〈 前編からのつづき 〉
最近二度目の買手がついたらしい、この売家。
私の散歩コースのうちのひとつ上にあるので、じつは、この家が建てられていた間、
通りかかったときに折にふれて写真を撮っていたのですよ。
この家が完成して最初に売りに出されたのは、2年半前の2020年2月でした。
この2軒が建つ前はこの土地はどうなっていたのか? 全然覚えていなかったので、グーグル・マップのストリート・ヴューで見てみました。
なるほど、以前は大きめの一軒家が立っていたんですね。
道路沿いには分厚い生垣があったから、ここを歩いても、私は家にはほとんど注意を払わなかったことでしょう。
その生垣が、4年半前のある日突然きれいに取っ払われ、家が壊され始めていたのです。
壊されてどんどん小さくなっていく一軒家。
瓦礫が撤去されたあと、土地はしばらく放置されていました。
半年ほどしたら、基礎工事が始まっていて・・・、
・・・頑丈な床下がつくられて、・・・
・・・棟上工事が進んで、・・・
・・・屋根工事に入って、・・・
(下左: この段階で玄関から奥までまっすぐに見通せました。裏のお宅も見えました。)
(下右: 土地の横幅いっぱいに二軒建ったので、二軒の間にはわずかなスペースしかありません。)
・・・家自体はほぼ完成!
あとは前庭の整備と、オフロード・パーキング・スペースの設置です。
完成しました。
2018年末に着工したとすると、完成まで約一年かかったことになります。
以前立っていた一軒家を買ったのは、おそらく投資家でしょうね。
一軒ではなく二軒にして売りに出した方が、建築費用を差し引いてもたっぷり利益が出そうです。
そうして二年半前に、一軒につき約43万ポンド(6970万円)で売りに出されたのでした。
そのうち一軒が、たった二年半後の最近、47万5千ポンド(約7700万円)で売りに出され、すでに買手がついたとは。
お金って、あるところには、あるんだな~!
* * *
日本の家の建て方とはかなり異なるので、イギリスの家の建て方を観察するの、結構好きです。
たとえば私が覚えている昭和の日本の家の建築って、こんな感じでした。
ちなみにこの家は、私が育った家なんです。2歳の頃に建ち、引越して来ました。
父が東京都内の片田舎に土地を買い、六畳二間の小さな家を建てたのです。
写真好きだった父は、初めてのマイホームが立つのが嬉しくて、暇を見つけては写真を撮りに行っていたのでしょう。
この家は、立ってから24年後に新築するため取り壊されたので、今は跡形もありません。
私の子供時代の記憶が詰まった、懐かしい家です。
完成直後らしい家と、当時2歳くらいだった私。
今から58年ほど(!)前の写真です。
これぞ昭和!って感じですね~!