ハナママゴンの雑記帳

ひとり上手で面倒臭がりで出不精だけれど旅行は好きな兼業主婦が、書きたいことを気ままに書かせていただいております。

終戦から77年

2022-08-14 22:31:25 | 戦争

今日(8月14日)、目に留めたオンライン・ニュースです。

 

終戦から“77年” 若者たちにとっての戦争とは 【サンデーモーニング】 風をよむ - TBS NEWS DIG

 

その中で、はっと思わされた指摘がありました。

日本が無条件降伏して終戦を迎えた1945年を境にした、それまでの77年と、その後の今年までの77年の対比です。

1945年までの77年間は、日本は何度も戦争を繰り返していましたが、

1945年以降の77年間は、日本は直接的には戦争に関わっていないという。

 

1962年生まれの私は子供の頃、『戦争はずっと昔にあったこと』であり、平和な時代に生まれて幸運だったと考えていました。

でも今にして思うと、私が生まれたのは、終戦からたったの17年後。

私がイギリスに来てから30年が経ちましたから、その半分ちょっとでしかありません。

戦争が終わったのは、私の子供時代のほんの少し前でしかなかったんですね。

 

そういえば子供の頃、家族揃って電車で立川に買物に行くと、歩道の隅によく傷痍軍人さんがおられました。

白っぽい着物を着て両手両膝をつき、道行く人にお金を乞うていたのです。

四肢の一部を失くされた方もいて、その部分は包帯に包まれていました。

子供だった私は、好奇心から(あの包帯の下はどうなっているんだろう?)と想像をたくましくしたのを覚えています。

隣には低い台に腰掛けた別の復員兵さんがいて、アコーディオンを弾いていましたっけ。

自らも戦争にとられた兄を亡くしていた、今は亡き私の父は、そんな傷痍軍人さんたちを見ると、

「ああいう人たちはちゃんと国から補償を受けているからね、ほんとうは募金しなくても大丈夫なんだよ」

と、自分を納得させるかのように、当時小学生だった兄と私に教えてくれました。

優しかった父は、傷痍軍人さんに、生還できなかった自分の兄の姿を重ねて、

彼らがちゃんと国に面倒を見てもらっていると、信じたかったのだと思います。

 

最近、昭和を振り返る動画見にハマっていたんですが、驚いたことに、

約90年前の日本は、今ロシアがしていることをほぼそっくりそのまま、やっていたんですね!

中国に侵攻し、満州国という傀儡国家をつくり上げ、昭和8年2月に国連総会で満州国建国が否認されると、

松岡代表は「これ以上国連に協力できない」と退場した と・・・。

映像でつづる昭和史・第一部(昭和元年~16年) - YouTube

第二次世界大戦中は、言論や報道は政府によって統制され、国民は『神の国・日本』の勝利を盲信させられ、

飢餓や窮乏生活を強いられ、敗戦色が濃くなってもその事実はひた隠しにされ、

公に戦争に反対すれば非国民として逮捕・拷問・迫害されました。

(プーチン基知外!) (プーチン○ね!) などと毒づいてきた私でしたが、90年前に祖国日本がしていたことを知り、

『歴史は繰り返す』という言葉を思い出して、複雑な心境になりました。

 

5日前の8月9日に、『スノーマン』(1978年)で有名なレイモンド・ブリッグズ氏が亡くなりました。

同氏には核戦争を扱った異色の作品『風が吹くとき』(1982年)もあります。

ちょうど40年前の作品だったんですね。

私はずっと昔に日本で、テレビ放映されたアニメ版『風が吹くとき』を見ました。

YouTube その他で無料動画を探してみたんですが、残念ながら見つかりませんでした。

代わりに同アニメの『ゆっくり解説』のリンクを貼っておきますね。

【ゆっくり解説】 観るべきトラウマ映画 「風が吹くとき」 【戦争映画】 - YouTube

トラウマ映画・・・ 私もそう思いました。

(どうせ死ぬなら、爆発に遭って一瞬で死にたい。生き延びてわざわざ苦しんでから死ぬのは嫌!)

と思ったものです。

 

最初にリンクを貼った終戦後“77年”のニュースで、最近の若者の中には、

8月15日を意識していない人たちもいると知り驚きました。

今の日本の平和と豊かさは、多くの人々の悲惨な犠牲の上に成り立っているものなのに・・・

戦争を体験した世代がごく僅かになりつつある今、そして核戦争の脅威が現実的になりつつある今、

短編アニメ映画 『ピカドン』 と同様 『風が吹くとき』 も、

平和の尊さ有難さを噛み締めながら、成人の誰もが見るべき作品だと、私は思います。

 

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