歴史とドラマをめぐる冒険

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鎌倉殿の13人・「義経花神説」の構想

2022-05-20 | 鎌倉殿の13人
題名を含めて「ふざけて」います。「ふざけて」いますが、内容は「そこそこ真面目」です。

前回の最後、なぜか逃げているはずの義経が、北条親子の前に現れる。会話を交わす。時政は全く捕まえる気がない。で、最後にこういいます。「まるで平家を倒すためだけに生まれてきた」ような人間だと。

で、思ったわけです。これは「花神」へのリスペクトだ。「義経花神説」だと。

三谷さんは大河「花神」が好きです。好きな大河を4つぐらい挙げていて、その筆頭が「花神」でした。1977年ですから、40年以上前の作品です。司馬遼太郎さんの原作。原作の方は「村田蔵六、つまり大村益次郎」が単独で主人公ですが、大河の方は3人主役で吉田松陰→高杉晋作→村田蔵六と移り変わっていきます。よい作品ですが、視聴率は悪かった。たった19パーセントです。

1977年だと私はまだ子供です。が「最高の作品だ」ということは分かりました。もちろん視聴率とかは知らないし、興味もありません。そんなことは関係なく、最高の作品でした。

こう始まります。

一人の男がいる。
歴史が彼を必要とした時、忽然として現れ、その使命が終ると、大急ぎで去った。
もし、維新というものが正義であるとすれば、彼の役目は、津々浦々の枯れ木にその花を咲かせてまわる事であった。
中国では「花咲爺い」のことを「花神」という。
彼は「花神」の仕事を背負ったのかもしれない。
彼、村田蔵六、後の大村益次郎である。


「もし鎌倉開府というものが正義であるとするならば」とするならば、そのまま「義経にも当てはまる」ことが分かります。

大河の中の「村田蔵六」は「天才的軍略家」です。しかし「政治ができない」「人間関係に弱い」という欠点を持ち、それが彼の暗殺=死につながります。

ぐだぐだ長く書きません。三谷さんが義経を、村田蔵六に重ねていることは「間違いない」と思います。「義経花神説」です。三谷さんはそう思っていると思います。


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