おしゃべりな庭、静かな庭

「今日はどんな日?」  季節や日々の暮らしの中で・・・

日常を取り戻すために・・・

2011-04-05 17:18:09 | 心の風景

4月になりました。

ブログを3週間もお休みしてしまいました。

家族や父の状況の変化で、いつもにも増して慌ただしい年度末でした。

ただ、東日本大震災から、日、一日と様々な情報が入ってくるのだけれど、

そのどれもが、私たちの想像を超えたものばかりで、時は動くのに、心が止まってしまって、

私は、どんな言葉を発しても空しい様な、歯がゆいような、それでいて目の前の現実を、もくもくと片付ける日々でした。

我が家の3月のカレンダーです。

絵本作家のいわむらかずおさんの14ひきシリーズは、あまりに有名ですが・・・

「  おとうさん おかあさん

   おじいさん おばあさん

そして きょうだい 10ぴき。

      ぼくらは みんなで

       14ひき かぞく。」という書き出しで始まる絵本です。

東北地方は、今も三世代の大家族が、都市部より多かったと思います。

今回の震災は、朝夕の家族が一緒の時間でなく、昼間3時前という家族が学校や職場で活動する時間に起こりました。

離れ離れだったり、家族を助けに行こうとしての被災には、胸が潰れそうになります。

子を失った父母、親や、家族を失った子供、14ひきの家族と同じように、どの家族一人一人も、かけがえのない存在。

遺体すら見つからない過酷な状況ですが・・・

どうか心の平安や、日常の暮らしが、少しでも早く取り戻せますように。

     

我が家の庭でもいつもの年のように、華やかな花達が咲きだしていますが、ついつい小さな野の花に、目が行きます。

今年は、ムラサキケマンが、たくさん咲いています。

先日アップした背の低いタンポポも、北斗6☆のように、春の光の中、ピカピカ光っています。

   

斑入りのアオキの赤い花、アケビのころんとした花、こんなにも春でいっぱい。

ヒュウガミズキも満開です。

ミツマタの花も、白から黄色に変わって、青い空に映えています。

黄色い花は、元気がでますね。

何だか曇っていた目や心の底に、ぱ~っと光が差し込むみたいに。

花どころではないかもしれませんが、被災地の避難所の山間部にも、

遅い春が巡って来て、いつもの山野草や、花木に心和まされますように・・・

先ほどのニュースで、低濃度汚染水を、海へ放出、高濃度汚染水の放出を防ぐための、苦渋の選択と、告げていました。

原発のニュースを、見る度に、人間は、自分たちの手に負えないものを、造ったのですね・・・と思わずにはいられません。

現場の方たちが、命をかけて、必死に何とか道を探っています。

被災者を想い、節電や自粛、でも経済が回って行くために、平生に戻せることは戻し、戻れる人は戻る時。

どんな時でも、日は沈み、一日を終わりにしてくれる。

そして、目覚めるたびに、別の一日が始まる。

明日は少しだけ笑顔が増えると信じて、前を向いて。

月や、星、太陽、変わらないものを見つめて、あの愛おしく懐かしい日常を、取り戻していく。



    


今年の桜も咲きだしました。

桜の咲く季節を、これから迎えることが、救いとなりますように。