goo blog サービス終了のお知らせ 

芳賀明夫の思いつくままに

フィジーから帰国して

菅家利和さんと西山太吉さん

2010年03月27日 | Weblog
足利事件の菅家利和さんの無罪が確定した。見るからに人の良さそうな顔である。裁判官は頭を下げて誤審を謝ったが、警察と検察はそれで自分たちの分も謝ってもらったということだろうか、沈黙したままでいる。検察は控訴しないからそれでいいだろうということか。
司法というのは、間違っても、違法なことをしても罰せられることはない。あとになって指摘されるだけだ。司法は一枚岩である。
足利事件のときに、マスコミがどういう報道をしたか。おそらく、検察の流した情報を垂れ流したであろう。
これについて、思い出すのは、以前にも記したが、沖縄返還時の密約報道で、密約があったことを米国が明かしたあとも、密約はなかったと言い張り続けた佐藤栄作政府を弁護した司法である。民主党新政権になって、密約があったことを暴露したが、その当時、マスコミを情報操作して、報道の自由を侵害する形で、有罪判決に持って行き、毎日新聞の記者を退社せしめた。これなども、マスコミが今になって、謝るべきことであるが、頬っかむりのままである。
この国は米国に似せて、民主主義を標榜する国なのだから、その根幹の憲法に保障された報道の自由を尊重すべきなのだが、政府と司法は一体になって、それを蹂躙したのだ。これについての謝罪も含めて、まずは、当時毎日新聞の記者だった西山太吉さんを罰したことについて、誤りであったことを認めるとマスコミも一緒になって声を上げるべきである。西山太吉さんも一生を棒に振ったのである。しかし、臭いものにはふたで終わるのであろうか。