hakuunの未来ノート

将来のため、人生やビジネスに関して、考えたこと、感じたことを綴ります。

小泉元首相のあいさつ

2012-10-02 | コミュニケーション

●「話し方」はスキルである

話し方教室では、講師の方は、練習を30回やるように、何度も言われている。
話し方は、スキルであるので、トレーニングが必要なことは、言うまでもない。
ゴルフでも、テニスでもボールを打った数に比例して上達する。
ピアノでも、プロの演奏家は、一日数時間はピアノの前に座って練習する。
であるならば、話し方のプロを目指すならば、一日数時間の練習は必要であろう。


●小泉元首相の言葉

今回も、原稿を作り、何度か推敲して手直しを行った。
その都度、声に出して読み上げ、練習も何度かした。
完成まで行かなかったが、その取り組みには、それなりの時間を要した。

スピーチの時間は2分間である。
わずか2分間と思うか、大切な2分間と思うかは、個人の自由である。
私は、後者の解釈をする。
大切な2分間に、自分の想いをこめて表現するのは難しい。
短い時間ほど、言葉は洗練する必要がある。


その昔、横綱貴乃花が、満身創痍で優勝した時のことである。
時の首相、小泉純一郎氏は東京・両国国技館での大相撲夏場所千秋楽の表彰式に出席し、
けがをおして優勝した貴乃花に内閣総理大臣杯を授与した。

首相は表彰状を読み上げた後、

「痛みに耐えてよく頑張った。感動した。おめでとう。」

と貴乃花を絶賛した。

小泉氏のこの言葉は、最高の賛辞である。

わずか24文字に、思いがすべて凝縮されており、
聴く人の心に響き、歴史に残る名文句である。

私も、このようなスピーチができるよう頑張りたい。


●私のスピーチトレーニング

最近、定期的に区民館を借りて、一人レッスンに励んでいる。
昨日は、その区民館でスピーチのトレーニングをした。
いつもなら、ビデオに撮ったり、ICレコーダに吹き込んだりして、練習しただろう。
しかし、昨日は、「30回、チャレンジしてみよう」と実質を重んじることにした。
実際に挨拶から始まり、終わりの挨拶まで丁寧に練習した。
その1回ごとの時間をホワイトボートに、記入することにした。
このように記録を毎回つけることで、ヤル気が増してくる。

さらに、声に出し、実践練習すると、手直し箇所が見えてくる。
その都度、修正し、再度チャレンジである。

さらに、「言葉尻が切れる」という欠点を修正するために、
意識的に語尾をはっきり言うことで、時間が延びることに気付いた。
そのために、さらに原稿を修正する必要があり、推敲に推敲を重ねることになった。

2分に収めることは、本当に難しい。

推敲を重ねた私の原稿を公開する。


●私の2分間メッセージ

皆さま、こんばんは。
○○でございます。
本日のテーマは「挨拶を実行しよう」ということです。

「誰にでも『顔見知りの他人』が4人いる」ということを、先日、学びました。
私にも、このような「顔見知りの他人」が、何人かいます。

その一人が、スーパーの店員さんです。
このスーパーは、24時間営業で、私は、ときどき、朝、買い物をしています。
そこで、ここ店員さんを「顔見知りの他人」として選び、挨拶を実行することにしました。

「おはようございます」
と、私は、大きな声であいさつをしました。
すると、店員さんは
「おはようございます」
と小さな声であいさつをくれました。
私「徹夜ですか?」
店員「はい」
私「徹夜ですか、大変ですね。夜中もお客さんが多いのですか」
店員「そうですね、24時ごろまでですね」
私「その後はどうしているのですか?」
店員「商品の補充です」
私「商品の補充?」
店員「はい。夜中は、棚に商品を補充するのです。昼間の準備です。」
私「昼間の準備ですか。頑張ってください。」
店員「ありがとうございます」
と、会話が続きました。

今回、「顔見知りの他人」に対して
「おはようございます」という挨拶をすることで、
スーパーの裏事情を知ることができました。
これからも、積極的に挨拶を実行することで、
新たな人間関係を築いていきたいと思っています。

以上、「挨拶を実行しよう」というお話でした。
○○でした。
ご清聴、ありがとうございました。


●パターン化

一つ気付いたことがあった。

最初のあいさつ文
『皆さま、こんばんは。(頭を下げる)
○○でございます。
本日のテーマは「挨拶を実行しよう」ということです』

これで、15秒かかる。

そして、最後のあいさつ文
『以上、「挨拶を実行しよう」というお話でした。
○○でした。
ご清聴、ありがとうございました。(頭を下げる)』

これも、15秒かかる。

最初と最後のあいさつで30秒かかるのである。
これは、新たな発見であった。

さらに
途中は、489文字で、この489文字を90秒は話すのである。
1分間に直すと、326文字である。
これが、私の話すスピードである。

このことに気付くことにより、これからのスピーチに役立つ。

今まで400文字以上のスピード話していたが、
無駄な言葉をそぎ落として洗練することが大切である。

そうすることで、言葉と言葉に間に、
「間」をおくことで、メリハリがきき、
聴く人にとって理解しやすい話し方ができると考える次第である。