芳賀明夫の思いつくままに

フィジーから帰国して

主治医からホスピスを勧められる

2018年10月31日 | Weblog
10月24日(水)は4週に一回の帝京病院通いであった。8週に一度の血液検査の結果は、PSA が、前回の1,239から3,32に跳ね上がり、限度値の4ぎりぎりであった。オプジーボは前立腺がんには効かないし、健康保険も適用されていないといい、あとは、抗がん剤だけだと、相変わらずのご託宣だから、それは、やらないと言うと、効く薬がもうないのだから、PSAはどんどん上がり、転移の痛み止めにホスピスに入ると良い、医者を紹介すると言われた。
ホスピスとは、インドの死を待つ家であろう。

この世の中、不正に満ち満ちている

2018年10月23日 | Weblog
日本政府による沖縄いじめやら、森加計で書類の改ざんをして、財務省の下級官吏を自殺に追い込んだり、文部科学省の事務次官をはじめとする高級官僚を内閣府につとめていた人物だけ任命したり、不正だらけで目も当てられないと思っていたところ、なんと、サウジアラビア政府が反政府ジャーナリスト、ジャマル・カショーギ氏をトルコの領事館で惨殺した。カショーギと言えば、米国とサウジアラビアの間の武器商人の名前と同じだから、一族であろう。トランプはそれを知らなかったらしく、自分一人で、サウジアラビアに武器を大量に売りつけたと思いこんでいたのか、主犯とみられるサウジアラビアの皇太子を事件とかかわりないと言っていたが、ここにきて、急にこの政府による殺人事件に厳しい評価をし始めた。
このジャマル・カショーギ氏の正式な名前については、東京新聞の土曜日のコラムの著者師岡カリーマさんがジャマル・ハショクジであると先週の土曜日に記していた。彼女は、ムスリムとの混血であるから、アラビア語も知っているのかもしれない。もう少し正確に記すと、ジャマール・カーショクジ―(Jamaal Khaashoqjii)である。英語表記ではJamal Khashoggiであり、念のためアラビア語では、جمال خاشقجی



寂聴訳『源氏物語』編集のころの記憶

2018年10月19日 | Weblog
我が末期がんに効く薬がなくなってから、免疫力をつける食事をするように心がけているが、体調は悪くない。だから、最近、いくつか小さい集まりで何か話してほしいという要望を受け、来週24日(水)の血液検査も気にはかかるが、一応、引き受けた。
遠藤周作『深い河』ではなく源氏物語について話そうと思い、記憶力が非常に低下しているので、出版時期などを確認するため、寂聴さんのウィキペディアを観たところ、作品一覧に寂聴訳『源氏物語』が全く載っていない。
寂聴さんは、寂聴訳『源氏物語』のおかげで、今も生活できるに足りる貯金ができたと徹子の部屋でも話しているのだから、ウィキペディアにかなり詳しい寂聴史を書いたのは寂聴さん本人ではないだろう。
私自身、寂聴訳『源氏物語』は寂聴さんとの合意の下で、かなり独断的な編集をしたから、社内外で、それを快く思っていない人物がいたのは確かで、ベストセラーを続けて最終の第10巻を出版した後で、寄ってたかって担当を外されたという経緯がある。
その人物たちが企画成功の油揚げをさらい、小生は退職前の一年間を閑職に追いやられた。他人の功績を自分の物として出世するという、よくある社会的な人間関係の話である。そこで小生としては、閑職を利用して芳賀明夫現代語訳『竹取物語』とそのヒンディー語やウルドゥー語版をはじめとして自分の執筆活動に専念することとあいなった。
以上のような話を織り込んで講演するのが良いかもしれない。

カズオ・イシグロ『女たちの遠い夏』(筑摩書房)のちに「遠い山なみの光」と改題(原題A Pale View of Hills)

2018年10月14日 | Weblog
カズオ・イシグロ『女たちの遠い夏』(筑摩書房)のちに「遠い山なみの光」と改題(原題A Pale View of Hills)を読んだ。以前読んだやはり敗戦直後の長崎を舞台にした『浮世の画家』(原題An Artist of the Floating World)と同工異曲の作品である。「遠い山なみの光」は長崎原爆を被爆した母親に聞かされた話をモチーフにしていると思われる1982年の処女作で王立文学協会賞を受賞している。1986年の第2作『浮世の画家』(早川書房)もウィットブレット賞を受賞している。ともに日本の敗戦で米国の思想文化に染まっていく若者たちに戦中派の世代が戸惑っているのをベースにしている。

1989年の第三作『日の名残り』でブッカー賞を受賞。昨2017年にノーベル文学賞を受賞している。効率よい受賞の作家である。

オプジーボは前立腺がんに適用されていない?

2018年10月11日 | Weblog
4/5に当たる末期がんで多発性骨転移なので、ホルモン治療しかないと、これまで薬を飲んできたが、いよいよ、効果のある薬はなくなり、あとは、抗がん剤治療だと主治医に言われ続けているが、それを断り続けてきた。
京都大学の本庶佑教授がノーベル賞を受けた免疫療法によるがん治療を受けようと思い、帝京病院に電話して主治医に聞いて貰ったところ、オプジーボは前立腺がんには適用されていないとのことであった。新聞報道によると、すべてのがんに効果のある薬で、11月から17万円に値下がりするのだというのに、どういうことか、24日の定期診察のときに、主治医本人に聞かねばなるまい。

藤田嗣治展

2018年10月07日 | Weblog
先日の縄文展に続き福田氏にまた、藤田嗣治展の切符を頂戴したので、1週間ほど前に観てきた。10月初旬は毎日のように出歩いていたので、展覧会のことを書く時間がなかった。
雨の中見る人は少ないのではないかと思ったが、混んでいた。
アッツ島の玉砕などの戦争画はべったりと塗る日本で描いた油絵だが、そのほかの絵は、ほとんど絵の具を薄く塗る技法が特徴でパリがその活動の拠点だった。
自画像から見る、髪型が、ユーモラスな人である。
藤田嗣治展は都美術館で明8日までではなかったか。