Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

昭和のキングギドラ その5

2012年07月17日 | 羽沢組的怪獣見聞録


5 大戦争キングギドラ

 キングギドラは初登場からすぐに次の『怪獣大戦争』にも敵役として登場。

初代キングギドラとの違い
 この『怪獣大戦争』は、『三大怪獣~』の翌年に公開された事もあって、前作のキングギドラと造形が全く同じと思っている方が多くいるようですが、そうではありません。確かに流用スーツである事は間違いないようですが、たくさんの違いがある事はあまり知られていないようです。

 映像を見ていただければすぐにわかると思いますが、前作よりスーツの中に人間(前作同様広瀬正一氏)が入っているシーンが多くある事がわかります。そのため造形的な変化以外でも前作より下半身に重みを感じさせるシーンが多々あります。
 半分程の操演のものでも飛行以外で使用されているので、前作より姿勢やポーズのバリエーションは豊富と言えるでしょう。

 外見的な一番の違いは首でしょう。メイキングの写真等でもわかるように、首が前作より長くなりました。写真から推定するに、各3本の首は20m前後足されています。映像でもよりクネクネしていますし、見下ろす感じもあって大きく見えています。
 顔はおそらく前作のままを改修したと思われますが、アップで見ると細部の造形は大きく違います。造形素材であるラテックスを金色塗料が溶かしてしまうらしく、細かなモールドが滑らかになり、やや腫れた感じの顔になっています。その具合が3つとも同じレベルではないので、前作より更に顔の形状に差が出ているようです。
 同じく大きな違いは頭の後ろの毛。量が増えています。首の長さをのばす時に、一旦全ての毛を取ってから改修したための結果のようです。毛そのものの長さも前作より若干長い事がわかります。
 翼も改修時に一旦外されてから付け直されているのがわかります。付け根の部分が太く作り直されているからです。意外に気づきにくい点ではありますが、そのために前作よりは力強さを感じさせていると言えます。

 個人的な感想になってしまいますが、顔は前作が好みでカッコいいと思うのですが、全身のフォルムとしてはこちらの「大戦争版」の方がバランス良く、最も「昭和のキングギドラ」をイメージさせると思うのです。

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