「めったに怒らないけれど、怒ると怖いよ」
30周年を迎えた暮らしの学校「だいだらぼっち」がスタートした。
こどもたちが集合した4月1日の夕ご飯の時、自己紹介の時に私が口にした言葉だ。
「暮らしの学校「だいだらぼっち」・グリーンウッドを学校に例えると、ダイチは校長先生のような役割です」
ダイチとは、こどもたちから呼ばれるニックネームである。
▼なんとかと煙は高いところに・・・とはよく言ったもの(笑)
今年、暮らしの学校「だいだらぼっち」には、全国から19人のこどもたちが集まった。
小さなチャレンジャー達だ。
初日特有の、不安と希望を伴ったなんともいえない雰囲気が漂っている。
▼集合して最初の夜。
小中学校の入学式・始業式が4月5日。
それまでは、こどもたちの話し合いが続く。
暮らしのルール決め、誰とどの部屋になるのかの話し合い、薪をどう確保するのかなどなど。
まあ、まずはやってみて、うまくいかなければまた話し合って変えていけばいいのだ。
▼暮らしの話し合い。ここは丁寧に時間をかける。
住民票を移して泰阜村民になったこどもたちは、ご近所のおじいま、おばあま(おじい様、おばあ様の意味の方言)に挨拶周り。
引っ越しするとどこでもやることだが、ここでは子どもたちが生活主体者だからこどもたちが挨拶周りをする。
ご近所といっても山岳地帯の集落に点在する家々をめぐるにはたっぷり半日以上はかかった。
30年前には、山村留学が来ることに猛反発していた住民の皆さん。
時を経て、今は快く迎えてくれる。
信頼とは、かくも長い営みのうえにこそ成り立つものだと改めて感じる。
▼お隣の「笹の田」(屋号)のおじいまと若だんな
▼その隣の「紺屋」(屋号)のおばあま
さてさて、まだ数日しかたっていない。
でも、こどもたちは、この村に生きる作法をひとつひとつこなしていく。
こうしてこどもたちは、少しずつ山の子になっていく。
代表 辻だいち