難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

難聴者組織の新年度の課題。

2013年04月02日 08時31分51秒 | 健康と食事
2013年は、2010年度と合わせて歴史に残る年になるかもしれない。2010年は障害者制度改革推進本部がスタートした年だ。第一次意見をだし、障害者制度改革の基本的な方向が閣議決定された年だ。
2013年は障害者総合支援法の意思疎通支援事業がスタートする。聴覚障害者にとって非常に喜ぶべき制度になっている。個人にも団体にも広範囲に要約筆記者、手話通訳者が無料で派遣される制度になっているからだ。

25年度予算が成立していないが、各地方公共団体はこれに沿って事業を進めなくてはならない。厚生労働省は昨年10月と年末と今年2月と意思疎通支援事業のおおよその内容を通知してきた。
聴覚障害者当事者団体の方もこれだけ画期的な内容を持つ事業が本当に今年度から施行されるのか半信半疑だ。しかしこうした内容になったのは他ならぬ聴覚障害者自身の運動だ。パンフレットや署名運動を行い、116万筆の署名を衆参両院に提出したことが大きな力になっている。
この実施要項の法的根拠は障害者基本法の手話が言語であると記述されたこと、国と地方公共団体は意思疎通の仲介するものの養成と派遣が義務付けられていることだ。同法で合理的配慮を提供しないことは差別にあたるとされている。
さらに障害者差別禁止法が内閣府で検討されており、今国会に法案が上程されるがスケジュール化されている。
これに対応しなければならないことは、昨日同じ厚生労働省の障害者雇用に関する施策が発表されたが障害によるいっさいの差別を禁止したこれまた画期的な内容となっていることからもわかる。
韓国では、障害者差別禁止法を盾に様々な施策が順次実現し、聴覚障害者センターは全国に100カ所以上に設置されたり、電話リレーサービスの実施、100%の字幕放送の実施などが実現している。

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