hakuunの未来ノート

将来のため、人生やビジネスに関して、考えたこと、感じたことを綴ります。

経営理念とは その2

2012-10-16 | 企業経営

昨日に引き続き、経営理念の要件を記載する。

●効果的経営理念策定に必要な要件

1.策定の視点
経営理念は、
・全てのステークホルダー(利害関係者:消費者(顧客)、従業員、株主、債権者、仕入先、得意先、地域社会、行政機関など)の利益に資することができること。
・容易に将来の戦略を引き出すことができること。
・策定するプロセスへの参画ができること。
・将来へのシナリオを反映することができること。

2.明確性
経営理念は、
・企業の進むべき方向が明確であること。
・事業の方向性が示されていること。
・リーダーの意思が一貫していること。
・メンバーに明確に伝わるものであること。

3.戦略性
企業理念は、
・容易に戦略が導き出せるようになっていること。
・強み、弱み、機会、脅威が反映されていること。
・競合と差別化に関する独自性を含んでいること。
・進むべき方向性が明確に選択されていること。

4.革新性
経営理念は、
・先進性(技術や新しいマネジメント方法)が含まれていること。
・成長性が含まれていること。

5.魅力性
経営理念は、
・夢があり面白いことがありそうだと、思わせるもの。
・どうしてもやってみたいと、思わせるもの。

6.社会性
経営理念は、
・社会に対して、積極的配慮が含まれていること。
・社会正義にかなう高度な価値を目指しているもの。

7.指針性
経営理念は、
・皆がともに支持できるもの。
・あらゆる業務活動の判断の拠り所となるもの。

8.永続性
経営理念は、
末永く追及の対象として、魅力を保つこと。


●効果的経営理念(ビジョン)の働き

○効果的ビジョンは、
・人を奮い立たせることができもの。
・顧客、サプライヤー、従業員に一緒にやろうと問いかけるもの。
・従業員に「みんなでできるものだ」という信念を植え込んでいくもの。
・市場で納得できるもの。
・独自性があり、競合他社との差別化を図れるもの。
・時間が経過しても、斬新さがあるもの。
・安定であるが、常に挑戦的であること。
・考えられる限界の中で常に変化すること。
・最初に従業員に、次に顧客に力を与えるもの。
・過去に誇りを持ち、将来に対しては、準備であるもの。


●経営理念が企業価値を高める方法(バリュー)


1.経営理念が企業価値を生み時代

経営理念は社会の中で、自社の使命宣言することができ、経営理念は企業の看板である。従業員を始め、顧客、投資家、地域住民、学生等は経営理念を理解することにより、企業のイメージをつくる。
経営理念が顧客を安心させ、好感を持たせる。
学生はこの企業で働きたいと思う。
投資家は、企業の成長を感じる。
経営理念が、企業価値を高める時代である。


2.経営理念が企業の仕組みを統一する

経営理念は、企業の進むべき道を指し示し、事業・業務に滞りにない一気通貫の仕組みにする。企業は経営ビジョンを実現するため、戦略立案、長期計画策定、短期計画、部門計画、目標管理を策定する。部門最適から全体最適へのマネジメントシステムを作り上げる。
経営理念は社員に夢と希望を与え、様々な価値観を持った社員と、ビジョンを共有化することにより、将来の希望をもたせ、奮い立たせる。


3.社員の価値観(バリュー)の統合

価値観とは、ミッション、ビジョンを実現するために、どのような行動をとるべきかを明確に規定する行動規範ということである。
経営トップにとっては、リーダーシップの拠り所となる。
企業の価値観を統一し、何に価値を置いているかを明確に規定し、組織に関わる人々の判断基準を提供する。


4.意思決定が迅速化

経営理念は、全ての意思決定の基準である。問題対応にあたって、経営理念に照らして判断する。
経営理念の策定により、組織の意思決定がブレなくなり、迅速になる。


5.現場社員の自主的行動

人口減少、モノ余り時代でマーケットは縮小し続け、ますます競争が激化する。
これからは、顧客満足、顧客感動を要求される時代である。
顧客満足・顧客感動は、企業の仕組みと現場社員の行動により、実現される。
経営理念が、従業員満足を充足することができれば、顧客の多様な要求に迅速に対応する行動基準となり、現場社員の自主的、積極的行動を生むことができる。



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