秒読みに近いプライベートのプロジェクト。
いろんなリスクもあるものですから、本日は昼からパートナーと済生会病院のARTに行き、先生からじっくり体外受精&顕微授精のリスクや流れの説明を受けました。
私は、実は産婦人科で聞いたり、ネットで調べたりしていたので、ある程度は分かっています。
パートナーにも説明したことありましたが、私の説明ではあまり分からなかったかも…。
それを先生から直に聞けるのですから、より深く分かってきます。
私もいろいろ勉強になりましたよ~。
ですので、これから分かりやすくレポート開始!!
まず、順序を追っていきます。
①排卵抑制の点鼻薬
5月20日以降のXデーを控えて、私は数日後から点鼻薬を開始します。
コレは排卵を抑制するものです。確実に排卵を調整するために、使います。本来の用途は子宮内膜症、子宮筋腫の治療薬らしく、副作用もあるようですが、長く使うわけでもないので問題ないようです。
②排卵誘発剤開始
生理が始まれば、次にHMGという卵胞を育てる注射開始。
近所の産婦人科で打ってもらうのOKだけど、経過を見るため3日に一回は済生会病院に来るようにということです。
③排卵を促す注射で36時間後採卵
生理が終わって、4~5日後、HCGという排卵を促す注射を打ちます。しかも20時に…。
なぜに20時かというと、この注射を打って、きっかり36時間後に排卵するという注射なのです(「36時間」っていう映画が出来そうです)。だから変な時間に打ってしまうと、採卵が難しい時間になります。
④採卵手術
ということで、上記の注射を打って、36時間後に採卵します。
そう、私の卵です。なんだか鮭になる気分です。イクラ(正確にはスジコか?)を取り出されるということでしょう。
※ところで、この採卵の前の注射の意味は、調整する意味と、通常でない卵の数を育てるためです。
ようするに、普段排卵時にできる卵は1個。それをこの体外受精や顕微授精の場合は卵は10個は必要なのです。全ての卵が上手く受精するとも限りませんから…。多めに…。です。
採卵は。いわゆる手術ですが、時間は5分程度。卵巣を突いて顆粒膜細胞に包まれた卵を10個取り出します。
ので、半日で終了。
ここで二通りの方法があります
<体外受精の場合>
パートナーの精子が元気で沢山あるならと卵を入れて、自然に受精させる。
※普通なら1卵に対して5~6万個の精子が必要。ということは、生まれてきている私たちは5~6万個分の1なのです。狭き門を突破してきたのです。
<顕微授精の場合>
パートナーの精子の運動が鈍く、数が限れているなら顕微鏡で、よさそうな精子をひとつ取り、そのひとつをひとつの卵に授精させる。大変な作業です。
※こちらは、1卵に対して1精子なので、競争率がありません。選ばれた精子が授精されるのです。
さて、我が家は後者の<顕微授精>です。パートナーから数ヶ月前に採取した精子は数が限られております。何万個もないので、必然的に後者です。
⑤核分裂(生物の本で見ましたよね?)
採卵された卵を上記の仕方で授精後、5~6日置きます。細胞分裂を体外で行うわけですね。すごい技術です。
あるていど、分裂の経過をみてから、さて、その卵を私の中に戻します。胚移植です。
⑥胚移植
採卵から5~6日後、胚移植。麻酔しません。痛くないそうです。本当かな?これまた半日で終了。
※さて、その胚移植ですが、一体いくつ戻すでしょう?
10個授精させて、10個授精が成功しても10個も戻しません。
ヘタしたら10人子供ができます。(ムリです)
かといって、戻したら戻した分着床するとも限りません。
1個戻して流れてしまう場合もあります。
ようするに、心持余分に戻しておく必要があるというわけ。
その戻す数がポイント。
大概、2~3個です。
全部着床すれば多胎児です。
でも1~2個が流れる可能性があることを考えると、この数が無難なのでしょう。
多く戻しても、着床率が上がることはありません。3個以上の着床率はほぼ変わりません。(妊娠率平均3割前後。流産率15~20%)比例するのは多胎児率だけです。
多胎児になればなるほど、母子に負担がかかり、いろんなリスクが高くなるので、そうですね、きっと私たちも2~3個を戻すことになるのでしょう。
多胎児になったら、よろしく、みなさん。
ちなみに、10個授精したものの2~3個使用し、その他の受精卵は…というと、捨てません。
これまた凍結しておくことができます。
すべて流れた場合やもう一人ほしい場合、次回のチャレンジに使えるのです。
同じ時代に生まれるはずだった子が、年数をおいて生まれるのって、なんだか不思議です。
⑦着床するか様子を見る
さて、胚移植後が肝心。着床するかどうかを様子をみます。
たまに子宮外妊娠をされる場合があります。
胚移植の際、戻す場所は子宮内ですが、そもそも核分裂中は卵管にいるのが自然。それを子宮に戻しているのだから、本能的に卵管へ戻ってしまう卵もいるわけで、なんらかのかたちでそこに留まってしまって、妊娠してしまうこともあるのです。そうなったら、手術ですね。
じゃ、最初から卵管に戻せば?と思うかもしれませんが、それは大掛かりな手術ととなります。
⑧上手くいけば妊娠!
で、このまま着床し、順調に妊娠すればOK!
来年には、子供がポコっ生まれるというわけ。(単純)
でも、その間に、何がおこるか分かりません。病院も万全を期して入院してくださいという場合もありますので、いつ何時どうなるか分かりません。
ですので、今年度、私講演依頼は、必ず私指定ではなく、センターの誰かという講師派遣でよろしくお願いいたします。
●●● リスク ●●●
①手術のリスク卵巣から卵子をとる場合、手術ですが、慎重にすればOK。難しい手術ではありません。が、もしものときは出血などのリスクがあります。
②副作用リスク排卵誘発剤は個人差にもよりますが、薬の反応が良すぎると、卵が20個とかできてしまって(出来すぎです)、お腹がパンパンに腫れることも…。その場合は、胚移植は先延ばしになることもあります。
③障害児リスク生まれてくる子供の障害児率は今まだ、体外受精や顕微授精だから…ということの理由ではないといわれています。
ただ、今までの話から
本来5~6万個の精子の中から選びぬかれたものと、顕微授精での、見た目判断で選ばれた精子の授精では、可能性は無きにしもあらず。
顕微授精で選ばれた精子は本来5~6万個の中に入れば、とうてい卵子にたどり着かない子かもしれないのです。
そうすると、なんらかの問題がある可能性もあるわけですね。
ただ、問題があれば大抵が着床せずに流れる可能性があります。
あと、体外受精&顕微授精とは関係ありませんが、生む年齢があがればあがるほど、ダウン症の子供が生まれる率はグングンあがります。
表を見せてもらいましたが、40代では何十分の1ぐらいの割合でダウン症が生まれるそうです。
④費用リスク(保険がききません)
採卵 70,000円
麻酔 50,000円
卵子取得加算 7~10個 50,000円
顕微授精加算 7~10個 35,000円
培養加算 40,000円
胚移植 60,000円
合計 305,000円
プラス私が採卵前に通う注射代や薬代として50,000~100,000円
莫大な費用です。
チャレンジが重なれば重なるほど(といっても、失敗したら、3~4ヶ月は空けます)、福沢諭吉さんが40人も50人も飛んで行きます。
で、三重県は特定不妊治療費助成を行っているのですが、これも上限100,000円(1年度中2回まで)。
薬代、注射代程度ですね。
以上、体外受精&顕微授精レポートでした。(疲れた~)
参考になった方はいるかな~。
いろんなリスクもあるものですから、本日は昼からパートナーと済生会病院のARTに行き、先生からじっくり体外受精&顕微授精のリスクや流れの説明を受けました。
私は、実は産婦人科で聞いたり、ネットで調べたりしていたので、ある程度は分かっています。
パートナーにも説明したことありましたが、私の説明ではあまり分からなかったかも…。
それを先生から直に聞けるのですから、より深く分かってきます。
私もいろいろ勉強になりましたよ~。
ですので、これから分かりやすくレポート開始!!
まず、順序を追っていきます。
①排卵抑制の点鼻薬
5月20日以降のXデーを控えて、私は数日後から点鼻薬を開始します。
コレは排卵を抑制するものです。確実に排卵を調整するために、使います。本来の用途は子宮内膜症、子宮筋腫の治療薬らしく、副作用もあるようですが、長く使うわけでもないので問題ないようです。
②排卵誘発剤開始
生理が始まれば、次にHMGという卵胞を育てる注射開始。
近所の産婦人科で打ってもらうのOKだけど、経過を見るため3日に一回は済生会病院に来るようにということです。
③排卵を促す注射で36時間後採卵
生理が終わって、4~5日後、HCGという排卵を促す注射を打ちます。しかも20時に…。
なぜに20時かというと、この注射を打って、きっかり36時間後に排卵するという注射なのです(「36時間」っていう映画が出来そうです)。だから変な時間に打ってしまうと、採卵が難しい時間になります。
④採卵手術
ということで、上記の注射を打って、36時間後に採卵します。
そう、私の卵です。なんだか鮭になる気分です。イクラ(正確にはスジコか?)を取り出されるということでしょう。
※ところで、この採卵の前の注射の意味は、調整する意味と、通常でない卵の数を育てるためです。
ようするに、普段排卵時にできる卵は1個。それをこの体外受精や顕微授精の場合は卵は10個は必要なのです。全ての卵が上手く受精するとも限りませんから…。多めに…。です。
採卵は。いわゆる手術ですが、時間は5分程度。卵巣を突いて顆粒膜細胞に包まれた卵を10個取り出します。
ので、半日で終了。
ここで二通りの方法があります
<体外受精の場合>
パートナーの精子が元気で沢山あるならと卵を入れて、自然に受精させる。
※普通なら1卵に対して5~6万個の精子が必要。ということは、生まれてきている私たちは5~6万個分の1なのです。狭き門を突破してきたのです。
<顕微授精の場合>
パートナーの精子の運動が鈍く、数が限れているなら顕微鏡で、よさそうな精子をひとつ取り、そのひとつをひとつの卵に授精させる。大変な作業です。
※こちらは、1卵に対して1精子なので、競争率がありません。選ばれた精子が授精されるのです。
さて、我が家は後者の<顕微授精>です。パートナーから数ヶ月前に採取した精子は数が限られております。何万個もないので、必然的に後者です。
⑤核分裂(生物の本で見ましたよね?)
採卵された卵を上記の仕方で授精後、5~6日置きます。細胞分裂を体外で行うわけですね。すごい技術です。
あるていど、分裂の経過をみてから、さて、その卵を私の中に戻します。胚移植です。
⑥胚移植
採卵から5~6日後、胚移植。麻酔しません。痛くないそうです。本当かな?これまた半日で終了。
※さて、その胚移植ですが、一体いくつ戻すでしょう?
10個授精させて、10個授精が成功しても10個も戻しません。
ヘタしたら10人子供ができます。(ムリです)
かといって、戻したら戻した分着床するとも限りません。
1個戻して流れてしまう場合もあります。
ようするに、心持余分に戻しておく必要があるというわけ。
その戻す数がポイント。
大概、2~3個です。
全部着床すれば多胎児です。
でも1~2個が流れる可能性があることを考えると、この数が無難なのでしょう。
多く戻しても、着床率が上がることはありません。3個以上の着床率はほぼ変わりません。(妊娠率平均3割前後。流産率15~20%)比例するのは多胎児率だけです。
多胎児になればなるほど、母子に負担がかかり、いろんなリスクが高くなるので、そうですね、きっと私たちも2~3個を戻すことになるのでしょう。
多胎児になったら、よろしく、みなさん。
ちなみに、10個授精したものの2~3個使用し、その他の受精卵は…というと、捨てません。
これまた凍結しておくことができます。
すべて流れた場合やもう一人ほしい場合、次回のチャレンジに使えるのです。
同じ時代に生まれるはずだった子が、年数をおいて生まれるのって、なんだか不思議です。
⑦着床するか様子を見る
さて、胚移植後が肝心。着床するかどうかを様子をみます。
たまに子宮外妊娠をされる場合があります。
胚移植の際、戻す場所は子宮内ですが、そもそも核分裂中は卵管にいるのが自然。それを子宮に戻しているのだから、本能的に卵管へ戻ってしまう卵もいるわけで、なんらかのかたちでそこに留まってしまって、妊娠してしまうこともあるのです。そうなったら、手術ですね。
じゃ、最初から卵管に戻せば?と思うかもしれませんが、それは大掛かりな手術ととなります。
⑧上手くいけば妊娠!
で、このまま着床し、順調に妊娠すればOK!
来年には、子供がポコっ生まれるというわけ。(単純)
でも、その間に、何がおこるか分かりません。病院も万全を期して入院してくださいという場合もありますので、いつ何時どうなるか分かりません。
ですので、今年度、私講演依頼は、必ず私指定ではなく、センターの誰かという講師派遣でよろしくお願いいたします。
●●● リスク ●●●
①手術のリスク卵巣から卵子をとる場合、手術ですが、慎重にすればOK。難しい手術ではありません。が、もしものときは出血などのリスクがあります。
②副作用リスク排卵誘発剤は個人差にもよりますが、薬の反応が良すぎると、卵が20個とかできてしまって(出来すぎです)、お腹がパンパンに腫れることも…。その場合は、胚移植は先延ばしになることもあります。
③障害児リスク生まれてくる子供の障害児率は今まだ、体外受精や顕微授精だから…ということの理由ではないといわれています。
ただ、今までの話から
本来5~6万個の精子の中から選びぬかれたものと、顕微授精での、見た目判断で選ばれた精子の授精では、可能性は無きにしもあらず。
顕微授精で選ばれた精子は本来5~6万個の中に入れば、とうてい卵子にたどり着かない子かもしれないのです。
そうすると、なんらかの問題がある可能性もあるわけですね。
ただ、問題があれば大抵が着床せずに流れる可能性があります。
あと、体外受精&顕微授精とは関係ありませんが、生む年齢があがればあがるほど、ダウン症の子供が生まれる率はグングンあがります。
表を見せてもらいましたが、40代では何十分の1ぐらいの割合でダウン症が生まれるそうです。
④費用リスク(保険がききません)
採卵 70,000円
麻酔 50,000円
卵子取得加算 7~10個 50,000円
顕微授精加算 7~10個 35,000円
培養加算 40,000円
胚移植 60,000円
合計 305,000円
プラス私が採卵前に通う注射代や薬代として50,000~100,000円
莫大な費用です。
チャレンジが重なれば重なるほど(といっても、失敗したら、3~4ヶ月は空けます)、福沢諭吉さんが40人も50人も飛んで行きます。
で、三重県は特定不妊治療費助成を行っているのですが、これも上限100,000円(1年度中2回まで)。
薬代、注射代程度ですね。
以上、体外受精&顕微授精レポートでした。(疲れた~)
参考になった方はいるかな~。
そして、きちんとリスクの説明もしてくれる先生に納得です。具体的な金額をみると、ほんとどうにかならないの??と、思ってしまいますね。
身体も心も、大変なのにーー!
でも、これで、うまくいくといいですね♪
わっかりやすいレポート!
すごい
うちも考えてみようかと・・・。
いろいろ根掘り葉掘り聞いてしまう私は、ちょっとウルサイ患者かもしれませんが、ついつい興味があって…。
リスクは心配していませんが、どういう仕組みになっているのか、とっても興味津々。
金額はね~特に顕微授精となるとすごくかかるね~。
ココに来るまで(決断する)の過程を考えると、もっと加算はされるのだろうけど…。
まるさんも、うまくいきますように。
どうしても、子供がいなきゃダメというわけでもないのですが、客観的に見てきると、いろんな問題がありますよね。
倫理的な話題も多い、この世界。
医学の発達だけで、できるけど、いろんなフォローが行き届いていないのが現状のようです。
仲間がいると心強いよ~。
これって、知りませんでした^^
注射は近くの病院もOKですよ。
毎日打つから通うの大変ですもんね。
先生が紹介状を書いてくれますよ~。
ブログみて
明日の胚移植の
不安が
少しなくなりました〓
ありがとう(≧∇≦)
お返事が大変遅れてしまいましたが、胚移植いかがでしたか?
不安がなくなっていただいて、嬉しいです。
そのために、カミングアウト?しているようなものですから…。
話せない、相談できない同じような境遇の人が、通りすがりに読んで、少しでも一歩踏み出してもらえたら…ってね。
腹の上のポニョさんもがんばってくださいね。