わが大地のうた♪

NPOグリーンウッド代表理事:辻英之(だいち)が今、南信州泰阜村から発信する炎のメッセージと…日々雑感!

【ヒロシマの日、私は常にキャンプ】 ~より弱いものが犠牲になる負の連鎖を断ち切れ~

2017年08月06日 | あんじゃねぇ=平和で安心な社会へ
今日は広島の日。

8時15分に、静かに黙祷した。

昨年の暮れに、広島に足を踏み入れた。

平和公園に佇み、澄んだ真っ青な空をみあげた。

そして大地を踏みしめ、あの時を想った。

今日の黙祷は、信州泰阜村の大地を踏みしめていた。

信州といえども襲ってくる猛暑の空は、どこまでも青い。

72年前のあの時も、そうだったのかも、と、想いはめぐる。



泰阜村は、満蒙開拓、植林、減反、自治体合併・・・、常に国策に翻弄されてきた村だ。

それが、生産性がない(経済的尺度ではの話だが)と切り捨てられてきた小さな山村の現状である。

そして、福島のこどもたちも、沖縄に暮らす人々も、そして市井の人々も、いま、国策に翻弄され続けている。



戦後72年、この国は世界的な軍事貢献を厭わない「普通の国」になろうとしている。

しかし、国が強くなろうとするとき、そして国が大きな危機に直面するとき、常に犠牲になるのはより弱いものだ。

戦争の本質は、「より弱いものが犠牲になる負の連鎖」だろう。

8時15分の黙祷は、けっして広島原爆で命を絶たれた人びとへの想いだけではないだろう。

九州北部豪雨や熊本地震で被災した人びとへの想い。

東日本大震災で犠牲になった人びとへの想い。

声を上げても上げても政府に届かないとあきらめが支配しそうな怒りに満ちた沖縄の人々の想い。

そして、いままた繰り返される「負の連鎖」におそれおののく弱い立場の人びとや地域へ、もう一度想いをめぐらす契機にならなければならないと、強く思う。






熊本のこどもが、福島の高校生が、そして全国のこどもたちが、未来に不安を背負って、それでも泰阜村で元気に遊んでいる。

彼らの未来をどう考えるのか、彼らの未来を私たち大人がどう語るのか、それが試されている。

山賊キャンプは折り返し点を迎えた。

すでに500人くらいのこどもたちが、泰阜村で短期間とはいえ暮らした。

このキャンプで、私たちはこどもたちに伝え続ける。

小さな力を信じること。

支え合って生き抜くこと。

それをあきらめないこと。



全国のみなさん、8月から改めて考えてはどうか。

未来を生きるこどもたちに、「より弱いものが犠牲になる負の連鎖」を断ち切るために、何を語ることができるのか。

黙祷をしながら、そんなことを強く想う。

広島の日、私は常にキャンプ。

これでいいのだ。


代表 辻だいち