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浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

【本】外岡秀俊『北帰行』(河出書房新社)

2018-01-19 23:05:29 | その他
 ずっと昔の小説である。朝日新聞社を退職した外岡秀俊が大学三年の時に書いた小説が文芸賞を獲得した。それがこの小説である。

 北海道出身の外岡の小説は石川啄木を織り交ぜながら、若き日の懊悩を知的にうたい上げた。若さ故の未だこなれていない豊かな語彙を、全体ではなく、各所にちりばめながら、ときにすっきりした文体で青春の懊悩を、啄木の生涯や作品を借りながら、書いたものだ。

 石川啄木を取り上げるためには、この本は読まなければならないと思い続けてきた。やっと図書館から借りだして読んだのだが、すでに私はかなりの齢を重ねてしまい、すでに青春は振り返ろうにももう見ることができないほどの遠い位置に来てしまっている。そういう段階でこの小説を読んだのだが、やはり遅すぎた感が強い。

 若い頃に読んだ小説、心を動かされたものは、その読後感が残っているのものだが、しかし齢を重ねてから読み返してみると、その時の読後感とはまったく異なる感想を持ってしまうことがある。心が動かされないのである。新鮮な驚きがないのだ。

 そんなとき、やはり、若い頃に読むべき本は若いときに読まなければならないとつくづくと思う。

 この本も、そういうものなのだろう。

政治家の評価

2018-01-19 12:54:28 | その他
 自民党内に、リベラルな人をさがそうという意欲はわかる。しかしそれはまったくの無駄になるはずだ。

 リテラが、河野太郎について書いている。

「北朝鮮と国交断絶」を呼びかけた河野太郎外相の「安倍の犬」化が止まらない! ついにはフェイクまで垂れ流し

 だが、この人を「変節」とか指摘しても無駄だ。この人にははじめから「節」はない。そもそも現在の自由民主党に留まっていると言うことそれだけで「安倍の犬」なのだ。

 あるいは、松本人志などという人物がさまざまに語ることを、ネットではニュースとして流す。だが、もう年齢も若くはないこの人の顔を見れば、下品な芸風で通してきた者であることは容易に観察できるはずだ。彼の発言など、読みたくもない。

 メディアに登場する者のほとんどは、権力になびくことによって、その生活を支えている。

 こういうときに、流されてくる情報に一喜一憂するべきではない。