日本と世界

世界の中の日本

韓国警察が尹政権へ一斉に反旗 統制部局新設に「独立損なう」

2022-07-29 19:28:42 | 日記
韓国警察が尹政権へ一斉に反旗 統制部局新設に「独立損なう」

2022/7/26 18:21桜井 紀雄有料会員記事
  • 国際
  • 朝鮮半島
  • 社会
  • 裁判


反応




韓国の尹錫悦大統領(共同)

【ソウル=桜井紀雄】

韓国の警察と尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権の確執が深まっている。

行政府内に警察を統括する部局を新設する尹政権の決定を巡り、警察幹部らが「警察の独立性を損なう」と一斉に反旗を翻した。

集団による反対行動を「クーデターに準じる」と批判し、幹部の処罰も辞さない構えの尹政権に対し、現場の警察官らも反発を強めており、対立は一層激化している。

尹政権は、警察改革に関する諮問委員会の勧告に従い、自治体などを管轄する行政安全省内に警察の政策や人事を扱う「警察局」を新設することを決めた。

警察側はこれに強く反発し、金昌竜(キム・チャンリョン)前警察庁長官が今月初めまでに辞任。

23日には、オンラインでの参加も含め、全国の警察署長約190人が会議と称して集まり、警察局設置に反対する意見を取りまとめた。

李祥敏(イ・サンミン)行政安全相は25日、記者会見で、署長らが再三の解散命令にも従わず、会議を強行したとして「クーデターに準じる状況だ」と指摘し、「刑事処罰事案だ」と激しく批判した。

尹大統領も26日、記者団に「重大な綱紀の乱れになり得る」と述べた。

尹政権は同日、警察局設置のための政令改正案を閣議決定。来月2日に施行される。警察側は一層反発を強め、今月30日には全国約14万人の警察官を対象とした会議を開くと予告しており、尹政権との対立は悪化の一途をたどっている。

対立の発端は文在寅(ムン・ジェイン)前政権の検察改革にさかのぼる。

文前大統領は、検察が捜査を盾に政治に影響を及ぼしてきたとして、捜査権の大半を警察に移す改革を断行した。

情報機関についても政治への介入を断ち切るとして、北朝鮮のスパイに関する捜査も含め、国内での捜査権限を警察に移譲させた。

その結果、警察の権限が一気に肥大化した。

一方、尹大統領は、検察への大統領府の介入をなくす名目で大統領府で検察や警察を管轄してきた民情首席秘書官室を廃止。

そのため、権限が増大した警察を統制するための行政部局の設置が急がれていた。

警察側がここまで行政安全省による統制を嫌うのは、1980年代までの軍事政権時代、警察が同省の前身の旧内務省の下部組織に置かれ、民主活動家らの拷問や弾圧に加担してきた暗い歴史があるからだ。


文前政権を支えた野党「共に民主党」は、今回の騒動に便乗し、

警察局設置について
「歴史に逆行する改悪だ」
「警察が尹政権関係者の『忠犬』に転落する」などと尹政権攻撃の格好の材料に利用している。

今回の政権と警察の確執は、文政権時代の検察や情報機関同様、警察も中立を訴えながら結局、政争に巻き込まれざるを得ない現実を映し出しているようだ。






最新の画像もっと見る

コメントを投稿