2027年の開業を目指して、山梨県の山梨リニア実験線で走行試験が繰り返されているリニア中央新幹線が16日、鉄道として最高速度となる時速590キロを記録した。これまでは2003年に記録した581キロが最高で、ギネス世界記録(有人走行)に登録されていた。

 車両は営業用に開発された最新の「L0系」。JR東海によると、この日は車両性能の確認などのために速度を上げ、時速590キロで19秒、3・1キロを走ったという。7両編成で技術者29人が乗っていた。

 JR東海は今月21日の走行試験では時速600キロを予定している。達成できれば、ギネス世界記録として再び申請するという。

 1997年4月に始まったリニアの走行試験は、長距離走行試験の記録も伸ばしており、14日は1日の走行距離が過去最高の4064キロに達した。累積では15日で地球約30周分、121万8千キロになった。