難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

障害者向け研究補助金の詐取!?

2009年02月10日 23時00分21秒 | 生活
090210-225120.jpg読売新聞の夕刊に、信じられない記事が載っていた。

情報通信機構の障害者向け研究助成制度を悪用して、助成金を詐取したというものだ。
http://www.nict.go.jp/support/funding.html
金額が1億4千万円という巨額には驚く。しかも2006年度と2007年度と続けてだ。新聞報道ではどの制度を利用したか分からないが、最高でも5千万円だ。

さらに、指点字の文字変換機の開発ということにも驚く。相手の指を点字のタイプライターに見立てて、点字入力を触手するという方法なので、そんなに難しい技術開発は不要と思われるのに、巨額の資金が投入されたことだ。

3つ目には、聴覚障害者向けの各種サービスや機器の開発にこんなに巨額の助成を受けた例はないと思われる。電話リレーサービスや手話・字幕のリアルタイム配信の事業にも申請した団体や企業を知っているが、成果に対して支出されるので、事業中の運転資金や膨大な報告書の支出に悩まされていると聞いている。

情報通信機構はNICTと略称されているが、通信総合研究所CRLと合併した従前の通信放送機構TAOでテレビの自働字幕制作システムの研究にも関わったことがある身近な機関だったからだ。
この当時で年間1億2千万円程度だが、政府がミレニアムプロジェクト称した「巨大プロジェクト」だった。

障害者の情報バリアフリーについては、電話リレーサービスが日本の通信事業者は提供しておらず、テレビの手話放送も実現していない、まだまだ多くの課題がある。
こうした事件で、取組みが遅れたり、必要な開発資金が恣意的に取り扱われることのないように求めたい。


ラビット 記



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