初めてこの部屋を見たときはお天気のいい昼間だったので、東側の部屋から陽射しが入り、畳の部屋は畳替えをしたばかりで新しい畳の香がしてきて、ここで良かったなと思った。
しかし、3月下旬のまだ暖房が必要な頃引っ越してきて、暖房器具はファンヒーターだけだった。元の家の自分の部屋でファンヒーターを付ければすぐに暖まったのだが、ここはなかなか暖まらなかった。積水ハウスの軽量鉄骨で建てられたアパートということだ。多分もう築40年とはいかないが30数年は経ている。窓ガラスも前の防音工事でペアガラスになっていた部屋と違い、シングルガラスの窓からはどんどん熱が逃げていくのだなと実感した。多分壁の断熱剤もあまり入っていないのだと思う。元の家が寒くて家を建て替えたいと思ったのだが、自分の寝起きしていた部屋は窓が掃き出し窓ともう一つ窓があったが、その部屋自体は暖房を付ければ寒いなんて感じることはなかった。他の部屋が寒かったのは部屋どうしの仕切りがあまりなかったからだったと思う。
また、はじめてトイレに入ろうとしたときに冷たいって思い床をみたら水たまりが出来ていた。雨戸を戸袋に全部しまうこともできなかった。トイレのことと戸袋の事ですぐに管理会社に連絡する必要があった。トイレは使わないわけにはいかないので、前の家で使っていたお風呂掃除用の履き物を履いて使っていた。
でも、最も困るのはまたすぐにできあがった家に戻る引っ越しをするので、あまり引っ越し荷物を開封できないことだ。引っ越しの時何が入っているかはだいたい箱に書いておいたつもりだが、それでもなかなか必要な物を出すことができない。一度発見して、再度それを出そうと思っても、見つからないこともある。今さがしているのは、そろそろ気温も上がってくるので、夏用の靴を出したいのだがみつからない。一度発見して見つからないのは、シルバーのアーティスティックワイヤーだ。あまり、荷ほどきしたくないのに、結局探そうとすると封を開けざるを得ず、結構一度は開けた箱というのが沢山出てきている。サカイのパンダの模様が並んでいる箱に囲まれて過ごすのもなんだか嫌だ。でも、サカイの仕事はさすがプロという全くお客が苦労をしない引っ越しをしてくれた。