今日、大阪の日経新聞社で、MJ編集長の講演があった。
タイトルは、「盛り上がるインバウンド消費」。
訪日外国人の伸び率が高いことを言いたかったが、次のような説明があった。
・地方税収にもインバウンド効果が
・訪日外国人の人数と日経平均の株価が連動している
おいおい、私も経済を勉強しているが、初めて聞く話である。
しかも、一方では、訪日外国人の購買がGDPに寄与する割合は、0.3%と言っている。
たった0.3%の寄与しかしていないのに、日経平均株価や、地方税収にどう関係するのかを、ロジカルに説明して欲しい。
このレベルは、主婦が会話するレベルである。
呆れてしまった。
こんな人が編集している、MJ新聞を購読する気持ちは失せてしまった。
資料も、抽象的な言葉が多かった。
あるところは、8倍と倍率だけ記述してあった。
1人が8人になったら、8倍である。
絶対数が大事な所は、絶対数が抜けていた。
新聞記者と思えない資料が多かった。
ツッコミどころが多かった講演でした。
日経新聞のセミナーには、前回と合わせて、2回出席している。
前回の講演も低レベルの内容であった。
今後、セミナーの参加は、見合わせようかと考えています。
日経新聞の記事内容の凄さを伝えたかったセミナーと考えますが、逆効果の講演内容でした。
学生時代から購読している日経新聞ですが、日経新聞の編集長・論説解説員のレベル低下が酷く、今後の日経新聞社の取材能力が心配になった。
論理の飛躍が多すぎる。
「風が吹くと桶屋が儲かる」よりも、その因果関係が分からなかった。
ロジカルシンキングでいう、第三因子を追及していない。
日経平均と訪日外国人が関連していると説明した期間は、2012年11月以降である。
安倍首相になってからの株価で見ている。
過去10年間の日経平均株価の値動きは次の通りである。
一方、訪日外国人の推移は、次の通りである。
過去の日経平均株価の動きで言えば、2007-8年には、1000万人の訪日外国人があっても良かったはずであるが、そんな実績はない。
どうして、10年と言う単位で比較しないのかは、明白である。
子供騙しのレベルである。
日経平均株価も、訪日外国人数も同じ時期に減少し、あたかも相関が有るように見えるのは、次の理由。
・2009年は、リーマンショック
・2011年は、東日本大震災。
これらの理由は、株価にも、訪日外国人の数にも影響したが、訪日外国人の数が要員で、日経平均株価が上下している訳ではない。
この程度の騙しの内容で講演していて、恥ずかしくないのかと思う。
あの編集長。この内容で、あんなに自信をもって話ができる点では、敬服します。
論理的に、講演の内容を作成することができないと、只、インバウンドがらみの記事を取り上げただけになる。
それで何?(so what?)と言う質問に答えられないことになる。
講演者も、自分の話の中で、so Whatを発問してながら、内容を吟味して欲しい。
それが不足していた講演でした。
90分の講演時間を使って何を伝えたいのかを、もう少し考え、準備して欲しかった。