浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

ベトナム戦争を生き抜いた女性たち

2023-11-09 21:19:59 | 近現代史

 私にとって、「ベトナム」は輝かしい存在だ。とりわけ「ベトナム人民」と書くとき、私は大いなる敬意を感じる。アメリカ侵略軍と戦った「ベトナム人民」は、高校生の頃からベトナムが解放されるまで、私にとって輝かしい存在であった。「ベトナム人民」は、アメリカに勝利したのだ。

 ベトナム反戦の渦の中に入っていた私にとって、本多勝一の『戦場の村』その他の本は、いつも傍らにあった。今も、もちろんある。私の青春を象徴する書物である。

 『週刊金曜日』が、「「本多勝一のベトナム」を行く」を連載している。本田雅和が、本多勝一が訪ねたところに行き、本多が取材した人びとに会うという企画だ。今週号はその2。

 ベトナム解放戦争を闘った女性たちを訪ねている。ベトナム解放戦争では、北でも南でも、女性たちが果敢に闘った。北では空襲する米軍機に銃で応戦していた。南では、今週号で報じられているように、女性たちも粘り強い活動を繰り広げていた。

 べーさん。本多が『再訪・戦場の村』で書いた女性。今、その本は実家の書庫にあるので見られないが、本多は「ルッキズムとジェンダーバイアスの色濃い表現で讃えている」そうだが(読んではいるが、その内容をもう完全に忘れている)、本田は、べーさんに本多が書いた個所を読み上げ、通訳の鈴木勝比古がそれを翻訳したとのこと。べーさんは、「大笑いして喜び、若い頃の写真を出して」きたという。

 私は、この場面を見たかった。意識として私は、闘っていた「ベトナム人民」の傍らにいたという自覚を持つ。「ベトナム人民」は、私にとって「同志」である。

 べーさんが、元気で幸せに生きておられることを、私は心から喜びたい。

 「ベトナム人民」は、思春期の私を鼓舞し、正義とは何か、平和とは何かを教えていた。もちろん、私だけではなく、私の周囲には「ベトナム人民」と連帯する人たちはたくさんいた。

 『週刊金曜日』のこの企画を、私は大いに歓迎する。

 もう一度、本多勝一の本を読み直そうと思う。

 

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