HASSY局長のハサカル日誌

伊勢志摩バリアフリーツアーセンター事務局長HASSYが
日々のハサカル(気になる)出来事など記録していきます。

鳥羽高校で校内疑似体験

2008-05-27 09:50:49 | 講演・視察
今年度に入って、鳥羽高校のことを書くのは始めてかな?
はい、今年もやってます「観光とバリアフリー」の授業。
年度末には、委託問題ですったもんだがありましたが、今年度はきちんと話が通って、金額は去年と変わりはないけれど、きちんと個人ではなく、法人委託にしてくれたので、ひとまずホッとしております。

さて、今年度の生徒は20名。
去年は女子が大半だったのが、今年は、なんと男子の方が多い。
意外な展開です。

一年目より、二年目。
去年の至らなかった点を改善しながら、がんばっています。

で、昨日の月曜日(毎週月曜日の1・2限を担当しています)は今年度5回目。
去年は2学期からはじめた疑似体験を、今年は、全体的に授業数が少ないので、1学期から行いました。
第一回目は「校内コース」です。



それぞれ班に分かれて、①車椅子 ②高齢者 ②妊婦 の疑似体験をしながら校内を移動してもらいます。

エレベータを使ったり、階段を下りてもらったり、スリッパを脱ぎ履きして外に出てもらったり、砂利を移動してもらったり、職員室の席次表を見てもらったり、トイレを見たり、いろんな「気づき」を見つけてもらおうと…。

 
玄関ひとつにしてみても、障害の状態で導線が変わってきます
みんなのおじいちゃんをイメージして!って言っても、みんなのおじいちゃんはまだまだ元気、現役の方が多いようです


男子も多かったこともあり、最初、体験を嫌がったり(特に妊婦)するかな?って思ったけど、これが意外にあっさりみんな率先して体験に取り掛かってくれた。
妊婦だってへっちゃらです。
それに意外と楽しんでいます。
友達同士、体験と介助うまくやってくれています。

 
仲良く装着しあって、介助しあっています


この授業はただ体験するだけでなく、あくまでも「擬似、さらに擬似」でイメージを膨らませてもらうために、体験者は、なぜ車椅子なのか?今日は、なぜ鳥羽高校に来たのか?今、どんな気持ちか?介助する人との関係など役柄、性格をキチンと作ってもらって、体験中もずっと演技をしながら、移動してもらいます。
体験者だけが擬似ではなく、介助者は介助者目線を擬似で…。

だから中には、マタニティブルーな妊婦や昼ドラ風の嫁姑関係を演じながら体験している子たちもいました。(笑)


さて、妊婦さん、靴の脱ぎ履きするの大変です。Kくん、どうする?となげかけてみました。うまくしゃがめるかな?… 

考え中 

すると…このとおり(笑)

妊婦経験の鴨澤先生に聞いたら、「うん、確かに手すりなど持つところがあったら、しゃがむよりも、こうしたわ」
と、思い出したように経験を語ってくれました。
なるほど。



そう、介助される側と介助者が常に良い関係というわけではないのですよね。
そんなことを周り(サービス提供者)は察していくことも大切なのかもしれません。

前も、宿泊施設でこのようなことをしたときに出た話ですが、旅行をすると夫婦ってケンカすることってありますよね?
夫婦の片方が車椅子だったとします。
旅館の人だったら夫婦だから介助するだろうと当たり前のように見ているかもしれませんが、旅館へ着くまでの道中ケンカしてしまったら…。
それはもう、相方の車椅子を押すどころか荷物さえ持ってあげないかもしれません。(私も実際しませんが、そんな気持ちのときはあります)
しかし、そこに、宿泊施設のスタッフがフォローを入れながら、お手伝いしたりすると、心がほぐれて「ここの旅館のスタッフいいね」ってことからはじまって夫婦仲も簡単に直っちゃうこともあったりするのですよね。

ま、いろんなタイプの障害者、高齢者がいるってことですね。

 
Uくん、うまく高齢者演じていました。

来週は、これらをもとにワークショップです。
身体を動かしているときは元気一杯の生徒たちですが、考えるこや発表となるととたんに静かになってしまいます。
いろんな工夫を考えていかないといけませんね。


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