6年ぶりの絵本展の課題は、一人一冊のオリジナル絵本作り。
暑い夏・・・絵本づくりと格闘した夏でした。
亡き母との思い出を絵本にしようと、テーマはここ何年か温めていました。
さてさて実際の作業は、絵と文を簡単なダミー本にするのですが、
いざ本番の紙に絵を描く作業に入ると・・・・「絵ってどうやって描くんだっけ?」の連続でした。
そういえば、前回までの絵本展は、布絵本や切り絵やはり絵のコラージュ絵本、
押し花絵本などが主で、きちんと絵を描くのはすごく久しぶりでした。
プロでないアマチュアだけど、家族が周りにいると無理・・・一人になって、こうぐっと自分を追い込んで、絞り出す作業・・・
苦しい、出来ない、投げ出したい、逃げ出したい・・・・などとぼやいてないで、
ただ仕上げるために描くという作業に集中するまでに、半月ぐらいかかってしまいました。
絵本展の搬入前日にやっと仕上がりました
happaとなっているところだけ本名を伏せさせていただきました。
私の手製本は、表紙には和手ぬぐいを使います。
平織りの木綿地が、製本しやすく、気に入っています。
今は四季折々の、たくさんの柄や絵の物がありおもしろく仕上がります。
これは、夏の庭という名前の縦に長い絵柄を、横に切って使いました。
中身は、筆ペンと透明水彩やアクリル絵の具、水彩色鉛筆など使っています。
すべてのページではありませんが、こんな感じの絵本です。
このページは中盤描きなれてきて、植物や果樹を描くのが、とても楽しかった見開きページ。
母と歩いた小さな町での記憶をたどってみました。
私の高校生まで暮らした興津という小さな町は、山、川、海のどれにも恵まれた豊かな町でした。
最後のページ。母の歴代の愛犬や仲良しの動物たちと。
そしてあとがき
ほんとうに悪戦苦闘しつつ、「この絵本仕上がるのかな~???」の連続でした。
こんなに必死で何かを生み出そうとしたのも久しぶりの体験で、疲れが半端なかったですが、
心地よい達成感で、いい夏でした。
他のメンバーも、若いころに比べて大変そうでしたが、その人らしさにあふれた一冊を作り上げてきたのが、さすがでした。
飛び出す絵本や、布絵本など多彩でした。
やっぱりハードルは高めの方が、人は成長するんですね。
母との最期の何年かは、正直良い思い出ばかりではなかったのですが、
幸せだった子供時代の思い出を整理してみると、母と楽しい出来事いっぱいあったじゃんという想いがあふれて、
なかなか幸せな時間を母と共有していたんだから、まあまあじゃないか~みたいに自分を許せる気にもなってくるのでした。
そして、絵を描くこと、とりわけ絵の具を混ぜて、思い通りに色を塗ることの楽しさや喜びを思い出しました。