ハルムの動く日記

「はるむ職品工房」子狐はるむの日記というかアニメ・特撮メインの感想及びツッコミ。休止期間を抜けてぼちぼち再開中。

「河童のクゥと夏休み」

2007年08月30日 | 映画観ましたよ
遠い海から来たCOO(クー)
景山 民夫
角川書店


↑いや別に関係ないヨ

 オススメ度★★★(観るものに悩んだらコレかな)
 水が美しい度★★★★★
 クレしん度★★★ 長身娘度★★★

 江戸時代に地割れに飲まれた河童の子は、現代の子供、康一によって掘り出され、水を得て復活した。だが住みかの沼だったところにはマンションが建てられ、帰るところは無い。しばらく康一の家にやっかいになるが、本で得た情報をもとに、康一と二人で遠野へと同族探しに行くことにした。
 その旅から帰ってきた二人。そこで雑誌記者に写真を撮られ、マスコミへと引っ張り出されてしまう・・・。

 という「猿の惑星」でした。
目覚めるとそこはニンゲン(だけ)に支配された世界で、同族の姿はすでになく・・という。
いや、違う。コールドスリープだから「猿の軍団」か。なにするものーぞぉー♪
 

 いやいや、フツーに面白かったデスよ。クレしん・オトナ帝国の原恵一カントクで、TV局絡みのキャラでクレしんキャストを出してましたな。ひろしとしんのすけ、そしてアクション仮面。
 その直後の東京タワーですよ東京タワー! あそこで上まで登らずに、途中でデビルマンエンディングポーズになったのは、やはり「オトナ帝国」との対比で、途中で力尽きてしまったという表現なのでしょうなぁ。

 康一の好きな娘、キクチさん。長身で文学少女という、ワタシもツボなキクチさん。
だが、マンションの靴イベントは、正直、ちょっとゾッとした。そうか。だから「いいの」なのか。

 妹がヒジョーにええ味出してましたな。父母兄妹のやりとりで男と女の興味の違いを出したりも。

 画面的には水の表現が凄ぇですよ。現代冒頭のカットは実写使ってんのかと思ったくらいで。

 ストーリー自体は、まぁ「こっそり飼ってるヒミツの生き物」パートとか「キクチさんの悩み」パートとか、わりとよくあるモチーフで、目新しさは無かったんだけども、それを現在の社会との絡みで描いてるのが目新しい。湧き水がペットボトルに入って売られてるとか。
 そしてソレが、現代人総携帯カメラマンという気持ちの悪いシーンにも現れる。何か起こっても、カメラマンの位置に立って取り囲むだけ取り囲んで、しかし助けの手を誰一人出そうとはしない。現代人の醜さを携帯と「キモーい」という台詞で見せたシーンは見事。キモい言うな、言うてるお前がキモいわ! みたいな。

 そしてラストは、そんな現在の社会のシステムを、あいつらもちゃっかり利用してるんだよ、てな締めで落ち着かせてくれる。締めは見事でやんした。

 遠野へも行ってみたいもんですがのぅ。以前に、あのあたり(もっと海岸寄りのトコ)を舞台に、TRPG「クトゥルフの呼び声」のシナリオを自作したこともありやす。もちろん河童の正体は、深き・・・・
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「仮面ライダー電王 劇場版」 | トップ | 「 Yes! プリキュア5」23&24話 »

コメントを投稿

映画観ましたよ」カテゴリの最新記事