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浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

故永原慶二氏の文章

2013-07-27 22:59:38 | 日記
 永原慶二といえば、日本中世史の代表的な研究者であった。学生時代、永原先生の娘さんが理工学部にいたので、サークル協議会の機関紙に寄稿していただいたことがある。

 今日、学生時代のノートを見ていたら、その原稿がでてきた。ボクは、本川根町史でご一緒したことがあるが、学者然としたすばらしい人であった。また『20世紀の歴史学』(吉川弘文館)など、中世史だけではなく、歴史学そのものの検討もされ、戦後歴史学を牽引してきた方である。そういう歴史学者の多くが高齢となり、次々と鬼籍に入られていく。残念というしかない。

 
今、その文書を紹介する。


 日本歴史を学ぶために

 今日の社会に主体的に生き、歴史の創造と変革に参加してゆこうとする人々が、まず歴史を学ぼうとすることは当然でしょう。鋭い歴史意識と歴史感覚を練磨することなしに、その課題を果たすことはできないからです。

 その意味でまずすすめたいのは、石母田正氏の『歴史と民族の発見』(正・続、東京大学出版会)です。これはもうずいぶん以前の、1950年代に書かれたものですが、歴史とは何か、民族とは何か、それをふまえいかに生きるか、という実践的な問題が、情熱的な文章で綴られています。まずこの書物で歴史に開眼されることを期待します。

 それから、今日もっとも切実に学ぶ必要のあるのは、日本の近・現代史における先人たちの、平和と民主主義を守り発展させるために闘った、その足跡であり、他面、日本帝国主義の犯してきたさまざまの侵略、それによって今日われわれが確認してゆかねばならない戦争責任の問題でありましょう。そのような問題のためには、さしずめ遠山茂樹氏の『明治維新と現代』(岩波新書)や『昭和史』(仝上)から入ってください。さらに詳しくという人は、歴史学研究会編『太平洋戦争史』(6冊、青木書店)などにすすんでください。

 しかしもう少し本格的に歴史の勉強にとりくみ、自らの思想を大いに鍛えようと思うなら、日本のマルクス主義歴史学が、天皇制ファシズムと闘いつつ最初の自己形成を行った時期の記念碑的労作、野呂栄太郎、服部之総、羽仁五郎氏などの一連の業績から読みだすのがよいでしょう。服部、羽仁氏のものはともに著作集が理論社、青木書店から出されています。

 以上、身近でとりつきやすいところからあげてみましたが、歴史とは本来、原始・古代から現代までが一貫しているものであり、その有機的・統一的理解というものが重要だと思います。日本人の意識や社会の特質といった問題を考えようとすれば、必ず近代以前にまでさかのぼらなければなりません。それらについては、1、2冊の書物だけというわけにはゆきません。さいわい岩波講座『日本歴史』、歴史学研究会・日本史研究会編『講座日本史』(東大出版会)がありま す。それらを手掛かりにして、自らの興味をもてるところから読みだしてみてはどうでしょう




windows8

2013-07-27 20:56:47 | 日記
windows xpのパソコンがとても遅いので、ひとつ買い替えることにし、8のノートパソコンを購入した。

 しかし、よくわからない。

メールであるが、アイコンからメールを送ると、メールの前にわけがわからない英文がでてくるそうだ。となると、メールはデスクトップから送ったほうがよい。

 ワードとエクセルは、アイコンから、スカイプはアイコンから、このブログを書くにはデスクトップが便利。要するに、windows8は、アイコンの場面から始めるのと、デスクトップから始めるものと、二種類があるということだ。

 windows7のほうが使いかってがよい。ボクは7はレッツノートを持っているが、それは従来のものと同じなので、苦労はしない。

 それに8は、使わないようなアイコンがいっぱいある。

 このPCに慣れるために、かなりの時間をつかった。まだまだいろいろ問題はでてくるだろう。

  

出てきた、出てきた(その3)

2013-07-27 07:31:07 | 日記
 安倍首相をはじめ、安倍政権には勇ましい人々が多い。いよいよ具体的な戦争への道をつくっていこうというのだろう。そりゃそうさ、自民党に多くの人々が投票したのであるから、自民党の政策が実現していくさ。

 安倍政権になって軍事費が増加している。これからもっと増えていく。借金がたくさんあっても、アメリカとの共同作戦を展開するためには、共同訓練はもちろん、アメリカからどんどん軍需品を買わなければならない。

 尖閣付近でのつくられた「対立」は、国民にそれを納得させるための情報操作。もちろん情報操作は、マスメディアの協力なしにはありえない。マスメディアは、儲ければそれでいいのだ。

 政治家も官僚も、そしてメディアも、何が起きても誰も責任をとる必要がない、素晴らしい国なのだ、日本は。だって怒らないもの。

 以下は『東京新聞』の記事。

 
敵基地攻撃力を検討 新防衛大綱中間報告   2013年7月26日 夕刊

 防衛省は二十六日、今年末の防衛計画の大綱(防衛大綱)見直しに向けた検討の中間報告を公表した。離島へ強襲上陸する海兵隊のような機能の拡充や、北朝鮮によるミサイル攻撃を念頭に敵の発射台などを直接たたく「敵基地攻撃能力」保有の検討を明記したのが特徴。過去の大綱には盛り込まれたことがない内容で、従来の抑制的な安全保障政策からの転換を求める自民党に配慮した。

 中間報告では「わが国を取り巻く安全保障環境は一層深刻化している」と強調。中国が沖縄県・尖閣諸島周辺を含めた海洋進出を活発にしていることを念頭に、離島防衛のために「機動展開能力や水陸両用(海兵隊的)機能を確保することが重要」と明記した。

 警戒監視態勢を強化するため、米軍の最新鋭偵察機「グローバルホーク」に代表される高高度滞空型無人機の導入を検討することも打ち出した。

 北朝鮮の核・ミサイル開発に関しては「攻撃への総合的な対応能力を充実させる必要がある」と指摘。敵基地攻撃能力の保有について、日米間の役割分担や費用対効果など幅広く研究していく方向性を示した。


こういう記事こそ

2013-07-27 07:13:37 | 日記
 新聞などのメディアは何を伝えるべきか、というとき、ボクはこういう記事こそ必要だと思う。

 残念ながらメディアは、政府など官公庁や企業その他などからの発表を加工して報じるものが多い。これはきわめて楽だ。冷房の効いた部屋で、発表される内容を記したペイパーを渡され、それについて若干の質問をし、そしてキーボードに向かう。

 だが、そうではなく、人々の動きを市井に入り込んで拾い上げてくる、そしてこのように報じることが求められている。社会の動きの中で、どのようなものを拾い上げるか、それはジャーナリストとしての社会観、歴史観などの価値観に依存するのだが、そういう価値観すらもたないメディア従事者が多すぎる。


<官邸前・金曜日の声> いつかは届くんだ 2013年7月27日 07時04分

 脱原発を訴える官邸前行動が続いています。参院選後最初の金曜日の26日夕も、大勢の人が原発の再稼働や輸出をやめるよう政府に求めました。本紙は、参加者の発言を「金曜日の声」として記録していきます。

<横浜市の会社員 釘宮愛子さん(34)> 同じ考えの人が集まれるってうれしい。国会前のデモに参加するまでは、1人で声を上げても届かない、しょうがないって思っていた。でも今は、いつかは声は届くんだって思えるようになった。

<東京都荒川区の無職 川野秀一さん(60)> 何かせずにはいられず昨春から来ている。原発事故は収束していないのに、原発を再稼働させるのはおかしい。デモがここまで続いているのはすごい。退職して時間はある。来られるうちはずっと来る。

<新宿区のフリーター 吉田徹さん(45)> 震災も原発事故もだんだん風化してきた。周りはみんな「景気、景気」って。原発事故後にたくさんの人が集まった、国会前がどうなっているか見てみたくて初めて来た。思っていたより人がいた。また来ます。

(東京新聞)