浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

忙しい

2014-09-01 19:46:21 | 日記
 昨日やっと講座のレジメができ、その後はそのプレゼンテーションのためにスライドをつくっている。

 近代天皇制思想、これは「国体」思想としてよいと思われるが、その「国体」思想を追跡していると、その暴力性に驚く。

 治安維持法は、戦前の民主的な運動を圧殺した法であるが、調べれば調べるほどその暴虐性が浮かび上がる。そしてそれが、司法大臣すらその概念を確定できなかった「国体」という名によって行われたのであるから、その恣意性に驚きあきれる。

 また天皇機関説事件についても調べたが、この事件はもっともっと追究される価値があると思った。ただ単に美濃部達吉の説が抑圧され、公認の学説でなくされただけではなく、1930年代の歴史の中に位置づけるときわめて重大な事件であったことがわかった。「国体」という曖昧な概念に、人々が拝跪せざるを得なくなる契機として、この事件があったのではないか。

 近年、1945年で時期区分することに疑問が出されているが、しかし「国体」思想を中心に戦前の歴史をみていくと、1945年の日本の敗戦が「国体」思想の圧倒的な力をそぎ落としたという意味で、1945年を劃期とすべきであると思う。

 明後日、「国体」思想の暴虐な歴史を語る。


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