなく、多面的な支援をするための要約筆記者になることが利用者である中途失聴・難聴者に対する最大の支援の保障になる。まさに権利擁護のネットワークの一員として機能するように行動しなければならないのが要約筆記者だ。そのためには、自らの専門性を自覚し、ネットワークの中での自分の役割を認識することが重要だ。

ラビット 記

写真は、国連でカナダ代表に通訳していたキャプショナー、ログは渡さないと強調していた





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