こないだCATVで奥田瑛二さんの刑事ドラマを観ました。元は2002年にテレビ東京&BSジャパンで放映された高橋伴明監督による2時間ドラマで、原作は歌野晶午さんのサスペンス小説『ガラス張りの誘拐』。
奥田瑛二さんの刑事役って珍しいな、少なくとも連ドラじゃ演っておられない筈だからレビューしようかなって、思いながら観てたら途中で気づきました。これ、変態事務局の陰謀により閉鎖に追いやられた、旧ブログで(閉鎖寸前に)レビューしたヤツやん!
そこで思いつきました。今年の夏ドラマが始まるまでの繋ぎとして、奥田さんと同じく “連ドラで刑事役を演ってない俳優さん” の2時間ドラマレビューを、いくつか旧ブログから引っ張って来ようって。(連ドラの刑事物はカテゴリー“刑事ドラマHISTORY”でほぼ網羅してあります。)
まあ、はっきり言って手抜きですm(_ _)m 先週から頭痛を患いがちで、眼を休めたいっていう思惑もあります。
そもそもこれはテレビの刑事ドラマを語るブログ(だった筈)ですから、自然な流れと言えば自然な流れ。自分で忘れてた位だから古参の読者さんも憶えておられないだろうし、ちょっと懐かしい俳優さんの顔ぶれも楽しんで頂ければ幸いです。
かつて自分が逮捕した男に逆恨みで妻を殺され、おまけに同僚たちからその容疑をかけられた小樽港署の刑事=佐原(奥田瑛二)は、仕事に対する気力を失い、ボインぼよよ~ん!な一人娘=深雪(山田まりや)との関係も冷えきって、捜査の合間にスーパー銭湯で身体を温めることで何とか精神バランスを保つという、冴えない日々。
そんな折り、小樽で連続婦女暴行殺人事件が発生します。
愛する妻を殺されたトラウマが甦り、苦しみつつも捜査する佐原だけど、あろうことか父娘喧嘩の末に家を飛び出した深雪が行方不明に! 手配中の婦女暴行殺人犯に誘拐された可能性が濃くなり、佐原はうろたえます。
やがて1億円の身代金とテレビ中継を要求する電話が入り、無理してなんとか金を工面した佐原は、全国から注目を浴びつつ取引現場へと向かうのですが……
我々タベリスト(※多部未華子ファン)には「王様」「男爵」など横柄なキャラでお馴染みの奥田瑛二さんが、ここでは腰が低くて覇気のない、蛭子能収さんチックな刑事を演じておられるのがとても新鮮。そしてやっぱり上手い!
そんな奥田さんの上司にあたる主任刑事に倍賞美津子、エリート警視に石黒賢、同僚刑事に山口馬木也、義母に冨士眞奈美、婦女暴行事件の生存被害者に田中千絵、そして事件の鍵を握るスクールカウンセラーに杉田かおる等々、脇を固めるキャスト陣も豪華かつ実力派揃いで、さすがは高橋伴明作品、見応えあります。
誘拐事件の真犯人が父親によるDVの被害者で、佐原家の父娘関係を修復させるのが真の動機っていうのは「んなヤツはおらんやろ」なんだけど、まぁそれくらいの飛躍が無いとミステリーやサスペンスはなかなか成立しません。
で、深雪のために土下座する父の姿をテレビで観た深雪が心を打たれ、絆を取り戻す人情ドラマもベタと言えばベタだけど、そこに至るまでの父娘の苦しみが丁寧に描かれてるもんで、私は素直に泣けました。
やっぱり一流のスタッフ&キャストの手に掛かると、ありがちな2時間サスペンスも見応えある作品に仕上がる、これは良い手本になるんじゃないかと思います。
セクシーショットは山田まりやさん。1996年デビューのボインぼよよ~ん!なグラビアアイドルで、『ウルトラマンダイナ』のミドリカワ隊員役やNHK版『浪花少年探偵団』のしのぶ先生役など、女優としても幅広く活躍されてます。ぼいぃぃ~ん!
(追記/この記事を書いてから約6年、今も変わらずボインぼよよ〜ん!を連呼する私のブレない姿勢に惚れ惚れします)